若手ベンチャーの始業遅い問題について考えてみた
はじめに
若手ベンチャーだとそもそもしっかりとした就業経験がないことから定時という概念がありません。とくにベンチャーで少人数の時などは労働の概念がシームレスでずっと働いてるし、ずっと遊んでるような感じで働く。また、初期だと社会人を中途でとるようなことは基本的にないので、始業について疑問を呈する人がいません。自分たちでさすがにこれ始業はやくしたほうがいいんじゃね?って思うことは何回かあったとしても、「まあ徐々にちゃんとやってけばいいか」という感じでなあなあに流れてしまう。いつのまにか人が増えても創業期のカルチャーが根付いてしまうので、なかなか朝早くから仕事しよう!という流れにはボトムアップ的には改善されない。
例にも漏れず弊社もこのような感じで創業から二年働いてきました。まわりの僕の知り合いの若手起業家を見ててもこんな感じなので、うちだけが特殊な例ではなかったとおもいます。
Graciaの場合だと10時から11時の間にポツポツと出勤。遅い人だと12時過ぎに出勤する。という具合。人によっては遅くきた分、遅めの時間帯まで働くというような労働体制になっていました。
このノートでは始業が遅いことによる本質的な問題、原因、解決策について考察をしていこうと思います。僕らもまだ試行錯誤でやっているので、このノートを読んでここ違うんじゃね?などの意見があればいただきたいです!
本題に入る前に
本題に入る前に僕たちの会社についての前提情報を書こうと思います。
・GraciaはTANP( https://tanp.jp ) というサービスを作っていて、データを駆使してギフト領域でナンバーワンプレイヤーになることを目指しています。
・Graciaは創業してからおよそ2年。僕が大学三年生の時に大学の同期4人で最初立ち上げています。そのうち取締役三名は今年卒業して年代的にいうと新卒一年目。
・メンバーはフルタイムが20名、アルバイト20名弱、合計40弱名います。年齢的にも20台前半のメンバーがメインゾーン。
問題
創業してから一年とかその辺まではこのような働き方をしていてもとくに問題は発生しなかったのですが、人が増えてきて組織のメンバーがフルタイムメンバーが20人、アルバイトメンバーが10数名を超えたあたりから徐々に問題が発生しだしました。
1. 部署単位で共有が自ずと必要になったのにもかかわらず同じ時間帯に人がいないからミーティングができない
組織拡大をしていくと階層をつくってチームごとに仕事をする、というのは当然だとおもいます。ここで、チーム単位で仕事する上で大事なのが個人としてのプレイングよりもチームとしての方向性を定めて分業していくことです。出勤の時間帯が人それぞれだと共有をしたくてもできない、という問題が発生し出します。
2. だらけた雰囲気がなんとなく伝播してしまって生産性があがらない
創業期はほぼみんなが長時間働くことを前提としているので始業時間が違ったところでだらけることはないですが、拡大期には熱量がそこまで高くない人が入るのは当たり前のことで、むしろそれがだめ!ということはありません。そのときに始業が遅くてだらしないと、ああ、この会社はこんな感じなんだ、と無意識に感じてしまい、結果としてだらけてしまう。〇〇さんもいつも遅刻してるし、まあべつにええか!みたいな感じで遅刻が常習化します。
3. 中途が入りづらくなる
当然ですが、もちろん中途の方の前職、性格にもよりますが、まともな企業で働いてる人からすると、ただのだらしない会社に見えてしまう。そのような文化に寛容な人しか入れなくなってしまい、採用ターゲットが絞られてしまう。
4. 対外的な仕事が増えてきて支障が出てくる
TANPはC向けサービスでありながらメーカーなどとのやり取りが発生します。その際に一般的な企業との始業時間が合わないとやり取りが絶妙にできない、折り返しの電話がめちゃくちゃ発生する、などが問題になります。
原因
1. 創業期からのカルチャーを引きずる
・冒頭にも書いたように、創業期に暗黙知的に作り上げられたカルチャーはなかなか変わらない。しかも厄介なのが、このカルチャーは自分たちが意図的に作ろうとしたものだけではなく、意図せずできてしまったものもまた根付いてしまう。カルチャーは良くも悪くもなかなか変わらないものなので、真摯に向き合わないと変えれない。
2. 個人の力では文化は変えづらい
例えば真面目なメンバーが入ってきたとして、その人だけが早起きして出勤したとする。これ自体は素晴らしいことだけれども往々にして、それだけでは周りのメンバーは簡単には意識が変わらない。大体のケースにおいて最初早起きだった人も徐々に遅起きになっていく。
解決策
・マネジメンター層の意識から変えていく
前提としてマネジメンター層から変えていく必要がある。当たり前のことですが上の人が実践できていないのに、やりなさい!と言ったところで納得性もなにもない。早起きだったりというのはあたりまえだけど環境、個人の性質の要因というよりは意識の問題が大きい。僕の周りの同級生が今年新卒でさまざまな企業に就職したけど、みんな普通に朝6時とかにおきてる。あんなにみんな起きるの遅かったのに。あとみんな高校時代まで8時とかに登校してる。どう考えてもできる。遅刻するとめちゃくちゃ気まずい、みたいな文化をマネジメンター層が主導して作っていくことが大事な気がします。
個人として早起きするための僕的なtips
・早く寝る
次の日少なくとも8時前に起きなければならないとなるとその分睡眠時間を確保するために早く寝るという判断をする。(僕はロングスリーパーなので元々1時半とかに寝ていたのを12時に寝るようにしたらちょうどいい感じになりました)さらに逆算するとめちゃくちゃ遅くまで働かないようにする。
・不要なお酒を飲まない
惰性でお酒を飲まないようにする。お酒飲むと少なからず次の日起きれなくなります。もちろん全く飲むなということではなく、主体的な飲酒を減らさずに、受動的な飲酒を減らす(飲まなくてもいい場面でなんとなく飲んでしまうのをやめる)
個人的に感じる効用
まだ僕自身が早起きを始めてから一週間なので、これが永続するかはわかりませんが
・1日を通しての生産性が上がった
・熟睡しやすくなった
・1日が長く感じるようになった
あたりを実感しています。なので会社の方針としてはいろんな考え方があると思うので必ずしも全てのベンチャーが始業を早くするべきかというとそうではないと思いますが、個人としては一度早起きの習慣をつけてからかなり効果を感じています。
最後に
このノートを書き始めた時に身内の恥を晒すような感覚がして一瞬ためらいました。しかし逆にノートを書くことを通じてこの問題を解決に向けて本格的に取り組む決意を固めようと思いました。
これから僕たちGraciaはさらに大きな挑戦に向けて動き始めます。そのためには優秀で志が高いメンバーの参加は不可欠だと考えています。これまで培ってきたカルチャーのいい部分を磨きながら、今回挙げた始業遅い問題などのよくないカルチャーを是正していくことに向けて真剣に向き合っていって行きたいと思います。
最後になりますがGraciaでは絶賛採用中です。
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