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#039 「最高を目指す競争」はまったく誤った考え方である ~競争戦略論 ①

マイケル・ポーターの競争戦略

木下さんのvoicyプレミアム限定放送「ジブン株式会社経営のすすめ」にて
"5 Forces"についての話の中でご紹介された書籍です。

「競争戦略論」という言葉は40代サラリーマンとしては一度は耳にしたことあり
なんだったら「もちろん知ってるよ」という体で会議などでも話をしていたこともあったはず。。。

競争戦略?はいはい、いかに他社の製品やサービスに打ち勝つかってことだよね?っと、上辺だけを浚った中年サラリーマンは思っていたわけです。が。。。

企業は「最高の」製品を作り、「最高の」サービスを提供し、「最高の」人材を引きつけていると誇らしげに宣言する。(中略)マイケル・ポーターは、こうした一連の症状に名前をつけている。「最高を目指す競争」だ。
ポーターによれば、これは競争に対するまったく誤った考え方である。

[エッセンシャル版] マイケル・ポーターの競争戦略 第1章 競争ー正しい考え方 35pより

はいごめんなさい。全然理解しておりませんでした。
今回この書籍を改めて読ぬに当たり、何度も目から鱗ピーポーになってしまいました。

目次とはじめにを読み始めた時点で、すでに
あまりの衝撃に本(ipad) を持つ手が震え
読み始めてからも何度も、知ったつもりになっていたジブンを恥じてしまうような
キレッキレの内容のオンパレード

今回は、この衝撃的な内容を忘れないようにしつつ、40代サラリーマンの血肉にするべく概要まとめの記事をさせていただきます。


第1章 競争ー正しい考え方

最初の章では、「戦略」の定義「競争」の定義を行い「戦略的競争」とは何かの説明となります。

ポーターのいう「戦略」とは、高業績を持続的にもたらす優れた競争戦略のことであると。そして、ビジネスでは複数の勝者が繁栄、共存することができると解きます。
このような競争は、競合他社を破壊することではなく、顧客のニーズを満たすことに焦点を置く。満たすべきニーズは無数にあり、つまり勝つための方法もそれだけたくさんある、とのこと。

◯たいていの事業には、「最高」なるものは存在しない

すべての競合企業が「唯一最善の」方法で競争すれば、衝突コースをまっしぐらに進むことになる。この点について、「一歩上手をいく」のは戦略ではない。というコラムにも具体的な事例とともに紹介されています。
最高を目指す競争は、誰も勝てない破壊的なゼロサム競争と化し、製品・サービスの同質化が進み、誰かの利益は他の誰かの損失となる。これが「ゼロサム」の本質であり、勝利は誰かの敗北によってのみ成り立つ。
ポーターはこれを競争の収斂と呼び、企業ごとの違いが一つ、また一つと失われ、やがてどの企業も見分けがつかなくなり、顧客の判断基準は価格だけとなる、と説きます。
企業がこの価格競争に巻き込まれると、その企業は経営資源を使い果たし、コスト削減を余儀なくされれば、顧客やサプライヤー、従業員までもが巻き添えを食う。

競合企業が互いの製品を模倣し合えば、顧客は価格の低下というメリットと引き換えに、選択肢の減少という代償を強いられるかもしれない。業界が標準的な製品・サービスに向かって同質化すれば、「平均的」な顧客は恩恵にあずかるだろう。だが、選択肢が限られるとき、価格が破壊される。顧客は欲しくない余計なものに金を払わされているか、本当に必要なものではないのに、企業が提供するもので仕方なく間に合わせているかのどちらかに陥ります。

◯独自性を目指す競争

改めてになりますが、ポーターのいう戦略的競争とは、他者と異なる道筋を選ぶことをいいます。企業は最高を目指して競争する代わりに、独自性を目指して競争することができるし、そうすべきである。この競争では価値がすべてであり、生み出す価値の独自性と、それを生み出す方法がものをいう、と説きます。このような競争を前述のゼロサム競争と対比し、プラスサム競争と称します。
ゼロサム競争はスポーツの競技だと表現し、
プラスサム競争は舞台芸術の世界観だと表現します。
舞台芸術の世界では、優れた歌手や俳優が大勢いる。それぞれが独自の方法で注目を集め、観客を獲得し、新しい顧客を生み出す。優れたパフォーマーが増えれば増えるほど、観客層は厚みを増し、芸術は栄える。この種の価値創造こそが、プラスサム競争の本質だと説きます。

◯ゼロサム or プラスサム どちらに向かうかは経営者たちの選択次第

業界がゼロサム競争に向かうかプラスサム競争に向かうかは、経営者たちが競争方法について下す選択ー戦略的選択ーの結果でしかないと説きます。

そして、ゼロサムへ向かうただ一つの戦略を選ぶことなく、さまざまな次元でのさまざまな選択を行うために企業はどのように正しい戦略を見極めて行ったらいいのか?について本書では続く2つの章にて正しい戦略を分析するための手法を紹介します。

  1. ポーターの最も有名なフレームワーク「5つの競争要因 5 forces」による業界の業績と自社の業績について理解を深める《第2章》

  2. 他社と異なるバリューチェーンを構築し、業界平均を上回る業績を確保することにより「競争優位」を確立する《第3章》

はい、ここでようやく
「ジブン株式会社経営のすすめ」にて紹介された"5forces"が登場してきます。
もうここまでくると、だいぶここから先の内容に対して前のめりの興味が出てきたのではないでしょうか?
。。。あれ?僕だけ?

とはいえ、今日はちょっと長くなってきたので一旦このあたりで。

第2章第3章はまた次回以降にて

まだまだ第1章しかご紹介できていないのですが、木下さんのvoicyでおりに触れて話されるさまざまな戦略的に重要な概念が、このポーターの競争戦略の中にも頻出しているのを感じます。

自分がこの書籍を読み切るためにも、そしてちゃんと内容を咀嚼し己が血肉とするためにも
書籍内容紹介の投稿は最後までやり切ってみようと思ってます。
ぜひ、ご期待してお待ちください!
ということでこれまた例の「みんなオラに力を!」ってやつですねw
宣言することによって、明日もまた逃げ場をなくし頑張ります

明日は短め1週間の後半開始日の水曜日、お互いおきばりで臨みましょう!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

2024/02/29 追記
stand.fm にて音声による解説も行い始めてみました。下記はこの記事と同じ第4章の回ですので、ご紹介させていただきました。

#ジブン株式会社マガジン


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