板挟みのない仕事は作業だ!板挟みから始まる仕事のススメ (田端大学19年7月定例)
2019年も佳境に迫ってきたので、改めて田端大学の定例会を振り返ってみたいと思います。
早速ですが、皆さん、板挟まっていますか?それとも、自分の好きな仕事を好きなようにしていますか?
今回は、板挟みの無い仕事は作業。課長になり、板挟まることが多くなって初めて仕事がスタートするんだ。そんなお話です。
2019年7月。田端大学の定例会では「初めての課長の教科書」を課題図書とし、課長の8つの基本スキルを発動した事例についての発表が行われました。
[参考]課長の8つの基本スキル
スキル1 部下を守り安心させる
スキル2 部下をほめ方向性を明確に伝える
スキル3 部下を叱り変化をうながす
スキル4 現場を観察し次を予測する
スキル5 ストレスを過度な状態に管理する
スキル6 部下をコーチングし答えを引き出す
スキル7 楽しく没頭できるように仕事をアレンジする
スキル8 オフサイト・ミーティングでチームの結束を高める
定例会の雰囲気はこちら↓
本定例会で、田端氏は課長についてこの様に語っていました。
大企業など、課長レベルになって初めて板挟みを感じると思います。
板挟みを感じてから仕事。板挟みの無い仕事は、仕事ではなく作業。
作業は誰でもできる
この板挟みの状態をどの様にMANAGEするかが課長の仕事である。
ここで、MANAGEは、以下のように定義しています
MANAGE
バランスを取って、なんとかやりくりしながら成果を出す
この課長の板挟みでの仕事を振り子を例に挙げて説明をしていました。
あちらを立てたらこちらが立たず、制約条件はトレードオフの関係になることは多いので、この図のように行ったり来たりするだけだと、一見すると同じ事を繰り返しているように見えてしまいます。
しかし、先のMANAGEの定義で"成果を出す"としましたが、この振り子の中に、成果 = 利益という軸を追加して考えます。
平面上だと、ただ行ったり来たりしている様に見えるのに対し、実際は、この図のように利益最大化に向けてなんとかやりくりするというのがイケてる課長だということです。
さて、ここで少し私の状況を語らせてください。
私は、半導体業界の企画職に従事しております。課長職でこそありませんが、営業区が求める薄利多売製品 or 設計区が求める少数高付加価値製品の2軸を制約条件として、まさにこの板挟みにあっております。
薄利多売方針で疲弊してきたこともあり、最近は、少数高付加価値に軸足を移していたのですが、思ったように利益の最大化ができず、再び薄利多売ビジネスへの揺り戻しが起きつつある状況です。
一見すると戦略がブレブレと言われかねない状態ですが、揺り戻し自体は悪いことではなく、高付加価値製品企画時に得た情報をベースに、薄利多売だが、例えば、ニッチな所でその薄利が少しでも大きくなるように動く。そんな製品の企画ができれば、戦略的には問題ないのです。
このように、板挟みの状況で振り子のように揺れるのは悪くありません。
板挟みの中、利益の最大化ができれば、仕事の成果としては十分なのですから。
板挟みでしんどいなーと思ってる人、この利益を最大化するという視点で仕事を整理してみてはいかがでしょうか?
さて、最後となりますが、最近の若手の傾向として課長などの中間管理職への昇進は人気がないように思えます。(新人・若手社員、成長の二極化の危機:防ぐキーワードは「プライベート時間の使い方」)
ただ、現場情報量 / 経営情報量を総合的に考え、課長に一番情報が集まってきているという事を考えれば、情報を駆使するものが勝てるという昨今のビジネスからすると、最もエキサイティングな役職は課長なのではないでしょうか。
おわり
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