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BGM警察お勧めの、マーダーミステリーで使える汎用BGM紹介

マーダーミステリーを愛する皆さんこんにちは。BGM警察のyasuです。

マーダーミステリー、楽しいですよね。そんなマーダーミステリーを楽しむために重要なのはBGMです。

BGMの無いマーダーミステリーは、BGMのあるマーダーミステリーよりも没入感や感動が薄れてしまいます
「無音であること」にシナリオ上の重要な意味があるような特殊なシナリオを覗いて、ほぼほぼ全てのマーダーミステリーには、適切なBGMをあてはめることが重要です。

(この思想を踏まえて、自分の作品である「異世界転生者になろう!」と「サザンクロス20xx」では、GM用ガイドにBGMを全て指定してあります)

場面に合致したBGMを再生するのは、GMのセンスと腕の見せ所でもあり、熟練のGM様は作品ごとにイメージにぴったり合致するBGMを選曲して配置しますが、GMレスで実施する場合にもっとも代替が難しい所です。

このエントリでは、GMレスで実施する場合に「どんな場面でも汎用的に利用できる定番BGM」を紹介することで、GMレスかつ初見でもいい感じに演出ができるBGMを紹介していきたいと思います。

また、BGMは全て神サイト「Dova Syndrome」から引用しております
フリーBGM(音楽素材)無料ダウンロード|DOVA-SYNDROME
10000曲以上のBGMが無料で配布されているという、世界の摂理が壊れるレベルの神の如きサイトですので、マダミスのGMをする人は絶対に覚えておきましょう。店舗公演作品でも利用されていることは多く、BGM選びの初歩にして、ここを覚えておけば一生分のBGMには困らないサイトです。

■BGMをシーン分けしておく

BGMを用意するにあたって、予め「シーン分け」をしておくと、使いやすいです。概ねのマーダーミステリーは「導入・説明」「調査」「推理発表」「エンディング」「感想戦」という分類分けが可能で、これらのBGMを場面に分けて予め用意しておき、選択するとぴったりはまりやすいです。

■BGMの傾向

「調査」のシーンに使えるBGM、というのは勿論ですが、「調査」の中でも、それが「まだ先行きも分からないままの調査」なのか「真相にいよいよ迫ったきた時の調査」なのかによって緊迫感は変わります。

そのため、場面の中でもいくつかのパターンによって準備するBGMを分けておくと、どんなシナリオが来ても対応しやすいです。

このエントリでは場面別に、「BGMの傾向」を併記し、汎用性の高いBGMをご紹介致します。

■導入・説明

どのようなマーダーミステリーにも必ずある、皆が集まってからルール説明を行う場面。この場面は特に感情を高める必要はないのですが、折角ならBGMがあった方が良いですよね。
ここはBGMはあまり主張する必要はなく、説明の邪魔にならない程度に、プレイヤーの期待感を高める、あるいは不安感を高めるような静かな音楽であることが望ましいです。自分がよく使っているのは以下のBGMです。

【汎用的な】導入ならこれ!「儚く透明な色」

落ち着いた音色で、不安と緊張、そしてミステリーっぽさがほどよく融和した曲で、あらゆる場面に使える良曲。全体的に曲調の上下が無く、良くも悪くも平坦のため、説明シーンや導入等によく使うが、事前説明は勿論、調査中のBGMとしても使えるし、エモいシーンに使っても良し
とりあえずBGMのレパートリーに入れておくと使いまわしが効く、ご家庭におけるタマネギやニンジンのような存在。

【幻想的な】導入ならこれ!「fairy tale」

和訳して「おとぎ話」となる、幻想的な音楽。これから何か素敵な物語が始まることを予感させ、プレイヤーを物語の導入に誘うに相応しい曲。特にファンタジーものや、優しい雰囲気のシナリオと相性が良いが、それとは全く関係なく、休憩中のBGMとして使用するのにも使い勝手は良い。

【不穏な】導入ならこれ!「不可解な事件簿的なBGM」

いかにもこれから何かが始まるかのような、不穏さを具現化したようなBGM。このBGMがかかるとプレイヤーは否応なしに不安に包まれるため、ホラー、デスゲームものなど、プレイヤーが強いストレスに晒されるような物語の冒頭からこの音楽を流しておくと、終始暗い雰囲気のままルール説明や導入が可能。

■調査

調査時は、マーダーミステリーにおいて概ねの場合もっとも長い時間聞いている音楽であり、プレイヤーが落ち着いて会話や推理をする場です。そのため、場の雰囲気を盛り上げることは重要ですが、それ以上に重要なのはプレイヤーの思考を邪魔しないこと
気分を盛り上げるのは重要ですが、あまりにうるさい音色だったり、プレイヤーの注意が引かれてしまうような曲では、逆効果となってしまうことがあります。
そのため、「長時間聞いていても疲れない」「プレイヤーの思考の邪魔をしない」ことを念頭に、以下の調査用BGMをチョイスしました。

【汎用的な】調査ならこれ!「奇妙な案内人」

おそらく皆も一度は聞いたことがあるであろう超有名曲。「マーダーミステリーのテーマ」と言っても過言ではないかもしれない(過言
とにかく「ミステリー」という舞台にしっくりくるBGMであり、おおよそのマーダーミステリーの調査フェイズはこのBGMをあてはめて違和感が無いだろう一曲。迷ったらこれ。
あまりに使われすぎているため、他の卓との重複が懸念されるが、この曲なら被ってもしょうがないため、皆もきっと許してくれるとりあえず無音にするよりは、調査中ずっとこの曲を流しておいた方が絶対に良いとにかくこの曲はレパートリーとしてもっておこうという一曲

【物静かな】調査ならこれ!「時計図書館」

 ピアノの繊細な旋律のBGM。非常に落ち着いた曲調で、プレイヤーの思考を邪魔することなく場面を盛り上げてくれる
 一番の特長でもある「秒針の音」は好みが分かれる所で、アクセントとしては独特のもので、緊張感を発生させるが、一度この秒針の音が気になってしまうと延々と気になってしまうので、そういう場合は秒針なしバージョンも用意されているのでそちらを使うのが良い。(逆に言えば、この秒針の音を効果的に使うことができれば非常に良い演出ができるだろう)

【荘厳な】調査ならこれ!「すきま風の声」

静かで荘厳な音楽。ピアノ調の静かな音楽という意味では「時計図書館」とも似ているが、「時計図書館」は「思考する」のに適した音楽で、「すきま風の声」は「探索する」のに適した音楽というイメージ(伝われ
汎用性はかなり高く、おおよそどんな調査シーンにもマッチする。覚えておいて損は無い一曲。

【不安を煽る】調査ならこれ!「Dark cave」

https://www.youtube.com/watch?v=biayjoKoIN8

こちらも汎用性の高いBGM。静かな音色ながらも着実にプレイヤーの不安感を煽ってくる上、どこか謎めいた音色が響き、「推理小説のような」雰囲気を盛り上げるのに一役買う。
クセが無いながらもしっかりと不安感を煽る、使い勝手の良い一曲。

【疑心暗鬼の】調査ならこれ!「Thief's Time」

まるでスパイ映画のワンシーンのような、緊張感と不安感に包まれる一曲。BGMとしての主張は極限まで低いが、それ故に独特の緊張感が生まれることとなり、聞いていて疲れない点も良いポイント。
キャラクター同士がワイワイするのではなく、お互いに疑い合っている中で恐る恐る調査するようなシーンに最適。

【重厚化のある】調査ならこれ!「Lonely Lily」

調査用BGMとしては若干主張が強いが、その分、プレイヤーに緊張感とクライマックス感を与えられるBGM。真実が明らかになった後や、後半調査に使うことでほどよくプレイヤーに刺激を与えられる。変化を与える曲として持っておくことにお勧めの曲。

■推理発表

推理発表フェイズは、「ダンガンロンパ」や「逆転裁判」の議論や発表フェイズに近く、今まで調査してきた内容の集大成でもあります。緊張感がもっとも高まる瞬間でもありますので、調査中と比べて若干テンポと緊張感が高いBGMをかけると、プレイヤーをその気にさせることが可能です。

【汎用的な】推理発表ならこれ!「Investigation」

全体的に控えめな音楽ながらも、曲のテンポや、緊張感を持たせる優しい音がプレイヤーの推理を支えてくれるような音楽。
若干不安になる音楽でありながらもそこまで暗くない曲調で、おおよそどのような推理発表でも合致する。迷ったらこれを使えばほぼ問題はない一曲

【疑心暗鬼に包まれた】推理発表ならこれ!「Evil Dance」

怪しさを漂わせつつも推理発表をするのにふさわしい緊張感を高めてくれる使いやすいBGM。特に、お互いを疑いあっているような状況での推理発表にピッタリで、推理発表しながらこのBGMを聞いていると、本当に合っているのか?と不安になってくるような煽りすら感じられる。

【ゲームのような】推理発表ならこれ!「Polygonic Artifact」

心地よくアップテンポな曲で脳が刺激され、推理発表を名探偵の推理のように彩ってくれる一曲。若干、電子音楽感が強いため「近未来」や「デスゲーム」、あるいは「刑事ドラマ」といったような、時代設定が現代以降の場面の方が合致すると思います。

■エンディング

ここは思い切り盛り上げるべき場面で、感動的にしろ、絶望的にしろ、音楽の主張は最も強くするべき場面です。
今までの場面のBGMは「プレイヤーが主役で、BGMはあまり主張しすぎない」ことを念頭に選んできましたが、エンディングに限ってはBGMが主役になる勢いで強いBGMを選んでいます。

【優しい】エンディングならこれ!「神隠しの真相」

超有名曲。落ち着いた旋律ながらも、どこか力強さと安心感を感じさせるメロディーは、どんなエンディングも優しく包み込んでくれます。
非常に汎用性が高く、優しいメロディーなのですが、若干優しすぎるため、優しさが全く無いような作品だと違和感があるかもしれません。逆に言えば、おそらくエンディングで良い感じに物語が収束するんだろう、というようなことが予見できる場合には、こちらのBGMを用意しておけばほぼ外れることはありません。
 実家のような安心感のBGMですので、レパートリーには是非とも加えておきましょう。

【前向きな】エンディングならこれ!「ステラと塔の物語」

曲の入りから希望に満ち溢れた明るい雰囲気を感じさせる曲。
事件が全て解決して、未来に向かって前向きに進む場面にピッタリです。また、若干のギャグ展開が入ってもマッチするBGMですので、作品全体として「明るい」雰囲気のシナリオ用のBGMとして用意しておくと、とても良い感じに演出してくれます。
暗い部分を一切感じさせない曲なので、若干の憂いを含むような場合は前述した「神隠しの真相」の方が汎用的ですが、この曲はハマった時にすごく爽やかな気持ちになれるので、個人的に大好きな曲です。

【悲しい】エンディングならこれ!「水中流星群」

物悲しいピアノながらも、どこか強い意思を感じさせる綺麗な音楽。
人が死ぬような悲しい結末、救いのない結末、エモさ全開で出したい時などはこちらの音楽がお勧めです。このBGMをかけることで、強制的にしっとりと、お通夜のような雰囲気になるため、場面をしっかりと見極めてかけましょう。

【感動的】なエンディングならこれ!「ワスレナグサ」

こちらも超有名曲で、オンラインマダミスをプレイした方なら一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。非常に繊細ながらも力強いメロディは、ピアノの演奏だけでありながらも場面を最大限に盛り上げてくれます。
この曲が素晴らしいところは「感動的」でありながらも「悲壮感」や「希望」といった感情も想起させることで、クライマックスに使用すると、びっくりするくらい色々な場面にフィットして場面を盛り上げてくれます。

欠点としては、あまりにメロディが強烈かつ印象に残り、良曲すぎるために他のマーダーミステリーと被ってしまうこと。(実際、自分も既に4回くらい聞いています)。逆に言えばその欠点ですらない欠点以外は完全無欠の、素晴らしい曲です。ぜひここぞという時に使ってください。

■感想戦

感想戦のBGMは実は一番大切で、マーダーミステリーが終わった後、感想戦が30分や1時間続くことはザラにあります。また、その時かかっていたBGMによって気分が明るくなる・暗くなるということもあり、感想戦の盛り上がりにも直結するのが感想戦のBGMです。
感想戦はプレイヤーの話し合いが主体なので、そこまで主張しすぎず、また、プレイヤーに「楽しかったね」という感情を想起させる明るめの曲であることが望ましいです。

【爽やかな】感想戦の音楽ならこれ!「stream」

個人的にイチオシの曲。曲全体がとても爽やかで聞いていて気持ちよくなる曲でありつつ、曲としての主張もあまり強くない長時間聞いていても飽きず、自然とポジティブな雰囲気にしてくれる曲で、自分がGMを実施する際にはこの曲を感想戦の音楽にすることが非常に多いです。
この曲をBGMにすると本当にいい雰囲気になりますので、ぜひ一度試してみてください。

【ほっとする】感想戦の音楽ならこれ!「2:23AM」

主張が控えめながらもオシャレに空間を彩ってくれる一曲。とにかくクセが無く、心地よい空間を演出してくれるので迷ったらこの曲を使っておくと間違いない。感想戦がオシャレなカフェに変わる素敵な一曲。

■その他

その他、分類が難しいが、非常に利用頻度の高い曲について説明する

【エモいシーン】ならこれ!「露草」

自分の中で「最強エモシーン汎用BGM」として使っている曲。この曲が流れると雰囲気は強制的にエモくなる旋律がもうエモすぎてエモのエモ
エモいシナリオでよくある「故人からの手紙を受け取るシーン」とかで流すともうピッタリ。エモを理解できない僕でも利用できるとってもエモい音楽。めちゃくちゃ使う機会が多いのでこれは用意しておいた方がいいです。

【狂気を感じるシーン】ならこれ!「Crystal thorn」

聞いていて生理的な嫌悪感が生まれるようなぞわっとする曲狂人の独白、世界の真実が明らかになる時など、プレイヤーを恐怖のどん底に突き落とす時などに使うと効果抜群。
聞いているとどんどん気分が沈んでくるので、調査中にはあまり推奨されないけれど、恐怖を煽りたいワンシーンなどで使うと非常に効果的。

【休憩中】ならこれ!「不思議な森」

聞いていると心が癒やされてきて、何も考えずに眠りたくなるような安心できる音楽。マダミスの最中は常に推理と猜疑心で頭をフル回転させていますが、そこから解き放たれる休憩時間くらいは思い切りリラックスして欲しい、という思いから休憩中にこの音楽をよく使っています。

■おわりに

本当はもっと色々とBGMを紹介したいのですが、紹介しだすとキリがないので代表的なもののみをご紹介致しました。前述したDovaには10000曲以上のBGMがありますので、今回ご紹介したBGMの他にも、皆様のお気に入りのBGMをぜひ探してみてください。

最後に、超ざっくりのまとめですが
【汎用的な】導入ならこれ!「儚く透明な世界」
【汎用的な】調査ならこれ!「奇妙な案内人」
【汎用的な】推理発表ならこれ!「Investigation」
【汎用的な】エンディングなれこれ!「神隠しの真相」
【爽やかな】エンディングならこれ!「stream」
この一式を揃えておけば、概ねのマーダーミステリーでとりあえず困ることはないと思う、イチオシのBGM達です!


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