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混迷を極めるアリーグワイルドカードレース ブルージェイズにもチャンスあり?

お久しぶりです、どうもヤスです。時間が空いてしまいましたが、今回はア・リーグのワイルドカード争いについて書いていきます。


絶好調ブルージェイズ 7連勝でワイルドカードレースをひた走る


まずはこちらをご覧ください。

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こちらは現在のアリーグワイルドカード争いの表になります。ブルージェイズはヤンキースから1.5ゲーム差です。争うのはマリナーズとアスレチックス、それぞれ2.5、3ゲーム差となっており激しい争いとなっています。

そもそもワイルドカードってなんだよ? と思われる方もいるかもしれませんので説明すると、各地区の首位チーム以外でリーグにおいて勝率が最も高い2チームが、レギュラーシーズン終了後に1試合勝負をし、勝ったチームがポストシーズンへ進める制度です。2019年のシーズンでは、この制度でポストシーズンに進んだワシントン・ナショナルズがワールドチャンピオンに輝きました。

9月に入ってからのブルージェイズは負けなしの7連勝。ワイルドカード争いにおいて今最も勢いのあるチームと言っても過言ではないでしょう。打線が非常に好調で、9/3のアスレチックス戦では最大6点差をつけられた試合になったものの、8、9回で計9得点、それも古巣に対してサヨナラ3ランホームランを放つセミエンという、信じられないような奇跡の大逆転勝利もありました。

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(photo by @Bluejays)

スターターがリュ、レイ、マノア、マッツ、ベリオスと5本どっしりと揃っているのが非常に大きいです。加えてピアーソンの昇格、メリーウェザーの復帰とブルペンも揃ってきました。ピアーソン、メリーウェザー、ロマノの100マイルトリオで三振を奪えるのはポストシーズンへ向けて良い材料となりそうです。特にブルージェイズはチームDRS(守備防御点)が+9と両リーグで中程度(16位)の守備力のため、守備に依存しない三振を奪えるピッチャーというのはキーポイントになると思われます。


そんな絶好調のブルージェイズを支える柱となっているのがスターターのロビー・レイ、2Bのマーカス・セミエンです。

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レイは去年51イニングで45四球と、制球が崩壊していましたが、今年は166イニングで与四球が41と、制球面が覚醒しサイヤング賞を狙えるほどの成績を残しています。8月の成績が凄まじく、41イニングでERA1.76、52個の三振を奪いア・リーグの月間MVPにも選ばれました。

現状サイヤングレースはヤンキースのコールかレイかという状態となっています。ブルージェイズからもしサイヤング受賞者が出れば、2003年のロイ・ハラデー以来18年ぶりとなります。ブルージェイズのエースとなったレイがポストシーズン争いを引っ張り、自身初のサイヤング賞の受賞もなるか、9月のピッチングも見ものです。

マーカス・セミエンも9月に入り大爆発しており、7試合で6HR、OPS1.559と手がつけられない状態です。

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既にキャリアハイの33HRを越している彼ですが、2Bの選手としてのホームラン記録更新の可能性すら視野に入ってきました。2Bメインの選手が記録したホームラン数で最多なのは、1973年のブレーブスでデイビー・ジョンソンが記録した43HRです。セミエンはいま38HRを打っているので、あと5本で並ぶことになります。セミエンの絶好調ぶりを見ていると、記録更新の可能性もあるかもと思わされます。どうせならあと6HR放って新記録の樹立が見たいものですね。


既にセミエンと残留交渉中?


そんなセミエンですが、既に残留の交渉に入っているとの情報が出ました。Athleticsの大物記者であるケン・ローゼンタールが報じています。

しかし、合意には至っていないようです。シーズン中であることに加え、キャリアハイの成績を残しているセミエンですから、オフにFA市場へ打って出て他球団の評価を見たいというのは当然の話でしょう。また、セミエンは生まれ育ちからアスレチックス在籍まで生涯の大半を西海岸で過ごしているため、3人もお子さんがいる家族のことを考えると、推測ですが西海岸の球団からオファーを待ちたいのもあるかもしれません。私としては当然残留して欲しいですが、どういう結果になろうと今シーズン素晴らしいプレーを見せ続けてくれた彼には幸せになってもらいたいものです。

同じ記事ではレイにもオフには契約延長のオファーをする予定だとされています。こちらもキャリアハイの成績を残すレイなので、ブルージェイズのみならず他球団からも引く手数多でしょうから、かなりタフな交渉になりそうです。


そんな彼ら2人が大黒柱となっているブルージェイズですが、残り24試合といよいよ大詰めを迎えています。厳しい戦いが続きますが、9月の戦いぶりを見ているとポストシーズン進出は現実的な話となってきました。どういう結末を迎えようと、最後までブルージェイズの戦いから目が離せません。