不安は成長を促すプロテイン

参議院選挙戦真っ只中ですね。
政党や候補者の中には、『給料を上げる』事を公約というか
ウリにしているケースがあるようです。

現在は、世界的な物価高騰の折も折。
スリランカは、首相自ら『国の破産』を宣告するなど
世界の経済情勢は深刻を極めています。

以下は、OECD(経済協力開発機構)の調査によるものです。

日本の平均賃金をOECD加盟諸国と比較すると
とても残念な実態が浮かび上がります。
購買力平価ベースの実質賃金データでは、
日本は3.9万ドル(411万円)と、OECD加盟諸国の平均以下の数値です。

他の国を見てみると、アメリカ6.9万ドル(741万円)
スイス6.5万ドル(694万円)、オランダ5.9万ドル(630万円)
カナダとオーストラリアが5.5万ドル(591万円)、
韓国4.2万ドル(448万円)、スロヴェニア4.1万ドル(443万円)
イタリアとスペインが3.8万ドル(403万円)
ギリシャ2.7万ドル(291万円)となっています。

日本はアメリカの半分強しかありません。
スイス、オランダ、カナダ、オーストラリアの6~7割、
韓国やスロヴェニアの約9割です。
日本が停滞していた間に、世界は着実に成長していたことが窺えます。

なぜこんな事になってしまったのでしょうね?

これはあくまでも私の見解ですが、
日本は、極端にベンチャーマインドが弱く
『既得権』を持った企業や団体がその『既得権』を守る事を主眼とし、
若い世代も不安要素を排除する傾向が強いからでは無いでしょうか?

子供や若者が夢に向かって努力するのではなく
『良い学校に行って』『大きい会社に入って』『安定した人生を歩む』
これを王道とし続けて来た末路が今の姿なのでは無いかと・・・

確かに不安要素は排除したいし
不安を抱える時間は、生きた心地がしないものです。
しかし、不安を解決しないと成長が無いのもまた事実と思います。

『新型コロナ』という不安(脅威と言った方が適切かもしれません)を
解決するために、人類はワクチンを作りました。
そのメーカーの中でも『モデルナ』は、2010年に設立した若い企業です。
人類の不安要素と戦うために、新しい概念のワクチンを作り
企業価値を大いに高めました。
一方、日本の製薬メーカーは・・・

不安の反対は安心ですね。
皆、安心な人生を歩みたいのは当然の心理です。
しかし、安心ばかりを追求して不安から逃げていると
成長は期待出来ないのかもしれません。

裏を返すと、『不安は成長を促すプロテイン』とも
捉えることが出来ます。
不安やリスクを取りながら、それを乗り越えたり
解決する事で成長して行く!

不安やリスクを排除してデフレスパイラルから抜け出せない日本。
まずは、気付いた個人個人が成長路線にシフトする事が大切なのかもしれません。
『不安は成長を促すプロテイン』と信じて!

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