広報の仕事!〜その2〜

大企業の広報と中小ベンチャーの広報の仕事には大きな違いがあります。
大企業の広報は、メディアからアプローチされます。
知名度が高く、日本の経済や生活に影響する企業の情報を
メディアがネタ落ちする訳にはいかないからです。

一方、中小ベンチャーはどうでしょうか?
テレビや新聞が積極的に取り上げるでしょうか?
俯瞰で見て、現在の日本の経済や市民生活に影響するような
『ネタ』を持っているでしょうか?

テレビの場合は、その『ネタ』を取り上げる事によって視聴率が上がるかどうかと
スポンサー企業がスポンサードする価値があるかどうかを基準に考えます。
新聞の場合は、購読者の関心を引くかどうか!
広告スポンサーの満足を引き出せるかどうか!

ここで、『広報』と『宣伝』の違いを明確に把握しているか否かで
メディアと親密になれるかどうか、
視聴者・購読者からの好感を獲得出来るかどうかの『差』が出て来ると思います。

『広報』はメディアに『ネタ』を提供する。
『宣伝』はメディアの枠を購入して、自社商品(サービス)の販売に結びつける。
この違いを認識せずに、『広報』をメディアの枠を買わない『宣伝』と錯覚すると
成果を上げる事は難しくなるでしょう。

中小ベンチャーの『広報』は
自社の商品(サービス)の売上向上を直接的に狙うのではなく
信用や、好感度のアップを狙い、
メディアに『ネタ』を提供出来るような取組みが求められると思います。
この場合、メディアの向き合いは、制作や報道、記者になります。
一方、『宣伝』の場合のメディアの向き合いは営業です。

『広報』は、そのどちらとも親密になる事で、
メディアと良好な関係を築く事が出来ます。

以前、私がメディアに在籍していた当時の事です。
ゴルフ関連業界ではトップランクの企業の『広報』ととても親密な関係でした。
その企業の『広報』は、担当役員はもとより社長とまで懇親の場を設け、
『ネタ』の提供と、メディアの枠の購入をバランス良く実行していました。
結果的に、その企業のメディア露出は増え、
宣伝活動にも有効に作用していました。

中小ベンチャーの『広報』は、
クリエイティブ、営業、バックオフィス、この三役をこなす必要があると思います。
難しい仕事ではありますが、とてもやり甲斐のある仕事、
それが中小ベンチャーの『広報』と思います。


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