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社員に権限を与えれば個性と力を発揮する!

こんにちは。
安田です。

今回は、仲卸業社の万松青果の話です。

仲卸業界は危機的状態にあり、100あった仲卸業者が48になり、この10年で仲卸業者数が3割以上廃業(中央卸売市場)しています。

しかし万松青果は2020年はコロナで売上が下がりましたが、2019年までの10年間は右肩上がりです。

増収増益の最大の理由は

「従業員と会長の気持ちが変わったこと」です。

会長の中路氏が「従業員は何のために働くのか」と考えたときに、きっと「お客様に喜んでもらうため」に働いているだろうと答えを出しました。
従業員はお客様のために働くのなら、今までのやり方をかえてみようと思ったそうです。

つまり

「経営者は従業員のために働き、従業員はお客様のために働く」
トヨタと同じ考え方です。

万松青果は、誰からの指示で動くのではなく自主的に動きやる気のある従業員が多い会社です。

元々はそうではなく、
売上によって給料がかわる成果主義だったそうです。
スーパーがメイン取引先であったのですが、メインの取引先を安さが売りの他の仲卸業者に奪われてしいました。
売上が6割以上の得意先がなくなって従業員も万松青果は潰れると思ったそうです。
代表はホテル業界に猛烈に営業をかけました。
キロ単位で取引してくれるスーパーと違って、ホテル業界は、バラ売りのため手間がかかったそうです。
そのため小口の取引先が増えました。
そのとき従業員に協力を求めても、成果主義で自分のことしか考えない人ばかりで協力してもらえなかったそうです。そんな従業員はやめていったそうです。
当時、代表の中路氏は従業員が嫌いで従業員も代表が嫌いだったそうです。

こんなどん底からの大逆転劇がはじまります。
一流料亭御用達の万松青果は、ます「目指す姿」を変えました。

昔は、「利益、売上をあげろ」と言い過ぎていました。そうすると従業員は、お客様ではなく、代表の顔色ばかりをみるようになってしまい、これは間違った方向にむかってることに気づきました。
代表の中路氏は売上主義ではなく、お客様が喜ぶことを優先させ、成果主義を廃止しました。

そして
「お客様を喜ばせたこと」を毎日1つ記入する【喜んでもらえた週報】を導入したら売上と利益が上昇したそうです。

さらに売上を従業員に共有するようになったそうです。売上を共有することで、会社は一つの家族で社員は家族という意識になり、みんなで会社を守ろうという意識になったそうです。

昔は個人主義でバラバラな会社でしたが、現在は、仲間が買いすぎてしまった青果をみんなで売り合うような素敵な従業員ばかりなりました。

【売上主義】でなく【家族主義】になり
給料も成果主義ではなく、年功序列に変えました。
代表が、「万松青果に入社するような人はどのような人か?」と考えた時に「家族のために」、「正社員になりたい」など仕事以外の目標のために入社する人が多いことに気付きました。
例えば「子供ができたので、ちゃんと働かなければ」という人が多かったそうです。
そういう人たちに、成果主義で「仕事で成果を出せば・・・」という制度は相性が悪いと気付き、そんな人たちには、【組織や他の魅力】をアピールする方が大事だと思ったそうです。

万松青果はユニークで個性的な働き方をする人が多いそうで、それは万松青果に入ってから個性的な人になったそうです。
その原因は
仕事に対する権限を社員に与えたことが大きく影響しているとのこと。

スタッフが客を喜ばせることを大事にする仕組みを作り、権限を社員に与えることは今からできることなので、私の事業にも取り入れていきたいです。
成果主義や年功序列などの仕組みというよりも代表の中路氏が社員一人一人の気持ちを理解に努めた結果だと感じました。
「企業は人なり」一緒に仕事をする仲間の理解に努めて大切にしていくことが大切ですね。

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