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野菜の力 大地の力 人の力 書の力 #3

前回からだいぶ日が経ってしまいました。一気にフィナーレと盛り上げたかったのですが、遅筆に加え、旅に出ておりましたので、完成が遅くなりました。前回、前々回は、unimam(雲泉)さんのご紹介ならびに、貴方の書を書きますという企画に応募した経緯について書きました。

※詳しくは、こちらをご覧頂ければ幸いです。

野菜の力 大地の力 人の力 書の力 #1

野菜の力 大地の力 人の力 書の力 #2

 日々、数多くの美味しい料理を作り、ご家族に幸せを提供し続けるunimamさんへ自分の手作りの野菜を食べて欲しいという想いと、その結果、雲泉さんの作品に変化が見られるのか見られないのかという試みに、unimamさんは快く同意して下さり、野菜が届く前の作品をメールで送って下さいました。

また、この作品の制作風景(スライドショー)が描かれたunimam(雲泉)さんのエントリがありますので、こちらでもご紹介します。
りとるらいとさんの「折鶴」というBGMにうっとりとします。

「野菜の力 大地の力 人の力」(制作風景)

私が送った野菜をunimamさんは、心を込めて調理して下さいました。unimamさんとのメール(調理部分)と写真をご紹介します。

<引用はじまり>

赤ピーマン、茄子、ズッキーニ、人参は、細かく刻んで、オリーブオイル、バジル、黒胡椒、塩、パセリ、オールスパイスに鶏肉と一緒に漬けてあります。 

これをフライパン一つで炒める予定です。

こぼうさんは、軽くボイルしてから、さっと煮しめにして、茄子と一緒に天ぷらにします!タコの磯揚げも添えます!

じゃがいもの力が違います! いつものように、いかと炊いたんを作りましたが、いつもの半分くらいの時間で粉ふきになりました。 しかも、甘い!です。ホクホクに炊き上がりました。

<引用おわり>
※一部順序を入れ替えています。また、私が送る前の野菜の写真を撮るのを失念したため、写真を転載させていただきました。

unimamさんが心を込めて、野菜を調理して下さいました。これは、作り手にとっては、何よりうれしいことです。元気いっぱいなドカ弁さんや、ちゃっかりさんも喜んでくれたことでしょう。

もうこの時点で、私の心は満たされておりました。unimamさんとのやり取りを通じて、お互いに相手のことを想う気持ちというものが、とてもよく伝わってきたからです。

そして、一通のメールが出来上がった作品とともに手元に届きます。
では、雲泉さんの渾身の作品をどうぞご堪能下さい。

いかがでしょうか。この作品を見たとき、震えが走りました。畑で雑草にも負けず、大地に根を張り、茎を伸ばし、葉を茂らせて、花を咲かせ、そして、実を結ぶという一連の営みが、実に見事に表現されているなあと感じました。そして、赤い落款は、おもてびとさん作品です。

まさに、この作品は紛れも無く、noteという畑で作り上げた作品なのです。
多種多様で、かつ個性的な方が集まるnoteという中で生まれたということに深い感動を覚えました。おそらく、noteというSNSに出会わなければ、この作品は生まれなかったでしょう。

unimamさんのメールには、以下の感想が添えられていました。

<引用はじまり>

 野菜を頂いた後、平常心が戻るのを待ち、今朝、再び筆を持ったところ、迷いなく筆は進んでいきました。 心境の変化は、はっきり感じていました。前回書いた書と比べてみたのですが、明らかに前回書いたものは、心が一心でなく、丁寧に上手く纏まった書になっていました。技術面には問題ない書だと思いますが、味も匂いもない、雰囲気です。

 しかし、あの曲がりくねった野菜、大地の香り、やすしさんの心に触れたお手紙を見た後の作品は、イメージして書いた書でなく、目で見て、触ってみて、匂いを感じて、味わうことをしたことにより、息づかいがリアルに筆に乗っかった書に仕上がりました。

野菜の力はハンパない、大地の力は、地を這う様々な生き物によって支えられている、人が知を持って自然のものをよりよくしようとする力。

そんなものがごったにあった書に仕上がりました。

<引用おわり>

今回の「野菜の力 大地の力 人の力」の作品が出来上がるまでのストーリーは以上になります。

私が、この作品を送っていただけないかと申し出たところ、雲泉さんは、「書も望まれる方のもとへ行くのが幸せだと思います。」と快く承諾して下さいました。

程なくして送り届けられた原書と対面することができました。
そして、直筆の心のこもったお手紙と、今回の企画が成功したことを祝福するかのように、もう一つの作品が贈り物として同封されていました。

今回の一連のやり取りを通じて考えたことは、noteというSNSが持つ可能性でした。そして、書の持つ力と可能性でした。私は作品の売買をできる他のサイトは利用したことがありませんから、やや偏った見方になります。そのことを承知で申せば、作者と購入者がお互いの息づかいを感じられることがnoteの大きな特色といえます。

普段からタイムラインやフォローしたマガジンを通して、その人の人柄、考え方が、伝わってきます。ですから、自ずとその人と合うとか合わないとかも分かってきます。今の世の中は、物流システムや情報システム等の発展の恩恵で、とかく便利に効率的にものを買うことができるようになりました。そうした中で、noteという場で作品を通じて、心の交流ができたことは、ものを売ること、ものを買うことの醍醐味を改めて感じることができました。

今回の企画は、本当にunimam(雲泉)さんのファン感謝のようなイベントであり、本当の意味での作品に対して払うべき対価には到底及びませんが、いつの日か自分にとって、必要なときには、迷わず雲泉さんに依頼しようと心に決めております。

以上、3回にわたって連載してきましたが、これにて完結となります。
お読みいただき、ありがとうございました。
そして、unimam(雲泉)さんの今後のご活躍を心から応援します。

(了)

※なお、著作物はunimam(雲泉)さんに帰属します。画像の転載、二次加工はご遠慮願います。ただし、当エントリ自体をそのままご紹介いただいても構いません。雲泉さんの書の魅力が一人でも多くの方に伝わればうれしいです。

サポート頂けるようなコンテンツはご用意しておりませんが、もしも心の琴線に触れたのであれば幸いです。