日本の未来をスポーツの普及で変える
「スポーツが仕事になる世の中に」
「スポーツ社会事業という業界を作る」
「スポーツの力で未来の街づくり」
これは何度もお伝えしている、私が「頑張る理由」です。
夢なんてたいそうなものではなく、現実的に目指しているスポーツ界の未来。
そして最近、これを実現させるために必要なものが何なのか、はっきりと分かりました。
それは、スポーツの『普及』です。
意外と普通ですね。
しかし今回は、スポーツの普及がもたらす社会への影響や、今の日本のスポーツ界には純粋な普及機関が少ないことを分かりやすくまとめました。
知ってるようで知らない「日本のスポーツの弱点」と、それを改善する「普及」について。
是非ご覧ください。
Ⅰ:スポーツが持つ本来のポテンシャル
スポーツには社会を豊かにする果てしないポテンシャルがあります。
そこを話すと長くなりますので、詳しくはこちらのリンクをご覧ください。
日本のスポーツは厳密に言うと「競技スポーツ」が中心で、次にイメージとして定着しているのが体育と部活でしょう。
近年はマラソンブームやスポーツジムの台頭により「健康的なパーソナルトレーニング」がポピュラーになりつつありますが、まだまだ日本のスポーツには努力と根性と泥臭さのイメージが色濃く残っています。
そしてそれが「スポーツが苦手」という対極の人間を増やしていることを理解する必要があります。
Ⅱ:早期専門化は普及ではない
日本のスポーツはお習い事化が進み、幼少期から専門的な知識や技術を学ぶのがトレンドになっています。
YouTubeなどで、大人顔負けのプレーをする子供の動画をよく見ますよね?
そうやってスーパースターが育つ土壌ができ、国内の競技人口やスポーツの普及に繋がる・・・・
そう考えている人が多いのですが、実は逆なんです。
この早期専門化こそがスポーツ普及の癌。
これが進めば進むほど、スポーツは好きな人と嫌いな人が二極化し、結果として競技人口は減ります。
野球がそれを証明していますよね?
高すぎる競技レベルや高度な技術は、新しく始める子供にとって非常に高い障壁となります。
大人だって、自分だけレベルの違う環境に飛び込むのは嫌ですよね?
高いレベルで毎日長時間のトレーニング・・・
これはもう、新たに入ってくる子供を拒むことと同意です。
つまり日本のスポーツクラブやスポーツ少年団は、「入口」であっても「普及」ではないことが多々あるんです。
そこに気が付かないスポーツ関係者は、意外と少なくありません。
Ⅲ:普及の対極は選抜
そして子供達にとって最も高い障壁が「選抜」です。
上手な子しか試合に出れない。
上手な子が絶対的な発言権を持つ。
上手な子しか指導者が指導しない。
競技思考の強いチームの選抜は、子供たちの立場に圧倒的なヒエラルキーを産み出します。
それはもう、初心者や身体の発育が遅い子には入り込む余地がありません。
そしてここで子供は悟ってしまうのです。
「自分には向いていない・・・」
「このスポーツは楽しくない・・・」
「努力するのがバカらしい・・・」
これはもう、普及の対極としか言えません。
まだ何も覚悟が無い少年期に、そのスポーツを専門とする大人やチームメイトによって「失格の烙印」が押されるのです。
ただ、楽しそうなスポーツを友達と一緒にやりたかった。そんなモチベーションで始める子にだって、スポーツを楽しむ権利があるはず。
しかし選抜は、そういった子供の心を打ち砕く残酷な制度です。
少しずつ拡がる「全員出場」「2チームエントリー」「試合数が平等になるリーグ戦」というキーワード。
こういった流れが、選抜制度を緩和してくれることを期待しています。
Ⅳ:勝利への拘りと選抜が引き起こす二極化
勝利を目指す競技スポーツを全ての子供に押し付けることは、間違いなくそのスポーツの競技人口を減らします。
「試合に出してもらえない」
「ミスすると指導者にも仲間にも怒られる」
「足を引っ張ると仲間に入れてもらえない」
部活や体育を含め、スポーツ活動の中でこんな経験をすれば、確実にその子供はスポーツに苦手意識を持ちます。
もちろん勝ち負けがある以上は子供も真剣になります。
それは止められませんし、それ自体が悪いことではありません。
しかしそこに大人の選抜という助長が加わると、選ばれた子供は悪い意味で勝利だけに集中しますし、選ばれなかった子供は劣等感の塊になります。
勝利を目指す子供達に、どうすれば協力して勝利を目指せるか、みんなが楽しめるか、試合に勝つよりスポーツを通して何を身に付けてほしいか。
競技スポーツの世界で、そんなことを笑顔で伝えられる先生や指導者に出会うことは、稀なのかもしれません。
Ⅴ:普及を継続するその先に見ている未来
だから私は「普及のスペシャリスト」を業界に増やします。
◎スポーツに興味を持ってもらう
◎スポーツを参加者みんなで楽しんでもらう
◎スポーツを通して協力や助け合い、思いやりの大切さを伝える
◎技術や能力を磨く楽しさを伝える
◎継続することの大切さを伝える
◎集団の中で発言や議論ができるように促す
スポーツに初めて触れた時、勝敗や選抜よりもこういったことを学べば、一流になれなくたってスポーツそのものを嫌いになることはないはずです。
継続していく中で、競技性の強い厳しいチームを選ぶこともあるでしょう。それを否定する気は無いですし、楽しいスポーツを知っている子のほうが、厳しいトレーニングにも耐えられるはずです。
何より私が望むのは、全ての人が健康的で楽しいスポーツに取り組める世の中を作ること。スポーツは本来、健康的で、社会的で、教育的で、人間関係や地域の繋がりを強くするもの。
スポーツの普及を担う専門の機関や団体を増やしていくこと。
私が「頑張る理由」の先には、そんな未来が待っているのです。
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