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モカ祭 (自主開催)

午前中の春一番の嵐の間、ウチを出る前に今日のテーマを何にするか考えた。
今日はモカで行ってみよう。
行きつけのあのお店と、あのお店、実はまだモカは飲んだことがないから、というのが理由。実に安易。

1軒目。喫茶いずみ
今日は2杯をいただくと初めから決めておいて、先ず2杯目をイブラヒム・モカのデミタスに決めてみた。本当はムニール・モカを飲みたかったんだけど、今日は切らしているとのこと。
そして1杯目は2杯目にアプローチすることを前提にした、マスターのオススメをとリクエストしてみた。
するとエチオピア・モカをオススメされ、これが見事今日のテーマであるモカ祭にビンゴしていたので、二つ返事でお願いした。
伊藤マスターの外さなさが、いずみの素晴らしいところ。安心感ハンパない!
1杯目。エチオピア・モカの深煎り。普通濃度での抽出。焙煎から1週間経った豆で、とてもいい状態とのこと。
ふわわわ〜っと甘い香りと甘味に包まれたと思っていたら、焙煎香を伴った酸味が立ち上がってくる。実に上品で優しい味わい。冷めてきても、この上品な佇まいが変わらない。


2杯目。イブラヒム・モカの深煎り。デミタス。
まず甘味のある香りがたまらん。
ひと口含むと、酸味が先導しつつ華やかな明るい香りが立ち上がって、最後に苦味に落ち着く。
冷めてくると酸味が減衰することなく、キャラクターが変化していく感じ。ここが楽しい。
2つとも素晴らしいモカ。いや〜楽しい!!
その酸味を舌にのせたまま2件目に向かう。

2件目。ドトールコーヒーショップ船橋南口店
1杯目。ゴールデン・モカ。いつもの勢いでデミタスでオーダー。
凄くサッパリしているものの、モカ特有の酸味と華やかな香りを楽しみながらスッキリ飲める感じ。酸味は林檎のような鼻をくすぐるタイプのフルーティーさ。
浅煎りなので、デミタスには最適ではないかもとの店長のコメント。
でも、決して悪くない。こう言うフルーティーなデミタスもいい感じ。
とは言えやはり、次回は基本に立ち返って、普通濃度のものを楽しんでみよう。
とかナンとか店長と話してたら、ちょっと前のザ・ドトール・スペシャルのモカのストックがあるとのこと。
自然な流れで2杯目に突入。これもいつものパターン。いいじゃん、いいじゃん!
2杯目。エチオピア・モカ・イルガチェフェ・コチョレ。たぶん深煎り。デミタス。
店長の説明どおり、干しぶどうに似た甘味を帯びて、酸味がかなり控えめに感じられる。甘味もゴールデン・モカより強い。
いやぁ、面白いわ!
そして冷えてくるにつれて、ゴールデン・モカに似た香りと酸味が徐々に顔を出してくる。
いやいやいや〜!面白いわ!!
どちらもベースにある香りは共通しているように感じたので、焙煎によって引き出されるものなのかなぁとか思ったり。
そして、ドトールのデミタスカップ、可愛いよね。これも好き。

今回モカにチャレンジしようと思ったのは、ホントのこと言うとそんなに単純な理由じゃなくって、酸味が嫌いだと思っていたけど、それほど苦手ではないことに気付いたから。
1つは生のトマトのあの酸味がちょっと苦手だったんだけど、火を通したトマトはむしろ好きだということ。
これは5年前にグリルしただけのトマトをロンドンで食べる機会があったときに何となく気づいて、その後別の機会にラタトゥイユを食べたとき確信した。
もう1つには最近お気に入りのカフェの看板メニューである、深煎りブレンドにはしっかり酸味があるのに、かなり気に入ってしまっているということ。
ここの深煎りブレンドは今一番のお気に入り。
クリーニングから帰ってきたてのワイシャツのように、パリッと折り目正しくって、キチッと仕事をしました!みたいな整った雰囲気が漂っていて、それがこのカフェのマスターの人柄にバッチリ一致してる感じで凄くいい。
コーヒーの感想とは思えない例えだけど、飲んでいただければきっとその感じが分かるはず。
話を戻すと、酸味があっても他の味とバランスしていれば、むしろ好きだということに最近になって気付いて、それを確かめる意味でモカにトライしてきたという次第でした。
その結果、いいモカに出会うことができた1日になりました。

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