22/11/03 【感想】ぼっち・ざ・ろっく!(1-4巻)(とアニメ)

「ぼっち・ざ・ろっく!」原作既刊4巻まで読みました。アニメからすっかりハマってます。喜多ちゃんがな、かわいいねんな。喜多ちゃんが後藤家に泊まりに来たときのくだり好き。

既刊を一通り読んで振り返ると、結束バンド内はもちろんライバルバンドに至るまでも作中でとにかく「陰キャほど楽器がうまい」という法則が徹底されている…!

それこそ「のだめ」とかでもあったことなんですが、キャラ毎に楽器が決まってるってキャラの「属性」としてめちゃくちゃいいですよね。楽器選びにキャラクター性があらわれる感じ。楽器ごとにキャラが違っていて、そこにバンドという"一緒に活動する意味"が付与されるのが物語の骨格としてとてもしっかりしています。
特にこの「ぼっち・ざ・ろっく!」の場合、バンドを組むというのが先にあって後から人間関係がついてくるとようなところがあり、いわゆるきらら作品的なマンガをやるにあたって相性バツグンの骨格だと唸るばかりです。

中盤以降はフェス出場やレーベルとの契約へ向けて結束バンドが挑むストーリーになっていくんですが、そこに全体重では乗り切れなかったかも。その時点の結束バンドが実際どんぐらいの力量なのか、そもそもどういう要素が成否に作用するのかがいまいち分からなくてただ作中で示される結果を受動的に追うだけになっちゃってたんですよね。

各話の扉絵は主に邦楽のMVのワンシーンのパロディなのだそうですが、元ネタが分からなくてもどれも面白いです。マジでこのマンガ、扉絵がめちゃくちゃ良い。アニメで唯一物足りないところは扉絵がないところかもしれない。もしかしてチェンソーマンのOPで映画のパロディやってるみたいにOPでMVのパロディやってたりするんでしょうか?

原作も良いながらもアニメ化でかなり良くなってるなと感じましたね。アニメでは作中で実際には出てこない楽曲や歌詞が実装されていることはもちろん、表現の緩急やテンポ感が抜群に良いです。
アニメに起こす時に冗長な部分をカットするのはもちろん、原作だと1コマ目に書き文字で出ているだけの「金欠バンドマンのアー写スポット」がアニメだと実際にその場で撮影しているカットに起こされていたり、アニメだと映えるものを拾い上げてフィーチャーしているのがとってもすごい。