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23/04/01 やさしさに包まれたなら

土曜日です。朝7時に目が覚めました。覚めちゃったのでベッドを出たのですが、朝ごはんを食べに行こうと思っていた店が9時半開店なので持て余す持て余す。8時に眠くなったので二度寝しました。

9時過ぎに起きてコインランドリーに洗濯物を放り込んで回し、Googleマップで見つけておいたカフェへ。カフェはお休みでした。このパターンが多すぎる。

調べてみると、少し歩いたところにブランチの店があるのを見つけました。
行ってみると…看板にはハンバーガー、クラブハウスサンド、フライドポテト、ベーコン…こ、これは! ダイナーだ!!

なんか「盛り合わせ」っぽい字面のものを頼んでみたらクラブハウスサンドでした。飲み物はもちろんブラックコーヒー。
台湾は基本的に関西風のタマゴサンドなんですね。タマゴが分厚いのはいいのですが、あまりにムラが大きい。

タマゴがあからさまに端っこなのである!

このお店、コーヒーが良いですね。あまり熱くなくて大しておいしくない。コレですコレ!コレがダイナーのコーヒーなんですよ!!
濃厚でコクや深みがあってというのはカフェのコーヒーに求められるものなんですよ。ダイナーの主役は食べ物。そこでコーヒーがアツアツだったら飲みづらいし、めちゃくちゃ濃厚だったり苦かったりしたら食べ物の味を全部破壊するじゃないですか。
カフェのコーヒーとダイナーのコーヒーは違うんですよ。そこをわきまえている。適度にぬるくて薄い、良いダイナーコーヒーでした。

コインランドリーに戻って洗濯物を乾燥機に移すと、今度はスーパーへ買い物に行きました。
このパターン、毎週やっちゃうかも。


午後は街歩きに行きました。
そして今日、最高の出会いがありました。

ジュンク堂書店!!!!

ある!!あれも!!これも!!日本語の本が!!新刊が普通に並んでいるよ!!
アハハハハハ…読める、読めるぞ…!ムスカ大佐になっちゃうよ!
本屋!!本屋だ!!!!

麻耶雄嵩の『友達以上探偵未満』の文庫版があったので買っちゃいました。電子書籍で持ってるのにね。電子書籍読みづらいからね。

広さ的にはイオンとかヨーカドーに入ってる本屋くらい、決して広くはありません。ジュンク堂にしては小さい、けれどこの存在はあまりにも大きい。
ちゃんと在庫検索もありますよ。そしてこの在庫検索をポチポチしていてあることに思い至りました。

もしかして…この小さな店を舞台に台北中の人たちによる日本語書籍の争奪戦が繰り広げられている…?

たとえば麻耶雄嵩の本は今日僕が買ったやつが最後の1冊なんですよ(在庫検索は在庫数も出るのです)。もしかしたら台北市内の本屋から最後の1冊の麻耶雄嵩が消えた瞬間であった可能性すらある。そして次入ってくるのはいつになるかわからない…いやもう入ってこない可能性の方が高い…。
「見たら買え」、そのシンプルな原則が支配するエキサイティングな本屋なのかもしれない。ワクワクしてきました。

会計したあと、気になっていたことを聞いてみました。

「予約ってできますか?」
「はい、できますよ」

このときの嬉しさといったら!!
4月28日発売予定の『幽霊屋敷【新訳版】』を予約しました。

予約を済ませ、店を出るとき、僕はこっちへ来てから初めて「この街でやっていける」と心から思えた気がしました。
職場に迎えてもらったとき、居留者IDカード(外僑居留證)が発行されたとき等々この街に居場所を見つけたことはいままでもありましたが、シンプルかつ本能的な「住める」を感じたのはこのときでした。

お父さん、お母さん、お元気ですか。
私もジジもとても元気です。仕事の方もなんとか軌道に乗って、少し自信がついたみたい。
落ち込むこともあるけれど、私、この町が好きです。