21/11/14 【感想】Dyson Sphere Program

宇宙は美しい。そして工場もまた美しい。

宇宙を舞台に工業化を進め産業帝国を築くゲーム、Dyson Sphere Programをプレイしました。
結論から先にいうと、寝食を忘れるほど没頭できる最高に面白いゲームでした。

2日ほどプレイしたところで「このゲームやるとその日が終わる(寝る時間まで没頭し続けちゃう)」ということに気づき、食事・入浴・家事・日記などその日やらなきゃいけないことを全て済ませてから起動するようになりましたからね。休日に朝ごはん食べてから遊び始めたら気づくと夕方だったりしました。ヤバいゲームです。

元々そんなつもりはなかったのですが、あまりにハマってプレイ日記を書くようになりました。語りたいんですよねこのゲーム。そして自分で作ったラインに愛着が湧いてスクショを貼りたくなる。あと景色がきれい。

なので狂った人間がひたすら惑星を開発している情景は上のプレイ日記に譲るとして、本記事ではDyson Sphere Programというゲームの大まかな説明やココが良いというポイントについて書きたいと思います。

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このゲームは、惑星に埋まっている鉱脈を採掘して加工し、最終的には恒星を覆う巨大建造物を作ることが目標となっています。
この巨大建造物こそタイトルにもなっている「ダイソンスフィア」で、恒星の周りをソーラーパネルで囲ったらめっちゃ発電できるじゃん!という技術です。恒星の周りをぐるりと覆うのでその大きさたるや恒星よりも遥かに大きい。こんな巨大建造物を作るため、プレイヤーは星系を股にかけ工場ラインを敷設して大量の部品を組み上げていくことになります。

鉱脈から鉱石を掘り出す採掘機、鉱石を精錬してインゴットにする精錬機、そうしてできた素材を加工する組立機など全ての機器はひとたび設置すれば電力が十分供給されていて入出力が止まらない限り自動で動き続けます。
プレイヤーの仕事は基本的にはこうやって自動で動く工場ラインを設置していくこと。

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(▲採石場を作ったところ。ここで掘った石から石材やガラスなどを作る)

なので工場を作ってあげれば後は見ているだけでも進んではいくのですが、このゲームのとてもよくできていると思うところは待ちの時間がほとんど生じないようになっていること。

新しい技術がちょうど良いペースでアンロックされていくので、新しく作れるようになったものを作るためのラインを設計し、新しくできるようになったことを実現するための生産をし…ということをやっていくだけで常に楽しいライン作りをやり続けられるようになっているんです。

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(▲採掘~精錬~加工のシンプルなライン。
コピー&ペースト機能が充実しているためテキパキ作れる)

どんどん加工の過程は複雑化し、素材の種類もひとつの工程で使う素材の数も増えていきます。これによってラインを組むのがちょっとずつ難しくなっていくんですが、このラインをどう組もうかと考えるのがめちゃくちゃ楽しい!

ゲームを起動していないときでもラインのことを考えちゃうんですよ。ゲームが進んでいくとひとつの惑星にとどまらず他の星からも素材を輸送してくるようになったりするんですが、どの星でどこまで加工して輸送しようとか、どの星で組み立てようかとか宇宙規模の工場長として青写真を描いているのがとても楽しい。現実の地球でやってる自分の仕事に身が入らないったら。

人によってラインの組み方の哲学が全然違うので、動画サイト等で他の人のプレイを見るのも楽しいです。今まで見る習慣があまりなかったVOICEROID実況動画をこのゲームで見まくったため、僕の中で琴葉姉妹は工場大好き姉妹という認識になっています

ちょうど良いステップアップの導線、難しくなっていきつつもゲーム本来の難しさ以外がストレスになってしまうことのないようユーザーフレンドリーに作られた丁寧なデザイン、とにかくゲームとして行き届いた、遊びやすくて気持ちよく熱中できるゲームです。

そしてもうひとつ大きな良いところとして、このゲームはとにかく景色が良い!

プレイヤーが工場を作る惑星は恒星の周りを回っており、昼があって、夜があり、恒星の光が景色を変えていってくれます。マジックアワーに動き続ける工場の美しさよ、そしてその工場が自分で作ったものなのですから感動もひとしお!

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(▲日が昇り、工場に朝が来る)

天体がちゃんと動いていること、丸い惑星に工場を作っているんだと感じさせてくれるのがこのゲームのとにかく良いところです。また惑星が球体であることがラインに遠近感を与え、美しく見せてくれます。

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(▲石油プラント。ここは衛星で、空に浮かぶ緑色の星は氷ガス惑星)

そしてこの景色の作り込みはゲーム的にも生きていて、新しい技術が解禁されて舞台が広がるたびに新しい景色が見られるようになっているんですよね。

最初に降り立った星から始まり、何もなかった星が少しずつ工業化されていくさまが景色にもあらわれる。
そして最初の大きなチェックポイントとなる他の惑星への移動、この冒険にこのゲームは宇宙空間と見たこともないような新しい星の景色で応えてくれます。

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(▲初めて降り立った他の惑星。ゲーム開始時に宇宙はランダムで生成されるため近くの惑星タイプもプレイ毎に異なる)

また最終的な目標となるダイソンスフィアも、空に浮かぶ太陽にどんどん建造物ができていく様子が見えるのが良い。少しずつ空の景色が変わっていくのでとてもやりがいがあります。

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(▲恒星の周りを浮遊するソーラーパネルが輪状に輝いて見え、作りかけのダイソンスフィアの断片が浮いている)

ひとつのラインを完成させたら、ちょっと手を止めて「惑星ビュー」を見てみるのもいいかもしれません。
この星にこんなに俺の建てた工場が…と眺めることもこのゲームの楽しみです。

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と、これほどの完成度を誇るこのゲームなのですがなんとまだアーリーアクセス版だそうです。マジで??
Steamのレビューは「圧倒的に好評」、日本語版はありませんが有志による日本語化MODが存在します(訳もかなり良いです)。
これだけの映像美、これだけのボリュームでなんとたったの2000円!たまにセールで1割引になってます!

これを読んでいるキミも、ぜひインストールしてキミだけの宇宙を開拓しよう! でも原稿とかある人は終わらせてからにしたほうがいいと思いますよ!!