20/09/12 【感想】扉は君の鍵で開く

同人制作フリーゲーム「扉は君の鍵で開く」をプレイしました。

(RPGツクール2000華やかなりし頃は同人制作フリーゲームのことは単に「フリゲ」と呼んでいたんですが、今でもこの呼び方で通じるんですかね?)

暗闇行灯 - 扉は君の鍵で開く (作者サイト内作品ページ)
ウディコン結果発表 (レビューコメントとか載ってます)

↓でDLできます。

高校生探偵になった気分で学園中を歩き回り謎を追おう!(ジャンル:探偵アドベンチャー)?
主人公は男女・選択制。
転校先で入った変な部活のせいで主人公は様々な謎を解決していくことに。
会話からピックアップされた単語を使いカンタンに質問ができ手入力もOK。
RPG風マップで自由に学校内を歩き回ってNPCに話しかけ「質問」して謎を追いかけよう。

会話をしていると手に入ることがあるキーワードを使って「質問」をすることで情報を集めていくシステムが軸となったADVです。FF2の合言葉みたいな感じ。
どんな決定的な情報を持っているNPCもこちらから適切に質問しなければその情報を教えてくれることはありません。

じゃあ結局キーワードによってフラグ管理されているだけなのかというと、なんとこのゲーム、質問したいキーワードを自分で入力することもできます。
捜査の途中で閃いたら、キーワードが手に入るまで探し回るかわりにいきなり質問したいことを入力しちゃうこともできるんです。

前半は大体キーワードを芋づる式に辿ると真相に到達できるようになっているのですが後半は推理によって思考を飛躍させ手入力を行う場面が出てきます。
ここで推理によって手入力を当てたときがとにかく気持ちいい!

ドラクエみたいにフィールドを普通に歩き回ることでも移動できるのですがワープ移動が非常に充実していて「あそこどうなってたっけ」とか「あの人なんて言ってたっけ」となった場合にはすぐ飛んで確認できます。これが便利。
大体こういう推理ADVって聞き込みの内容を後から確認しようとすると聞き取った内容を要約したメモなんかを確認する仕組みになってる事が多いんですが、このゲームは大体「すぐにもう一回話しかけに行けて何度でも同じ話を聞ける」ようになってるのが良かったです。

1~10話は学校を舞台にした短い日常の謎モノが続くのですが、11話はかなり作り込まれています。
いわゆる『時の娘』形式、もしくは回想の殺人モノと分類される、「過去の出来事を現在に残った情報から解き明かす」捜査を行います。
これがうまい具合に主人公が行えるRPG的探索とADV的聞き込み(質問)捜査を組み合わせて取り組めるように作られており、システムと謎が噛み合った秀逸なものとなっています。
「この謎からこの真相が出るとは!」というツイストがきいていてとても面白かったです。

僕はDエンドでした。Cに思い至らなかったのが悔しい!

質問システムもさることながら上述の移動やRPG的探索とADV的選択の融合などのシステムも洗練されており、このシステムでもっと推理モノを遊んでみたいと思いました。
この手のゲームのニュースタンダードになりうるポテンシャルを秘めていると思います。