21/08/10 パワプロクンポケット8の思い出

井川か斉藤か、それが問題だ。

昨日パワポケ7の話をした勢いで8の話もしたいッッ

というか元は7と8の話をまとめてするつもりだったのですが思った以上に7の話が長くなってしまったので分けたのでした。
というわけでパワポケ8ですよパワポケ8!新ハード、ニンテンドーDSで初のパワポケ。実は野球部分が一番好きなパワポケだったりします。

サクセスのストーリーは、違法なサイボーグ技術が地下で広がった時代にそれを取り締まる組織の一員である主人公が、とあるプロ野球チームに違法サイボーグが存在するという情報を聞きつけ選手として潜入するというもの。
しかし次第に主人公に同じチームの仲間に対する友情やチームそのもの、そして野球そのものに対する熱い気持ちが芽生えていき、最後には球団存続をかけてリーグ優勝、果ては日本シリーズ制覇を目指すという燃えるストーリーなのです!

舞台が日本プロ野球ということもあってストーリー中で試合する相手も実在する球団、対戦する相手もみんな実在する選手なのがとても面白い。ゲーム発売は2005年12月、その年の選手データがちゃんと入っています。このへんはさすがパワプロですね。

そしてこの「2005年のプロ野球が舞台」という設定が、このゲームの最後に非常に大きな意味を持ってきます。
具体的には、日本シリーズで対戦する相手が井川慶と斉藤和巳のどちらになるかという問題です。

史実では2005年の各リーグの勝率1位チームは阪神とソフトバンク。そして史実だとパ・リーグのプレーオフを勝ち上がった千葉ロッテが日本シリーズで阪神と戦うことになるのですが、このゲームではプレーオフ制度がないため阪神かソフトバンクが日本シリーズの対戦チームになります。

パワポケのご多分に漏れず、野球における最終決戦である日本シリーズで負けると彼女が死んだりするのですが、ここで主人公の所属するチームがセ・パいずれのリーグに振り分けられているかが重要な問題になってくるのです。

セ・リーグに振り分けられていると、日本シリーズ最終戦で戦うのはソフトバンク。対戦する投手はかなりの確率で斉藤和巳。そして詳しくは後述しますがこのゲーム、フォークが武器の斉藤和巳はとても打ちやすい!
一応和田や杉内が出てくることもあって杉内だと少し打ちづらかったりするのですが、それでもだいぶ与しやすい方。

一方でパ・リーグに振り分けられると地獄が待っています。
日本シリーズで対戦するのは井川慶。そしてパワポケ8は井川が鬼のように強い
元々ただでさえパワプロやパワポケで阪神が妙に高いステータスになっていると言われていた頃の作品なのですが、それに加えて井川の決め球であるサークルチェンジはパワポケ8において魔球なのです。
当時カーブやシンカーなどのナナメ方向への変化球はみんなナナメ45度に変化していたのですが、このサークルチェンジは5時の方向に鋭く変化します。これが打ちづらいのなんのって!
そしてサークルチェンジはチェンジアップよりも球速がかなり速く設定されており、絶好調の井川が投げると145km/hで5時の方向にストライクゾーンの半分以上変化する脅威の魔球になるのです。そして彼女は死ぬ。彼女を吹っ飛ばす殺人魔球サークルチェンジなのです。

パ・リーグになってしまった不運を呪うしかないのか。シーズン中も渡辺俊介がめちゃくちゃ打ちづらかったりとにかく辛いパ・リーグ。魔球サークルチェンジの前になすすべはないのか。

しかし策はあるものです。
このパワポケ8、ストライクゾーンの球に当たることができます

左打者でミートカーソルを外角高めいっぱいまで伸ばすと、ストライクゾーン内角低めの球は死球になるのです。
そして左打者の内角低めといえばちょうどサークルチェンジが変化してくるゾーン!
元々パワポケ8は投手の制球がかなりアバウトなことも手伝って、この当たり屋戦法は十分に実戦レベル!普通に2者連続死球がザラにある!

ということに気づいてからは、左打者の内角気味に投球が来るやいなや外角高めいっぱいにミートカーソルを動かして当たりに行くゲームになりました。そしてパワポケ8は守備のAIに難があり、ホームスチールができるのでこれで死球のランナーを返します。本当にこれ日本シリーズ最終戦か?
かくして史実ではある意味伝説になった2005年の日本シリーズの裏で、虚構でも伝説になりそうな日本シリーズが行われていたのでした。

さて、冒頭でパワポケ8が最も野球部分が好きなパワポケだと書きました。
その理由は単純で、かっ飛ばせるからです。

このゲーム、落ちる変化球が非常に打ちやすくて、落ちる軌道上で強振すると大体強い打球をブチ上げることができます。

そして7では大抵の打球が「コキン」という軽い音だったのですが、8では強振でジャストミートすると「ドジャーン」とシャッターをぶっ叩いたような豪快な音がします。これがまた気持ちいいんですよねえ。変化球は飛びやすく設定されているのか、パワーDくらいでも強振で捉えると簡単に外野の頭を超えます。芽舘とかすげー打ちやすかった。

そして斉藤和巳が与しやすい相手だという理由がまさにこれで、一番変化量の大きい変化球を多く投げるようなAIになっているらしく、フォーク7を持った斉藤和巳は本来こちらも魔球になるはずがカモになっているのです。

パワポケ8も7に続いて遊びまくったパワポケでした。サクセスで育てた選手を「俺のペナント」に送り込んで更に使い込んだり。
僕のニンテンドーDS Liteは、Bボタンの脇が欠けています。スイングのボタンであるBボタンをたびたび強く押し込んだので、そのたびに爪が当たって削れたのです。