22/03/22 「トライアングルストラテジー」1周目クリア覚書

傑作SRPG「トライアングルストラテジー」をクリアしました!
非常によくできた、ストーリーもバトルもめちゃくちゃおもしろいゲームでした。久しぶりにこんなにゲームに熱中したよ。

ルート選択がマジで悩ましい。何を選びとるかという選択に常に「何を捨てるか」が付きまとい、気高くあろうとするほどリスクが付きまとう。
毎回考えに考えて進むべき道を決めましたが、自分が(もとい自分たちが)選択した道であるがゆえにストーリーに入り込めましたし、自分が選択したからこそそれによってどのようにストーリーが進むのか気になってどんどん先が読みたくなる作品でした。

以下はネタバレ満載の覚書。


最終的にベネディクトルートに行きました。
悩みに悩んだ旅路でしたが、最後はあまり悩まなかったかも。
興味深かったのはエスフロストの侵略に対してロランを差し出すか差し出さずウォルホート領で抗戦するかを選択するところ。ここ、プレイヤーの選択はかなり昨今の情勢に影響を受けたのでは…。製作時に想定されたよりもだいぶ抗戦側にプレイヤーが振れたのではないかと邪推してしまいます。

最初の分岐ではハイサンドに向かいました。
ロランを差し出すか選ぶところでは徹底抗戦を選択、アヴローラの軍勢を撃退しました。屋台をどかして見つける火計の罠を見て「この罠だけは範囲内に建物がないから、これだけは被害なしで使えるボーナストラップなんだな」と思いこれを使ってアヴローラを撃退したところ別にボーナストラップでもなんでもなく街に火をつけたことを後々までネチネチ言われ続けました。
シルヴィオの誘いをあえて受け、テリオール領へ。
その後塩の密輸をさせられそうになりますが告発を選択、それに成功。
ウォルホート領のローゼル族を引き渡せという脅しは突っぱねることを選択。
グリンブルク王都攻略戦は橋を破壊することを選択。王都奪還後にシモンが息を吹き返したときはロラン王子と共に市街へ。
そして最後の選択はベネディクトの案を採り、エスフロストと組んでハイサンドを攻めました。

様々な困難や苦悩との向き合い方が多くのキャラクターについて描かれており、それがキャラクターの魅力を引き出しています。
中でも、終わってみるとロラン王子は非常に人間臭い、複雑な魅力にあふれたキャラクターだったと思います。あえて雑な言い方をすると、タクティクスオウガやFFタクティクスでも見た「苦難を受けすぎて壊れてしまう」キャラだったなあと。
そして壊れてなお君主と仰ぎ殉じ続けるルートが存在しているというのもこのゲームの凄味。義に殉じるMoralルートはいわゆるRPG的な「正しさ」にあふれていて、途中までは選びたくなるものが多いのですが、最後にここまで選びたくない選択肢に成り果てるとは実に意地悪です。
個人的に一番好きだったキャラはコーデリアかなあ。ルート選択によっては彼女の行動が世界を動かす展開もあるのでしょうか。

以下は僕のプレイでの各ユニットの活躍について。
評価のようなことを書いていますがユニット評価というよりはプレイ中の活躍度を書いてます。

セレノア (主人公):A
純粋な物理アタッカー。中盤早々に飛鷹撃の射程アップを得るとクセがなく使いやすいアタッカーとしてまんべんなく活躍してくれました。

フレデリカ (嫁):SS
純正アタッカーにしてウォルホートの最大戦力。全編通じて我が軍の与えるダメージの半分以上をひとりで出していたであろう主砲。圧倒的火力で敵を焼き続けるさまはウォルホートのリリーナ(FE封印の剣)。
序盤早々にTP供給役ユリオとのタッグを結成すると、その運用で最後まで使い続けられるキャラ。途中ローゼル族の集落を守りにいったフレデリカが離脱して彼女なしで戦闘するハメになった途端、難易度が一気に跳ね上がりました。

ジーラ (嫁の教育係の眼鏡の人):S
オーソドックスな回復役ですが、それゆえにどこでも重要。全戦闘出撃はセレノアと彼女だけでした。回復、範囲回復、異常回復、大回復とヒーラーにほしい仕事を全部できるのはとてもえらい。

ヒューエット (鷹に乗った弓兵):A
加入時、弓を持った飛行ユニットというだけで「強い」と確信しました。弓持ったカノープスじゃん!
実際高所からの弓で活躍できるのですが、役割的には暗黒や影縫いを撒くデバッファー。相手物理ユニットの無力化で貢献してました。
このゲームはこういう「壊れそうなユニットが堅実に活躍に収まる」ことが多く、実にバランス調整がよくできています。

エラドール (メイン盾):A
壁役として存分に働いてもらいました。体当たりがなにげに便利。

ベネディクト (軍師):B+
シナリオではSS級の活躍。バッファーだけでは地味かと思ったのですがサブタンクとして使えることに気づくとぐっと便利に。終盤は武器奥義が大いに役立ちました。

アンナ (アサシン):A
2回行動!?絶対壊れじゃん!と思ったのですが実際には「超便利だけどバランスは崩さない」というよくできたキャラ。
最初は2回攻撃で追撃を2回起動する運用にロマンを感じましたが追撃をそんなに使わない戦術へどんどん寄っていったので案外使わず。逆にステルスは使えば使うほどやみつきになっていくスルメスキルでした。
毒撒き、眠り撒き、ステルス、隣接マス移動、どれも使いがいがあり小回りの効く好選手。

ロラン (王子):C
高い機動力を持ちながらも挟み撃ちされると危険なこのゲームの仕様上、単騎突撃は自殺行為。肝心の攻撃力もセレノアに劣り耐久性にも難があり、いまひとつ噛み合わない印象を最後まで拭えませんでした。

ユリオ (参謀メガネ):A
加入早々フレデリカへのTP供給兼魔力強化という仕事を与えられると最後までその仕事で食っていけてました。相手TPの削りもボス相手に効くんだろうなと思いつつ、ボス相手は怖くてあんまり近寄れなかった…。

メディナ (薬師):B
活躍度なのでB評価ですが、純粋なユニット評価ではSSです。このゲームに壊れキャラがいるとすれば彼女でしょう。またスクウェアの薬師がバランス壊してる…。
TP薬学がわかりやすくぶっ壊れですが、即行薬も単品で十分役割持てるレベルのアビリティだよ…それベネディクトはTP3使ってやるやつだよ…。

アーチボルト (老弓兵):B
加入時は「やった!ジジイだ!絶対強い!」と思いましたが使ってみると移動力に難があって微妙に使いづらい。アクセサリで移動力を補ってあげると長距離アタッカーとして割と使えるようになりました。貫通矢がボス相手に強い。

グローマ (老拳法家):B
回避盾。生存力が高いのでどんどん前に出すことができ、すり抜けがあるので囲まれるのも怖くない。能力が噛み合っていて使いやすいユニットでした。加入時期が遅かったので活躍度はB。

コーデリア (姫):B
加入時には思わず雄叫びをあげました。ただ性能的にはジーラと同じくヒーラーですがヒールに2TP必要なのが使いづらかった印象。それでもヒーラーなので有用。オーバーヒールには可能性を感じましたが習得に至らず。

ナルヴ (おじいちゃん子):C+
加入当初は打たれ弱く、また魔法アタッカーはフレデリカが既にブン回っていたこともあってベンチが続きました。ただフレデリカ離脱時に困り果てた際に彼女の代役として急遽育成、その後は2人目の魔法アタッカーとして起用すると毎回十分に仕事をしてくれました。

イェンス (鍛冶屋):C
バネは便利。はしごも便利。ただ使うステージを選ぶなあという印象。

ピコレッタ (曲芸師):C
デコイはただのぬいぐるみかと思ったら追撃するのはもちろん普通に行動までするのには驚いた。加入後に試用してみたときは並々ならぬ可能性を感じましたがデコイの3TPが重く、使いこなせませんでした。

コーレンティン (氷魔法使い):C
こちらも魔法使い枠として使うも脆さが気になりフレデリカだけでいいやとなってしまった人。それでも結構使いました。遠距離の魔法と足止めで能力的に完結しているのでちゃんと使えば仕事できるはず…。

ライオネル (商人):D+
怒り撒きの射程がもうちょっとあったらなあ…。

フラナガン (鷹乗り盾):D+
出撃させた戦闘では盾として期待通りに働いてくれました。

エザナ (天候操作)、ホスハバラ (酒場のマスター)
使わず。