シナリオ『真夜中の吊り橋』
●ジャンル
フェイクドキュメンタリー風コメディ
●主な登場人物
アスカ・紅一点
イヤナギ・カメラマン
ナガサワ・サークル部長
マツシタ・次作の監督目指す
ミヤモト・マイペース
ヨシオカ・ホラー好き。ゾンビ好き。
●あらすじ
自主制作映画サークル『JFP』の不定期定例会合に集まるメンバー。メイキング用に撮影をしている。次回作の発案会議を始めると1人が吊り橋をモチーフに作品を撮りたいと言う。なりゆきで急にロケハンへ出かけることになるが、そこで待ち受けていたものとは……。
◯タイトル
カラーバーにP音。(不快な始まりで逆にインパクトを)小さな文字でタイトル『真夜中の吊り橋』
◯玄関
扉の画。チャイムを鳴らす手。ドアを開ける。家主ナガサワが顔を出す。
ナガサワ「よ!」
イヤナギ「お邪魔します」
◯部屋の中
部屋の中を撮る。次々にメンバーがやってくる。
漫画を読み始める人。お菓子をひろげる人。トイレを借りる人。スマホをいじる人。
(所々にインタビュー映像を挿入?)
ダラダラした感じ。
ゾンビ頭を抱えるアスカ。
ナガサワ「会議始めます」
みんなナガサワに注目。カメラを三脚につける。会合が始まる。
ナガサワ「サークルの次回作についてですが、アイデアある人いますか?」
(あとはアドリブで。会合の雰囲気を撮る。本当の次回作会議をやるのもアリ?)
マツシタ「真夜中の吊り橋をモチーフに映画を撮りたい」
ナガサワ「どんな映画?ジャンルは?」
マツシタ「まだ決めてない。真夜中の吊り橋ってフレーズひかれない?」
ヨシオカ「真夜中の吊り橋じゃあ、ホラーでしょ。ゾンビを出そう」
ホラー話で盛り上がる。
マツシタ「……ということで、今からロケハンに行かない?」
ミヤモト「どこの吊り橋ですか?」
ヨシオカ「三途の川?」
アスカ「こわっ!」
みんな立ち上がり出かける支度をする。
三脚からカメラを外す。
ミヤモト「懐中電灯ないですか?」
ナガサワ「これでいい?」
(豆ほどの懐中電灯を渡される)
ミヤモト「ちっちゃ!(カメラ目線で)ちっちゃ!」
◯駐車場
車に乗り込むメンバー。ヨシオカが車の外に。
ヨシオカ「すまん。チョイと用事があってロケハンは辞退する」
走り出す車。遠ざかるヨシオカ。
◯車内
雑談。映画の話とか。
(車内音楽がMVを撮った人のを使えたらいいな?)
トンネルを通る。
マツシタ「真夜中の吊り橋じゃなくて真夜中のトンネルはどう?」
先にコンビニの看板が見える。
ナガサワ「コンビニ寄ってく? 多分この先何もないから。トイレ行く人いっといれ」
◯コンビニの駐車場
コンビニに寄る。
◯車内
買い物をして車に乗るとミヤモトを残して走り出す。追いかけてくるミヤモト。
◯吊り橋の駐車場
車から降りるメンバー。懐中電灯を取り出す。ジャンケンで渡る順番を決める。マツシタ、アスカ、イヤナギ、ナガサワの順。
マツシタ「雰囲気いいね」
アスカ「こわいよー」
◯吊り橋
ナガサワ「揺れるな」
イヤナギ「……」
ナガサワ「撮影交代するよ」
イヤナギ「大丈夫。ありがと」
橋を渡りきる。引き返して橋の真ん中辺りにきたら誰かが突然慌てて逃げ出す。
アスカ「どうしたの?」
マツシタ「怪しい奴が来た。手になんか持ってる」
ナガサワ「マジで」
必死に逃げ帰り吊り橋を渡りきる。
◯空き地
追いかけて来た男が現れる。
追いかけて来たのはヨシオカでスーツに花束を持っている。
ヨシオカ「アスカさん。ずっと前からあなたが好きでした。僕と付き合ってください」
花束を差し出すヨシオカ。戸惑うアスカ。すると
マツシタ・ナガサワ「ちょっと待ったー!」
ヨシオカ「なんだなんだ?」
マツシタ「僕も前からいいなと思ってました。付き合ってください」
ナガサワ「2人より僕の方があなたのことが好きだから」
ヨシオカ「どうゆうこと?」
イヤナギも手を差し出す。
イヤナギ「でしたら僕も。お、お願いします」
全員「お前もかい!?」
呆れるアスカ。
アスカ「ごめんなさい。あなたたちと付き合ったら足元が不安定でお先真っ暗です」
暗転。
◯部屋の中
会合中。ダラダラした感じ。
アスカ「……という映画を撮りたい」
ナガサワ「吊り橋効果を利用したねるとんか?」
ヨシオカ「吊り橋効果は男性には有効だけど、女性には逆効果になるらしいよ」
マツシタ「なしだな」
ナガサワ「では、その話は却下で。他にアイデアある人?」
アスカ「あれ? ミヤモト君は?」
ナガサワ「コンビニにでも行ったんじゃない?」
ミヤモト「いやー、疲れたー」
部屋に入って来るミヤモト。
会合は続く。終
◯エンドクレジット
※これを映像化した作品がコレ↓↓
自主制作映画サークルJFP制作短編映画
『真夜中の吊り橋』
https://youtu.be/VxOHRjQu6kE
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