たぶんぜんぶうそ

睡眠剤を飲んでふわふわになりながら、音楽用語をまとめたワードカードをめくっていた。YouTubeから音楽が流れていた。突然感情が溢れ出し、どうせ私は嫌われるんだ、大学に行ったところで何も上手くいかずに鬱が酷くなるだけだ、私は誰にも愛されない、さびしい、苦しい、ひたすらに心が冷えていく、さむい、恐ろしい、けれどそんな事は全部どうでも良くて、さみしくて、苦しい。その苦味すら生きている証として賞味している自分がいて恐ろしい。昔の私と混乱する。傷ついていれば母親は私のことを怒らない。きっとそうだ。私にいっぱい引っかき傷をつくって、そこから溢れる血も何もかも愛して抱きしめてくれる、そうやって全部から守ってくれる人がほしい。

鼻をかむとびっくりするくらいの鼻水が出た。泣けなくなってから、涙の代わりに鼻水がよく出るような気がする。私はいったいどこに心を置き忘れたんだろう。

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