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マスターデュエルプレイヤー向け、読んでて「ヴッ!」とならないプランキッズの解説

はじめに

マスターデュエルプレイヤーの皆さんこんにちは、しらこと申します。
いきなりですが、皆さんはプランキッズというテーマをご存じでしょうか?また、どのようなイメージを持っているでしょうか?
・展開が長い
・ソリティア
・良く分からないけどアドを滅茶苦茶取る
プランキッズは対戦相手にそんなイメージを持たれがちです。

展開が長いイメージからも分かるように、プランキッズは俗に言う『展開系』デッキにカテゴライズされます。厳密には純展開系やミッドレンジという方が正しいです。

マスターデュエルで知名度の高い展開系デッキと言えば【ドライトロン】や【LL鉄獣戦線】が有名ですが、これらのデッキの解説を見ていて「ヴッ!」となったことはありませんか?

展開デッキには「展開ルート」という呪文がつきものですね。
初動のカードからどのカードをサーチしてエクストラから特殊召喚、さらに展開といった一連の流れを覚えなければ展開デッキは勝てません。
そんなもんいちいち覚えられるか、いちいち展開の文字列と睨めっこしながら対戦していては時間も掛かるし、見てて「ヴッ!」ってなります。【エルドリッチ】に人気が集まるのは当然です。

本記事は、【プランキッズ】の基礎の基礎をマスターデュエルプレイヤー向け改めて紹介します。
読んでて「ヴッ!」とならないことをコンセプトとして【プランキッズ】の魅力や戦い方を伝えられたら幸いです。

自己紹介

なんやお前、という方が多いと思うので簡単に自己紹介をします。
ここは読み飛ばして貰っても構いません。

OCGでは現在【プランキッズ】デッキは規制を受け弱体化しているので使用していませんが、それまでは1年半近く使用しておりました。

そのため、【プランキッズ】を使い慣れており、ランクマッチのシーズン1、シーズン2共にこのデッキを使用しプラチナランクTier1帯で連勝しています。
また、ライターとしても活動しており、外部メディアへの記事提供や自身のサイトおよびnoteにて記事を投稿しております。

プランキッズの強み

まず、プレイヤーにとって【プランキッズ】を選択するメリットを紹介します。

先ほども書いたように【プランキッズ】は展開系デッキです。しかし、マスターデュエルの環境では【ドライトロン】や【LL鉄獣戦線】は良く名前を見るものの【プランキッズ】は比較的影が薄いデッキだと思われます。
【ドライトロン】や【LL鉄獣戦線】は俗に言うソリティアデッキであり、回すのが難しいのですが、多くのプレイヤーがこれらの難しい展開ルートを「ヴッ!」と血反吐を吐きながら覚えてまで使用しているのにはワケがあります。

展開系デッキは、ルートを覚え展開をゴールさせれば、一気に勝ちに近づけるからです。一言で表すなら『圧殺』が出来ます。

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それだけではなく、『圧殺』する程のパワーがあれば必然的に後攻でも盤面を覆す可能性も秘めています。それなら難しい展開ルートを覚えてでも使いたいのも納得ですよね。

プランキッズも展開系に分類されるので先攻だと『圧殺』できます。

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《プランキッズ・ハウスバトラー》は切り札となる融合モンスターです。このカードのテキストのみでは分かりませんが、実際は相手ターン中にサンダーボルト効果(相手のモンスターをすべて破壊)を2回発動することができます。

非常に強力な効果である一方で、他の展開系デッキに比べると控えめな印象を受けるかもしれません。派手な妨害ではありますが、2妨害ですから《崇光なる宣告者》とは比較になりません。

では、このデッキは【ドライトロン】の劣化なのかと言うと全くそんなことありません。むしろ他の展開系には無い数々の強みを持っているのです。

強みー

強みを紹介する前に、そもそもプランキッズが何をするデッキなのかを伝えます。

プランキッズは『手札1枚からリンク召喚を繰り返し、その過程でリンクモンスターの効果でサポートカードをかき集めると共に切り札(ハウスバトラー)の融合召喚を目指す』デッキです。

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このカードを使って融合します。速攻魔法のため、自分・相手ターンに融合召喚できます。

強み2

最大の強み「1枚初動が非常に多いため事故率が低い」

プランキッズは他の展開系デッキに比べ、1枚初動が圧倒的に多いです。むしろ、メインデッキに入るプランキッズモンスターがすべて1枚初動となるのです。

こちらがサンプルレシピですが、この黄色で表しているカードがプランキッズモンスター、すなわち1枚初動です。(実際はフィールド魔法も1枚初動)

構築

プランキッズモンスターは4種×3枚という非常にシンプルな構成となっています。

全てのプランキッズモンスターが1枚初動になるというのは非常に信じがたいかもしれませんが、その理由はプランキッズモンスターの共通効果にあるのです。

プレゼンテーション1

融合・リンク素材にすることで仲間を特殊召喚できるため、プランキッズモンスターの連続リンク召喚によって1枚からどんどん展開が繋がっていきます。

というのも、プランキッズモンスター1体でリンク召喚できるモンスターと、プランキッズモンスター2体でリンク召喚できるモンスターがいるので、1体召喚すれば、リンク1➡リンク2➡のように連鎖していくわけです。

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プランキッズのリンク1モンスター。墓地にいるとプランキッズモンスターの発動コストの肩代わりができます。切り札『ハウスバトラー』は自身をリリースしてサンダーボルト効果を使いますが、このカードで1回分のコストを肩代わりできるため、サンダーボルト効果2回が基本妨害として用意できます。

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プランキッズ×2のリンクモンスターです。このモンスターで融合魔法である《プランキッズの大暴走》をサーチしたり、墓地のプランキッズモンスターを回収して融合のパーツを揃えます。

そして、メインデッキの4種のプランキッズモンスターを繋げていくだけで先ほど紹介した切り札「ハウスバトラー」を召喚するための融合素材と融合魔法が揃ってしまうデッキなのです。

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一般的な展開デッキは、デッキの中に初動カード、初動によってアクセスする中継カード、そして最終的に盤面に残り相手の妨害を行うゴールとなるカードで構成されます。この中継、ゴールのカードはエクストラデッキのモンスターの場合もありますが、メインデッキに入っている場合が大半です。

一般的に、この初動カードがデッキに多いほど「安定感が高いデッキ」と呼ばれ、中継やゴールとなるカードは「引きたくない札」であるため、素引きする損をする構築上のリスクを負うことになります。

スライド6

一方、プランキッズの場合は、1枚召喚すれば他のプランキッズに繋がっていくため、どのプランキッズを引いても初動となり、初動として選ばれなかったカードは中継カードとして機能するのです。

こんなデッキは遊戯王の中でも異質であり、これによりプランキッズは「1枚初動の多さ」と「圧倒的な安定感」を獲得しています。

強み3

また、初動が中継札を兼ねていることによって、構築がコンパクトになるため、自由枠が多いことも大きな特徴です。

プランキッズモンスターに加え、展開に必要な魔法カードを黄色で表しています。

強み1

18枚がプランキッズとしての必須カードであり、残り22枚はテーマ外のカードを採用できます。
実際は、展開デッキである性質上《抹殺の指名者》《墓穴の指名者》は必須、汎用誘発である《増殖するG》《灰流うらら》の計12枚が入ってくるため、厳密な自由枠は10枚程度ですが、環境の変化や想定対面に応じて手札誘発を増やしたり、『ツインツイスター』のような伏せ除去カードを多数採用するなど、カスタマイズの余地が多いデッキなのです。

他の展開系のデッキだと展開のギミックに枠を取られてしまう関係で自由枠が少なく、どうしても先攻寄りの構築になりがちです。そうなると同じ展開系同士の試合でジャンケンの要素が強くなってしまいます。

【プランキッズ】はプランキッズ1枚引けばいいという極めて緩い手札条件で、それ以外のカードは自分の展開を補助する札や手札誘発であればあるほど強くなる点が他の展開デッキには無い強みです。

「ヴッ」とならない展開方法

それでは展開方法を紹介します。

先ほども紹介した通り、他の展開デッキは『初動カード』『中継カード』が決まっているため、引いているカードに応じて展開方法を考えたり、応用を効かせる必要があります。
それゆえに多彩なパターンの呪文(展開)を覚えなければならず、回すのに時間が掛かったり、苦労を要するのです。

今回プランキッズの展開方法を紹介しますが、本記事ではあえて1パターンしか紹介しません。

というのも、このデッキの先攻展開の8割はこのパターンだからです。引いた札に応じて考えることも少なく、応用こそあるものの基本を覚えてプレイすれば、勝てます。

まずは↓の動画をご覧ください。その後に1手1手を説明していきます。

※の部分は初回は読まなくても問題ありません。基本の動きを読んでて疑問に感じたら読んでください。

スライド15

召喚するプランキッズは何でもOKです。しかし、この墓地効果でリクルートするのはパルスにしてください。

スライド16

ドゥードゥルをリンク召喚します。チェーン①ドゥードゥルのサーチ効果、チェーン②でパルスのサーチ効果を発動してください。

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ここでサーチする《プランキッズ・プランク》は展開補助カード兼リソース循環カードです。基本的にプランキッズのリソースは4×3枚の12枚なのですが、自分のターン、相手ターンに展開するとその2/3をデッキから引っ張り出してしまい、その後動けなくなってしまいます。多くの場合は短期決戦になるのですが、中・低速デッキを相手にする場合にこのカードによるリソース回復が重要になってきます。


※1.チェーン順序を逆にするプレイもありますが本記事では割愛します。
(5/8 追記 執筆当初では逆の順序を推奨していましたが、環境の変化に伴い変更修正しています。)

※2.初動のカードがパルスの場合、②の過程で大暴走を落とし、別のプランキッズを出してください。
※3.すでにプランクを素引きしている場合は、大暴走をサーチしてください。

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ドゥードゥルの効果で大暴走とプランキッズを回収します。

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先ほど回収したプランキッズを捨ててトークンを出し、ドゥードゥルを再度リンク召喚します。

※リンク召喚するのはドゥードゥルではなくバウワウでも構いません。バウワウ1枚構築の場合は必然的にドゥードゥルになります。

展開5

バウワウをリンク召喚します。この過程はプランキッズの墓地効果を全種無駄なく使う目的と墓地にプランキッズを溜めてプランクのドローのコストにするためです。ここでリクルートするのはパルスにしてください。

※4.基本的に守備力が最も高いパルスをリクルートします。手札に他のプランキッズがいる場合、それに応じて変わります。

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プランクの効果で1枚ドローします。ここで戻すカードの選択は場、墓地、フィールドにパルス(風)、ランプ(炎)、ドロップ(水)が最低1枚ずつ残るように戻してください。

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相手ターンのドローフェイズorスタンバイにバウワウの効果を発動。墓地のプランキッズ2種を回収(図の場合ランプとドロップ)します。壊獣ケアのためメインフェイズに入る前に使用してください。

相手の行動に応じて大暴走を発動し、ハウスバトラーを融合召喚、これでサンダーボルト効果×2が成立です。

相手はサンダーボルト効果を2発受けつつ、バウワウで効果破壊耐性の付いたプランキッズ3体を処理しなければなりません。手札の要求値が高く、この展開が成立すると勝ちに一気に近づきます。

その他伝えておきたいこと

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相手がエルドリッチのような低速デッキなど、ハウスバトラーで妨害するまでもない場合は相手のメインフェイズ終了時に大暴走を発動し《プランキッズウェザー》を融合召喚しましょう。素材の効果でプランキッズを2体リクルートし、相手エンドフェイズにウェザーの効果をミューでコスト肩代わりしながら発動することで、盤面にプランキッズを5体並べた状態で自分のターンを迎えます。返しのターンに《餅カエル》を展開してより強固な盤面を作ったり、《アクセスコードトーカー》でワンキル出来ます。

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プランキッズを並べさえすれば、仮にスキルドレインを発動されていても《プランキッズ・ロアゴン》のリンク召喚で突破できます。対【エルドリッチ】等、罠デッキ相手で活躍します。

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また、《プランキッズ・ロケット》は《灰流うらら》等によって初動のプランキッズの墓地効果を止められた場合に、素引きしたプランキッズ+大暴走で貫通できたり、場のリンク数を爆発的に増やしたい場合に使用します。

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《雷龍融合》は《ハウスバトラー》が雷族モンスターであるため、融合召喚出来ます。基本的に《アナコンダ》から落として使用しますが、素引きしても強力です。このカードで《ハウスバトラー》を出した後、次のターン墓地効果でパルスをサーチして後続確保も出来ます。

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《ヴェルテアナコンダ》からの《雷龍融合》はロングゲームになった際にリソースを回復する他、ライフを詰めに行ったり、先攻展開の《ドゥードゥル》に《無限泡影》など無効系誘発を受けた際に場に出し、《雷龍融合》から《ハウスバトラー》を出します。

まとめ

強みー

プランキッズは1枚からハウスバトラーによるサンダーボルト効果2発という強力な妨害盤面を作ることが出来る上、手札誘発や伏せ割りカードを大量に投入できることから後攻や様々なデッキタイプに対して強く立ち回ることが出来るデッキです。

展開ルートは非常にシンプル且つワンパターンなので、回すのは簡単です。そのため、展開系デッキ初心者にもおすすめです。とは言っても、基本展開が簡単ではありますが、実際は誘発ケアや後攻の動き方等、常勝するためには奥深いテクニックを知っておく必要があるため、今後の記事で紹介していきます。

今回、プランキッズの展開ルート改めてを紹介しました。

長々とソリティアをしているような印象を受けるかもしれませんが、実際は1枚のカードからの展開で少しずつキーカードを集めて凄まじいエネルギーを生み出しているのです。

プランキッズの実際の試合風景を見たい方は良かったら僕のアカウントでリプレイを多数公開しているので見てみてください。(ID:944-044-848)

正直先攻を取った試合は圧勝しているものが多く、それだけ先攻の際のパワーが高いことを確認いただければ嬉しいです。

無題

リプレイ(2022/2/25現在)
・対ホープ 先攻
・対EvilTwin 後攻
・対エルドリッチ 後攻
・対エルドリッチ先攻
・対真竜 先攻
・対ドライトロン 先攻
・対壊獣カグヤ 先攻
・対 溟界 先攻
・対エルドリッチ 先攻
・対ヌメロン 先攻

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

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