コンプレックス



土の「ミクロ団粒」の話です。


土の心部は、有機物と無機物の微細粒子でできています。
「ミクロ団粒」有機・無機複合体です。
複合体とは英訳すると、コンプレックス
物質が複雑に絡み合った状態ということです。

この絡まりは、超音波処理でも剥がしきれないほど強固です。
その頑なさが、土質の安定性を保っているのかもしれません。

土のコンプレックスは、構成している物質(有機物、無機物)が明確で、その絡み合う複雑さはあれど、物質的でシンプルにみえます。

人間のコンプレックスというと、劣等コンプレックスを示すことがほとんどですが、土のコンプレックスに、優劣ということはなさそうです。

人間のコンプレックスは、自分で定めた自己の劣っている箇所と、それに伴う負の感情の複合体になっています。
劣っていると感じる箇所、それに伴う感情が多ければ多いほど、生きづらさを感じます。
また、感情の部分は大まかに「嫌な感情」として感じているので、
その中でまた多くの感情が絡み合っていて、
具体的に自分がどの感情にいるのか特定できません。
ただ、劣等コンプレックスを作ることで、
何かを見ない様にしている可能性もあるので、本質はわかりません。
劣等コンプレックスのことを考えていると、気が逸れるからです。
もしかするとその何かが、本当のコンプレックスで、
案外土と一緒で、特定のモノとモノの複合体、
物質的でシンプルな構成だったりするのかもしれません。


土のコンプレックスは物質的と言いましたが、
ミクロ団粒をつくる微細粒子の強固に離れない頑なさには、別の、何か感情のようなものがありそうな気はします。
くっついていたいね、ということです。
そこの土地に合わないと感じた時、離れたいね、ということです。前向きな変化です。
土の感情が、その土地の気持ちのいい循環をつくっているのかもしれません。


#ミクロ団粒
#有機・無機複合体

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