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柿くへば健康にも、美容にも ~採れたて旬果実を食す ~

食べ物を通じてつながる人に、幸せと健康を届けたい

 収穫時期や旬、そしてその果物がもつ本当の美味しさと栄養を知る事ができれば、更に美味しく味わう事ができる
 

富有柿の旬は11~12月

 柿の収穫は9月中旬ごろからはじまり、10~11月に流通量がピークになる。最も生産量が多い富有(ふゆう)柿は、11月ごろから収穫が始まり12月までがピークと、旬はやや遅め。ピークは過ぎても1~3月ごろには真空パックで包装されて売られている。冷蔵で貯蔵中にも熟成が進み、甘味がさらに引き出された濃厚な味わいを楽しむことができる。

甘柿と渋柿

 甘柿の品種は富有柿、次郎柿、太秋柿(たいしゅうかき)早秋柿(そうしゅうかき)など。甘柿は糖度が高くそのまま食べられる。太秋柿などの糖度はおよそ17度。かなり甘い。不完全甘柿というのもあり、西村早生柿や筆柿などがそれにあたる。種が入る事により比較的早めに渋が抜ける品種で、種が多く入るとその周辺に黒い斑点ができ、渋みを感じにくくなる。黒い斑点「ごま」は、柿の渋さを判断するのに重要な役割を果たす。渋抜きを行なってから出荷されるのが一般的。
 渋柿は平核無柿、刀根早生柿など。渋柿のほとんどは渋みがあるので、干して渋みを抜く必要がある。

干し柿の旬は11月ごろから

  甘味が凝縮された干し柿。渋柿で作った干し柿の方が、甘柿で作るより甘くなる。市場に出回るのは11月ごろから。硫黄で燻してから乾燥させるあんぽ柿は10月終わりごろから出始めるが、同じく11月ごろからが旬。あんぽ柿のやわらかでジューシーな食感。

ビタミンC含有量は果物の中ではトップクラス

 柿の栄養で特筆すべきは、ビタミンCの含有量。ビタミンCには強い抗酸化作用があるので、活性酸素を取り除き、老化防止の役割が期待できる。β-カロテンも豊富で、ビタミンCとの相乗効果でウイルスや細菌に対する抵抗力を強めて粘膜を強化するため、風邪予防や肌荒れ防止に効果的。
 柿に含まれているタンニン(渋みのもと)には、アルコール分解作用が期待でき、二日酔いにも効果的。そしてタンニンにも抗酸化作用があるし、血中の悪玉コレステロールを減少させ、血液をきれいにする働きもある。
 
 干し柿にするとビタミンCは減少するが、食物繊維が豊富になる。有害物質の排泄や栄養素の吸収、腸内環境の正常化に働きかける。

薬膳的には、

柿の味は「甘く」性質は「体を冷やす」

 余分な熱を取る性質(寒性)と、体内の潤いを増やす性質をもっている。発熱時にもおすすめ。

〇柿の薬膳的効能
・体の余分な熱を冷ます
・肺を潤す
・渇きを止める
・血圧効果
・お酒を解毒する
・便秘症の改善

風味と栄養がギュッと詰まった、旬野菜のおいしさを存分に味わってくださいね。

   





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