衆院選に向けて

自民党総裁選が終わった。
コロナ禍医療崩壊最中に始まり、安倍菅政治からの脱却が不可欠として河野氏を推す流れから、感染収束につれてその気運は急速に萎み、結局無難な所に落ち着いた感がある。
これが自民党の本音だ。
選挙に勝つためなら何でもするが選挙に勝てそうなら何もしない。
全てが選挙ありき。
間違っていたものを正すとか、よりよい方向に変容するとか、そういった意識はカケラもない。
立候補者も投票者も、持説は空気に従って変えても曲げても構わない。
岸田氏が安倍菅批判をするなら期待できると以前書いたが、どうやらそれも怪しく、総裁選でのマニュフェストがそのまま実行されるのかどうか、疑いの目でもって見ていかなければならないと思う。

勿論、それは衆院選までの1ヶ月足らずの期間であるので、具体的な政策など議論も実行もする暇はないだろう。衆院選でのマニュフェストが総裁選のそれとどう異なりどう一致しているのかという所で見ていくしかない。

自民党楽観ムードではあるが、任期満了後選挙だとすれば、衆院選までまだ1ヶ月あり投票日までなら2ヶ月近くある。この間に空気はまだまだ変わる可能性がある。
岸田政権の発足時支持率は恐らく50%程度にはなるだろう。
そこからまず解散までの間に国会を開くのかどうか、開くとしたらその質疑応答次第で、発足から時間が空けば空くほど支持率は下がるだろう。
更に、これまでの例で見ると、緊急事態宣言を解除してから約1ヶ月で感染再拡大が始まっている。丁度衆院選の時期である。コロナの感染状況は支持率に大きく影響する。拡大傾向か収束傾向かで、風向きは一変するだろう。

自民党にとっては、新政権発足と同時に解散総選挙をするのが最善だ。この場合、岸田政権は3日天下となるが、岸田氏がこれを受け入れられるならそうすべきだろう。
政権交代すれば岸田氏は総理大臣としての手腕を振るう機会を失うことになるが、早ければ早いほどその可能性は低くなる。

一方野党は、早期解散に備えて選挙協力を進めるべきだ。というか選挙協力ができなければ話にならない。また、政局次第で動く人も何人かいるだろう。某都知事さん始め、解散と同時に新党結党したりしそうな人も何人か思い浮かぶ。前回衆院選での風向きの難しさを思い出す。蓋を開けてみなければ何がどうなるかはわからない。
政権交代も、無理と決めつけるのはまだまだ早計であろう。

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