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トラサレーヌ

人と出会い別れるたびに愛とはなんだろうかと考える。

人の数だけ愛があるとしたら、恋愛工学なんて鼻で笑うほど意味がない。いつだってわたしたちは愛の形を、色を、神経細胞の火花を散らして追いかけている。

愛という領域は予測不可能で、正しさや清らかさには到底たどり着けない場所にあるのでしょう。どれだけ汚いものだとして、不誠実なものだとして、非道徳的だとして、それが愛なら全て美しいのでしょう。

愛は第三者によって断罪されていいものではないし、かと言って許されて良いものでもない。愛がそこに芽生えた以上、含まれた塵の残骸まで貪り尽くすのだ。