資本性劣後ローンとはどのようなものか(ライザップ)

ライザップはちょこザップの拡大資金調達のため、資本性劣後ローンによって資金調達を行いました。

資本性劣後ローンはあまり耳馴染みのない用語かと思います。

今回はこのローンがどのようなものか紹介したいと思います。

ライザップIR資料

ライザップは資本性劣後ローンにより、55億円の借入枠を獲得しています。
借入先はライザップ社長の所有する資産会社です。

なお、本資本性劣後ローンは、元本の弁済期日の定めがなく、利息の任意繰延が可能なことなどから、国際会計基準(IFRS)における「資本性金融商品」に分類され、本資本性劣後ローンによる調達額は、当社連結財務諸表上、「資本」に計上されることになります。

ライザップIR資料より抜粋

さて、資本性劣後ローンのポイントはこの部分になります。

資本性劣後ローンは元本と利息の両方をいつ返してもいい、という借主に非常に有利なローンです。

普通、ローンは借入なので負債として扱うのですが、借主に非常に有利なため資本扱いできてしまうという訳です。

資本扱いできると資本比率が高まるため、上場廃止基準に抵触しにくくなり、銀行からの与信も高まります。

今回、貸主はライザップ社長(の資産会社)のため、社長が身銭を切って会社のビジネスにかけたというわけです。

なお、ライザップのIR資料は下記のリンクから閲覧できます。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/2928/tdnet/2329658/00.pdf

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?