踏ん張りがきく限り!
随分と時間が経ってしまいましたが、ヤーレンズのM-1グランプリ2021は準々決勝敗退となりました。応援して下さった皆様、ありがとうございました。
ヤーレンズM-1グランプリ戦績
2015年...準々決勝敗退
2016年...3回戦敗退
2017年...準々決勝敗退
2018年...準々決勝敗退
2019年...準々決勝敗退
2020年...準々決勝敗退
2021年...準々決勝敗退 ←new!
落ちも落ちたり5年連続6度目の準々決勝敗退。
落ちた事の悔しさは勿論あるし、応援して下っている方に喜びをお届けできない心苦しさもある。
笑顔になっていただく為にやっている筈が、悲しい気持ちにさせてしまって情けないと、毎年思ってはいるのだがなかなか上に行けない。
しかし、いつまでもそう言ってはいられない。準々決勝が終わっても、「受かっている前提」で詰め込んでいたライブスケジュールは待ってくれない。
気持ちとしては完全に賢者タイムに入っているが、気持ちを奮い立てて日々漫才をしなければならない漫才セクシー男優。
昔はしばらく落ち込んだら「よしっ!来年だ!」みたいな感じで切り替わっていたものが、最近は中々そうならない。28歳で落ちるのと34歳で落ちるのは同じ敗退でも重みが違うんだろう。
落ちた直後に三福が配信に誘ってくれて助かった。全然吹っ切りきれていない微妙な気持ちの中、言葉を選んで話している様子をご覧になりたい方はこちらから。
この配信、色んな芸人に「見たよ」と言われる。なんで見てんだよ。
普段お笑いライブ等には行かないが、M-1の予選動画はチェックする勢の方々に我々の漫才はどう写っただろうか。いつも通りだなって感じだろうか?
確かに、勝負所で出たのは割に昔からやっているスタイルのネタだったが、今年はいろいろな事を試した年だった。
有難い事に大宮よしもとで毎月やらせていただいている井下好井さんとの新ネタ二本ライブに加えて、自分たちで新ネタ三本やるライブを立ち上げた。
ご時世もあり無観客も多かったが、毎月5本の新ネタを作り続けた。いくら仕事が無い芸人だと言っても楽な話ではない。
全てM-1の為だった。が、結果は出なかった。漫才は筋トレやRPGではないので、やればやっただけ成果が出るものではない。
そんな事は百も承知で、それでも他に方法は無いと思い愚直に日々を過ごしたのは、また『同じ様な一年』を過ごしていてはいけないと思ったからだ。
11月に落ち込み、12月にテレビで決勝を観て拳を握り、1月からまたライブ…そんな1年を繰り返しているうちに、どんどん周りから友達は居なくなった。
大体このくらいの芸歴になってくると皆んな売れるか、辞めるか、大幅に進路変更するかしている。今ライブの楽屋を見渡せば、周りは後輩ばかり。
取り残されている居た堪れない感覚が、焦りが、毎年大きくなる。
愚直にやり続ける事が、同じような一年を繰り返す売れないタイムループから抜け出す最善策だと信じている。
だから、ここでまた踏ん張ってまたもう一年…
…いや、しんどい!笑
出井隼之介の正直しんどい。シンドイケリシンドイケリ。
また一年やんの?
こんな貧乏で大して楽しくもない変わり映えの無い生活を?
まあ、誰に強制されているわけでもないので嫌なら辞めりゃあいい。現に今年もTwitterのTLには沢山の芸人の引退・解散が溢れている。
…やめんの嫌!笑
年々辞める理由も、辞められない理由も増えていく。でも好きだし。ああ、ちくしょう。こんなとこで挫けてられっか…
いや、しんどい!笑
このループ。しばらくは。
今年は恐らく心配したであろう周りの人から「辞めるな」「折れるな」「絶対大丈夫」とよく言われた。
信頼できる人の励ましは、有難いと同時に呪いでもある。この人たちを裏切らない為にもやらなきゃ…という気持ちになる。
ああ、絶妙に才能が足りない。変に技術だけ付いて、しょうもない。もっとダメなら死ぬほどスベって心折れてとっくに辞めているのに、絶妙に気持ち悪い位置でずっと突き抜けない。
この現状を打開する為にもう一年、踏ん張る。踏ん張るぞー。
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