Public Image Limited

当時のジョン・ライドンの知名度の中で、出来ちゃった感のあるバンドという評価もあるが、その出来ちゃった感は90年代を作り上げた要素だった。90年代は今までの音楽の枠組みに囚われない新しい音楽を作り上げた。

聞いていたのはpublic image, metal box,(second edition), flowers of romanceと3枚目までで、ジョン・ライドン、キース・レヴィン、ジャー・ウォブル、マーティン・アトキンスという初期メンバーが、私にとっても黄金メンバーだ。誰をとっても非常に癖の強い音を出すメンバーで、唯一無二の曲を作り出していた。セックス・ピストルズのイメージは完全に拒否されていた。

結局、ライブを唯一見たのは、2011年のSUMMER SONICで再結成したメンバーだ。初期のメンバーではなく、後期のメンバーだったが、とにかく音楽的に質の高いライブだった。

ドラムのブルース・スミスさんは元POP GROUPのメンバーで、POP GROUPとして来ていた。この日、見たのは、POP GROUPとPILだけだった。とにかく、この日は暑かった。他のバンドまで見る元気が無かった。

POP GROUPも素晴らしかった。80年代のシャーマン型のロック。POP GROUPもPILも、ジャーマンプログレの影響を受けていてる。そして、90年代のロックもこの系譜にあることが多い。

そして、PILも最高の演奏だった。とにかく、ルー・エドモンズの変態ギターが凄すぎる。歳を重ねる毎に磨かれたギター音だ。歳を取ると音がキザになり、つまらなくなるギタリストもいるが、ルーさんはまだまだ先に進み続けているという感じだった。

そんな最高のライブをしたPILだったが、残念だったのは客側で、次の少女時代を待っていた客が居座っていたのだ。少女時代の客ではPILの良さはわからないだろう。もうちょっと、順番を考慮してほしかったとも思った。

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