小学生の頃の引かれる話①
色街で水商売する大人達の中で育った私。
まだまだ昭和な、簾前髪ヤンキーだの短ランだの…
御礼参りだのが残っていた地元。
15才上の兄も近所の従兄弟達も
ド・ヤンキーだったらしい!だったらしい…というのも
周りに聞かされて知っただけで見た目は普通だったし。
何なら成績も良くて進学校に行ったような人達。
なので、それが本当か疑わしいくらい。
当然?のように家族も負けん気が強く…
何かで泣いて帰ろうもんならば…
「何を泣いて帰ってきた!嫌ならやり返してこい!」
と、家から即座に追い出されるような家庭。
従兄弟達も空手だの少林寺だの格闘技をやっていて…
顔を合わせるたび、どこをどうすれば痛いだとか…
どこまでやると折れるだとかを教え込まれる私と弟。
格闘技と喧嘩のやり方の違いだのなんだのと…。
ちょっかいかけてくる男子と
殴り合いの喧嘩になることも多く…
どうすれば体格差をカバーしてフルボッコ出来るのか
常々にシミュレーションするような女子になった私( -д-)
目も悪く、重たい一重まぶたのせいなのか…
ただ気に食わない態度をしてることが多かったのか
「メンチを切った!」など絡まれることも多かったので
売られた喧嘩は買いに買いまくり…
高学年にもなると…
弟よりも私の喧嘩で学校に呼び出されまくった母。
可哀想に、相当な後悔をしていたそう。
とある小学6年の学校帰り、以前から何かと衝突する…
3軒隣のマンションに住む1つ上のヤンキー女子とその友達に絡まれ取っ組み合いの喧嘩に。
とうとうマンションの駐車場とポストの間にある柵に…
3人がかりでガンガン押さえつけられ必死に反撃してたら
「お前ら、どこのお嬢に手ぇ出しとんじゃ!」
と怒鳴り付けてきた、着物のおばさんが1人。
近所の置き屋の女将さんで…
いつも「姐さーん!」と祖母を訪ねてきては
寿司折りだの菓子折りだのをくれるおばさんでした。
ヤンキー女子は、物凄い剣幕の女将さんに首根っこ掴まれ…
「お前んとこのロクデナシ、どうせ部屋おるやろ!来い!」
と強制連行されていき、私は何か知らないけど助けてもらって家に帰りました。
また喧嘩したとなると親に怒られるので
何も言うことなく過ぎた1週間。
風の噂でヤンキー女子は引っ越してったと聞きました。
えっ??そんなことで…
一家で引っ越しするとか有り得んくない?
おばさん怖すぎじゃない?((( ;゚Д゚)))
ていうか何なの?うちの地元…
どんな縦社会よ!!怖すぎでしょ!!爆
この話を数年後、祖父が亡くなった時に…
葬儀に来てくれていた女将さんに
「あの時は有難うございました」と改めてお礼を伝えたら…
一緒聞いていた両親が…
「はっ?聞いてないし!てか引越すとか怖っ( ; ゚Д゚)」
と驚愕してるのを横目に女将さんは…
「消えたらよろしいの、あんなクソみたいなもん」と一言。
それを聞いていた親戚達は苦笑い…
するしかなかったんだろね。笑
子供ながらに…
喧嘩するなら相手の背景まで見据えないといけない
と思った出来事でした。