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日本機械学会年次大会2024先端技術フォーラム「未来をリードする機械要素のテクノロジー」(2024年9月9日)

はじめに

日本機械学会年次大会2024
球面歯車を開発された
山形大学の多田隈先生の講演があるので聴講することにした。

[F112]未来をリードする機械要素のテクノロジー[機素潤滑設計部門]

2024年9月9日(月) 14:10 〜 16:10
第26室(共通講義棟C EL26)
司会:大町 竜哉(山形大学)

[F112-1]サステイナブル生産システムに向けた竹繊維歯車の開発
廣垣 俊樹 (同志社大学)

竹を用いた歯車の製品紹介
ナノセルロースに代表されるように、生物由来の材料もバカに出来ないものがあることを知っていたので、興味深く拝聴した。

[F112-2]歯車研削の高精度化に向けた取り組み紹介
土井 義博 (ニデックマシンツール株式会社)

歯車の研削方法。歯車がどんどん高精度化しているが、その裏方とも言える切削技術のお話

[F112-3]高減速を実現するHRHギアの特徴と用途
久野 修平 (株式会社ニッセイ)

ウオームギヤよりも高効率になるHRHギアの紹介。
ウオームギアと違い、外にはみ出さない特長も有している。

[F112-4]球状歯車が拓く新しい機械工学の可能性

多田隈 理一郎 (山形大学)

球状歯車の開発に至る開発の歴史を
わかりやすい動画を使用して解説していただいた。

平面2自由度を歯車2個で駆動する機構はすぐに実現できたのだが
これを球面にすると、極が特異点になってうまく行かない。

一度はあきらめていたのだが、優秀な学生が
「差動機構を使用すると特異点を回避できる」ことを発見し、
モーター12個で球面3自由度駆動に成功した。

ここから、モーターの個数を減らす闘いが始まる。
最終的に、モーター4個で3自由度球面駆動が可能な機構が完成した

30分の時間いっぱいお話しされたので、質問は1件だけとなった。
どのぐらい少ない歯数まで作成できるのか興味があった。
技術交流会に出席されるので、その時にお話を伺おうと思っていたが
技術交流会がとんでもない混雑でそれも叶わなかった。

翌日に聞いた話では、多田隈先生が球状歯車の模型を携えて技術懇親課に出席していらっしゃったとのこと。
話を伺えなくて残念だった。

おわりに

球状歯車が完成するまで長い道のりがあったことがよくわかった。

多田隈先生のすごいところは
数多くの機構を次々とあみ出し、
CADシミュレーションと実機実験を
頻繁に行っているところだ。

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