育児において、夫は妻と対等になれないと思い込んでいた話
つい先日、僕の息子が朝方泣き止まずにずーっと泣いているという状態になりました。
当然の如く睡眠不足の妻と寝付けなかった僕、新米夫婦が対応する事になるので身体的な異常を発見する事が出来ず。唯々あやすことしかできませんでした。
妻に無理やり寝てもらって、11時頃まであやし続けましたが一向に泣き止まないので小児科に連れていくことにしました。
診断の結果としては異常なし、ただ空腹で泣いていただけでした。
一か月検診以降、体重の増加が激しかった事。深夜に100ml与えたら吐いた事。それらの事を考慮した結果ミルクの量を調整していました。
一生懸命ネットで調べ、こうすれば息子の為になるんじゃないかと必死に闇雲に行っていました。
しかし、いい結果には結びつかず。息子に悪いことをしたと二人で落ち込んでいました。
息子の検診を終えた小児科の医師が、私たちにこう仰ってくださいました。
「適当でいいんだよ、育児は」
この適当というのは私たちを否定した言葉ではなく、肯定してくれた言葉でした。
育児に正解は無く、医師でもわからない事が多い。だから、適当で大丈夫だよ。そう優しく話しかけてくれました。
妻はとても安心して喜んでいました。
僕も本当にうれしかったです。
息子が無事の喜びもありますが、それ以上に妻と同じ立場になれた事が本当にうれしかったです。
妻は妊娠中、食生活や体重をストイックに管理していました。
胎動が起きると僕に教えてくれて、命が育まれる事に喜んでいました。
そして、破水し帝王切開に至って息子を育てています。
自分の体に変化が起こり、そして何かが動いて。
お腹を切っているのです。
実際に痛みを伴っているので、愛情の入り方が違います。
一方男は、お腹が大きくなる妻を見て出産に付き合って育児に付き合います。
実際に痛みを伴っていないので、育児をするよりかは、お手伝いをするという事が事実です。
妻は自分の睡眠時間を削って息子を抱っこしてあやします。
僕はそれは効率悪いからやめて、睡眠時間を確保しようといいました。
妻は母乳が出にくいですが、時間をいっぱい使って母乳で授乳を試みます。
僕はつらいときはミルクでもいいし、最悪完全ミルクでも大丈夫だよと言いました。
非効率な行動をする妻に疑問を抱いていました。
しかし、愛情というのは非効率です。
何時間かかっても泣き止むまであやし続けます。
自分がどれだけ辛くても母乳を与え続けます。
どれだけ深夜未明になっても、おき続けて息子を見守ります。
僕は、そういう事をできない時に「痛みを伴っていない」事を言い訳にし続けました。
自分の愛情不足を肯定する事が出来なかったので、論理で妻と対等になろうと思いました。
8月9日に妻が子供を連れて実家からマンションに戻ってきました。
息子に対する愛情が不足している僕は、何度か妻と対立しました。
しかし、一緒に生活をし続けていくと僕にも息子に対する愛情が芽生えてきました。妻の言うかわいいが少しずつ理解できるようになりました。
そして、冒頭の出来事が起こりました。
僕は妻と対等になれました。息子に本当の愛情を得ることが出来ました。
僕はお腹が大きくなったことがありません。切ったこともありません。
破水の焦りを知りません。陣痛の痛みはわかりません。
でも、妻と同じように寝不足になり。
安心して寝れるまであやし続け。
うんことおしっこが出たら喜んで交換して。
息子の泣き声が苦痛ではなくまりました。
この夏、上記の事を学ぶことが出来ました。
一生の宝物にしたいので、ブログ記事にします。
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