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会社のキャラと「飽き」の少ない仕事

先々週くらいから久しぶりに会社で採用活動を始めています。今回はエンジニア(Salesforceの)。

会社の多様性

個人の多様性が重視されてきているように、企業にも多様性はあってもいいと思っていまして、、まあ、人が多様なのだからその集合体である会社という組織が多様になるのも当たり前なわけですが。

ただ、企業の場合は在籍する人の数が増えるとその会社内での多様性が求められるのに対して、自分たちのようなまだ10人に満たない会社の場合は、少なくも今のフェーズにおいては社内の多様性はそれほど求めてはおらず、同じ価値観を持った人間が、その価値観の中でそこまでお金に困らず、充実した仕事をしながら楽しく面白く生きられたらいいと思っています。

で、今回の求人は代表の木村のパーソナリティが結構でている内容で、そこまでこと細かく書いているわけではないですが、自分たちのキャラがでていて好きな内容です。募集要件が少々細かすぎるので、これで応募が来るのかはわからずにいますが、とりあえずは良しとしよう。

テクノロジーと「飽き」の関係

自分たちも創業期は震災後のムーブメントのようになっていたスタートアップのような動きをしようとし、会社名どおりの「co-meeting」というコミュニケーションサービス一本で世界を席巻したろうと考えていました。

技術的な問題もあって、今年の1月にこのco-meetingはサービス終了となり、ひとつの節目にもなるわけですが、いずれ来るこの節目を見据えて2014年からはSalesforce関連の自社サービス開発や開発支援を生業にしています。

元々はSalesforceのプラットフォームのPaaSとしての特性を生かして、co-meetingの次を担うような自分達が注力できるサービスに到達するために、全てまるっと運用しなければいけないIaaS上でのサービス開発をやめ、ある程度同時に複数のサービスを回すことが可能なSalesforceプラットフォームを選択し、現在までに6本程度のアプリをリリースしました。

ただ、ここにきて当初の目的からはズレてきていて、「いずれ注力するサービスに行き着く」ではなく、「アプリの粒度をできる限り小さくして、アプリ多産を続ける」ことに価値を感じ始めてきています。

ここで「飽き」の話になるわけですが、必ずしも提供しているサービスに飽きてしまうわけではないですね。もちろん、サービスに飽きることももちろんあるわけですが、利用者数がちょっとずつ増えて、様々な業種業態のお客様に使ってもらえるようになるにつれてサービスに対する興味も膨らむため、そう簡単にサービスそのものに飽きることはないわけです。

問題は「テクノロジー」の方で、こちらはサービスに対する「飽き」よりも大分早く訪れてしまいます。

自分たちの場合、新しくサービスを立ち上げるときは、大体その時点で最も妥当で、最も興味あるテクノロジーを利用して開発を始めるわけですが、リリースして数年、場合によっては数ヶ月するとそのテクノロジーは陳腐化したり主流ではなくなったりしますし、バージョンアップを重ねていくうちに技術的な負債も溜まっていきます。

新機能開発にもエンジニアとしての面白みはもちろんありますし、快適に使えるサービス使える状況を保つことは作り手としては当然のことでもあるため、それはそれでいいのですが、一度リリースしたサービスのアーキテクチャなりフレームワークを変えることは相当なことがない限りありえないため、変化しないテクノロジーに対する「飽き」はどうしたって訪れてしまう。

そして「飽き」は、モチベーションの低下に確実につながります。どうしても。

アプリ多産とクライアントワークによる「飽き」の解消

幸いなことに、メンバーの多くはエンジニアであっても開発以外のことにもそれなりに関わっているため、テクノロジーに対する「飽き」が仮にあったとしても個々人のモチベーション全てに与える影響はそう大きくはない、と思います。

ただ、結果的に多産することになった各種Salesforceアプリの開発と、やはりアプリの営業活動の過程で偶然生まれたクライアントワーク「顧問Salesforceプログラマ」の存在が、このテクノロジーに対する「飽き」への対処策になってくれています。と言うよりも、対処策になってくれていることに最近自覚したと言うべきか。

新規にアプリを作る場合であれば、その都度「何を使って作るか」と言った議論になりますし、顧問Salesforceプログラマとしてお客様と関われば、アプリ開発とはまた異なるアプローチでの技術的な問題解決にあたれます。また、お客様の環境に関連する各種連携サービスに触れることもできる他、自分が体験したことのないビジネスや業務にも触れられるというおまけ付き。

様々なアプリを作る過程で調査したり頭をひねったUIに関する知見はお客様の問題解決に役に立ち、その逆もまたある。もちろん、同時に携われる数には限界もあり、大変なこともあるでしょうが、「飽き」の解消としては素晴らしい。

小規模な事業者としては、少ないリソースを絞りこむことが常套手段なわけですが、個々のエンジニアの視点で考えるとそんなことは知ったことではないとも言えますし、こうした取り組みを続けること自体が自分達のキャラでもあるので、まあ勘弁してください。

現状、自分たちの場合は週の半分はクライアントワーク(顧問Salesforceプログラマ)に充て、残りの半分はアプリ開発に充てています。その半分のクライアントワークにしても複数回していたりしますので、日々様々なことに携わりながら生きています。

そして、その環境を「面白い」と感じられている。これはとても幸せなことで、自分達に仕事を提供してくれるお客様やプラットフォーム(主にSalesforce)には感謝しかありません。

今回の求人はそんなエンジニアの働き方に共感してくれて、自分らと一緒に働きたいと思ってくれる人に向けたもの。

色々なことに触れられる反面、一定の規模を持った業務アプリ開発等には携われないなど、自社としてできないこともそれなりにあります(まあ、顧問Salesforceプログラマがあるため、それもある程度解消されますが、自社としてはできない)。

でもまあ、それもキャラだ。きっと共感してくれる人はいるだろうと、今は信じてちょっと気長に構えてます。

このキャラについてはこうした仕事面ばかりではないのですが、その話はまた別の機会に。

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