やのけんじ

コピーライター/クリエイティブディレクターを生業としながら、楽しみとしてアーティストの…

やのけんじ

コピーライター/クリエイティブディレクターを生業としながら、楽しみとしてアーティストのグッズ制作やバンド活動をしています。ちょっぴり(だいぶ?)長めのツイッター感覚で、noteはじめました。肉大好き。

マガジン

  • やの家の人々

    オヤジ、オフクロ、アニキとやのけんじ。 家族の思い出話を綴るエッセイです。

  • よもやの話

    日々思うことなど徒然に綴るエッセイです。

最近の記事

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誕生日が迫ると思い出す父との電話。

そのとき、私は荒んでいました。 ことごとくうまくいかない仕事のことで、人と話すことさえ疎ましく思っていました。 携帯電話がうるさく着信を知らせます。 「出たくないな」 そう思って無視することを決め込みましたが、こもるようなバイブレーションの音は、一向に止む気配がありません。 しつこいなぁ、と面倒くさくもディスプレイをのぞいてみると「実家」と表示されていました。 「親父か」 母であれば「母・携帯」。「実家」は父以外は使わない、いわゆる固定電話。滅多に自分からかけて

    • デジタルタイムカプセル

      過去にはFacebookやラジオの投稿としても書いたエピソードですが、今回はnoteにも書き記そうかと思います。 ある日、ちょっと入り用で、押入れから古いWindowsを引っ張り出しました。 それは父が生前に「パソコンを覚えたい」と言い出したときに、それならば使っていないものが1台あるよと貸したWindowsでした。その頃から型落ちで古かったけれど「練習用だから」と言って喜んでいたのを覚えています。 以前に脳梗塞を患い、以来、後遺症が残り、晩年は寝たきりに近い状態だった父。

      • BBA型ロボット

        かつてFacebookにも書きましたが、本日は祖母(2000年没)のお話です。 まず、祖母の人柄について。 どのような人柄かといえば、よくいってからかい上手。悪くいえば嘘つきなトンパチばあちゃんでした。 私が幼稚園の頃だったと思います。 自宅の廊下を歩いていると、祖母が自室のふすまをちょい開けして手招きしています。さながら誘拐犯のような怪しい動きですが、まあ身内なんで、疑問ももたず部屋に入りました。 「いまからいうことは、ばあちゃんとの秘密だよ」 祖母は神妙な面持ちで

        • noteの「本日の注目記事」について、割と希少なことだと分かりました。ありがたや、ありがたや。 https://note.com/kakeru_com/n/n32811781191e

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        誕生日が迫ると思い出す父との電話。

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        • やの家の人々
          5本
        • よもやの話
          1本

        記事

          ありがたいことで感謝です。これで読んでくれる方が少しでも増えるといいなぁ。

          ありがたいことで感謝です。これで読んでくれる方が少しでも増えるといいなぁ。

          やのけんじ とは何者だ 〜Vol.1〜

          noteのみなさん、こんばんは。 マガジン「やの家の人々」では、さんざん親をネタにしてまいりましたが(もちろん今後もネタにする)、そもそも自分が何者なのかを書き記していきたいと思います。 私やのけんじは、千葉県の内房の街で生まれ、お絵かきが好きな心のやさしい少年だったと記憶しています。きっとこの頃のお話は、今後「やの家の人々」にたくさん出てくると思いますので、ここでは割愛いたしましょう。 時は一気に進み、高校卒業後。私は進学のため上京してまいりました。そしてここではじめ

          やのけんじ とは何者だ 〜Vol.1〜

          見失ったエルドラド

          先日のエピソード「そうだ、僕らはそこからやってきた」は主人公が父ですが、このエピソードにはまるでスピンオフのようなエピソードがあります。その主人公は母です。 父の手術が終わった直後、執刀医からのご説明ということで、母と兄、そして私は一室へと誘われます。父はまだ術後の処理で手術室に。つまり、「ふるさと発言」の直前のタイミングでの話になります。注)前回の「そうだ、僕らはそこからやってきた」参照。 我々三人は横並びで執刀された先生を待ちます。そう待たされることなく、若く凛とした

          見失ったエルドラド

          noteいろいろイジリ中。フォロー大歓迎!

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          そうだ、僕らはそこからやってきた

          先日、「誕生日が迫ると思い出す父との電話。」と題し、ちょっぴりノスタルジックな父の話を書きましたが、やの家は基本的に「涙1:9笑い」の家族なので、note開設の初っ端としては、まちがえたかな、と思いました。 なので、また父の話でリベンジを図りたいと思います。 「誕生日が迫ると思い出す父との電話。」でもチラッと触れた、父が前立腺癌を患ったときの話。 いろいろな経緯はさておき、結局のところ、男性ホルモンをエサとして成長する前立腺癌の細胞に対し、男性ホルモン分泌の大部分をカッ

          そうだ、僕らはそこからやってきた