【鬼滅の刃-無限列車編-】感想・考察※ネタバレあり

はじめに

 先日、話題の『鬼滅の刃-無限列車編-』を観て来ました。
 
 私は、原作のみ読んでおり、アニメや映画の映像は初めて観たので、やはり最初は違和感がありましたが、案外すんなりと受け入れられました(笑)
 
 20時からのレイトショーで映画館に行ったのですが、オンラインでチケットを購入した時は座席が空白だったので、さすがにレイトショーだとあまり人いないのかなーと思っており、いざ、当日になって行ってみるとそこはさすが3日間で興行収入45億円を叩きだした大ヒット作品

 小学生のお子さんを連れた親御さんが非常に多かったですね!私の様に一人で見に来ている人の方が圧倒的に少ない雰囲気でした(笑)

 余談が長くなってしまいましたが、それでは表題にもあるように鑑賞した「感想」, 「考察」を書いていきます。

 今回は特に内容を振り返る等はしないので、各人で原作なり映画の内容を思い出しながら読み進めて頂けると幸いです。

 また、この内容はネタバレを含みますので、その点だけご了承ください。

 下記に、鬼滅の刃が更に面白くなる動画を作成しましたので、こちらを見て頂いてから再度作品を観て頂くとより内容が面白くなりますのでぜひご覧ください。

 2020/11/13追記 
    ※新しい動画を公開致しました!
 「柱」と「上弦の鬼」についての紹介動画になっているので、ぜひご覧ください。
 
 ※自分でも驚くぐらい変なイントネーションを連発しておりますが、あまり気にしないでください(笑)


目次

1. 映画を鑑賞した感想
 2. 無限列車編 考察
 3. まとめ

1. 映画を鑑賞した感想

 【良かった点
 先ずはじめに、率直に私が映画を観終わった後で感じたことを述べると、「最高の作品」でした。ツイッターなどのSNSでクオリティのハードルが少し上がってしまっていたものの、それでも素晴らしいと思える内容となっており、「お金を払ってでも観る価値はある」と断言できます。

 内容としても、無限列車編の本編が始まる前後で産屋敷耀哉と御内儀のあまねのシーンがあった程度で、内容としてはほぼ原作通りで原作厨の皆さんも楽しめる内容になっているのではないでしょうか?

 では、私が考える「原作と比較して映画が良かった点」を述べていきます。
【良かった点】
・アニメーションだからこそできるかっこ良い技の演出
・息をするのも忘れるぐらい緊迫した臨場感
・映画で観るからこその「煉獄杏寿郎の一生」【アニメーションだからこそできるかっこ良い技の演出】

 先述した通り、私は本作のアニメを一切観ていないのですが、技の演出に惚れ惚れしてしまいました。

 原作では、やはり自分の中でイメージするしかなく、ストーリーやキャラの声は想像の方がしっくりきますが、技となると動きがあった方が圧倒的に良いですね。

 例えば、煉獄さんの『壱の型 不知火』『弐の型 昇り炎天』もSEと相まって非常にかっこよく演出されていましたが、最後の『奥義 煉獄』の演出は圧巻でした。このシーンと煉獄さんが亡くなってしまうという点が相まって、ここだけで鳥肌と涙腺が…。

【息をするのも忘れるぐらい緊迫した臨場感】
 上弦の参「猗窩座(あかざ)」と煉獄さんの戦闘シーンは圧巻でした。何なら、この一連の流れに無限列車編の全てが詰め込まれていたと言っても過言ではなく、ここだけでも本当に観る価値があると私は思います。

 特に私が良かったと感じる点として、上記の技の演出は勿論ですが、その前後の煉獄さんと猗窩座の駆け引きの「間」が絶妙で素晴らしかったです。
 
 煉獄さんの、「炭治郎たちや乗客を誰一人死なせることなく絶対に守り抜く」という強い意志が言動からも読み取れますが、この「間」が更にそれを引き立てていたように感じました。

 その為、次の展開に見入ってしまい、意識しないと息してなかったと思えるぐらい緊迫した雰囲気がしっかりと描写されていました。

【映画で観るからこその「煉獄杏寿郎の一生」】
 私は原作を読んで展開を知っていたにも関わらず、ほろっと泣いてしまいました。その理由は、キャラクターに声が当てられ、更にはSEやBGMが一体となって「感動」を生み出したからではないかと考えています。
 
 原作では特に音楽だったり、声はあるはずがないので、そのシーンの演出としては読者が内容を理解する(状況を理解する)だけで満足していたところに、上記が複合化されて「感動」を生み出し、よりリアルに心情を理解することができたので、多くの人が涙したと考えました。

 その為、私はこのシーンは是非とも映画館で(レンタルDVDでも可)観ていただきたいと思います。それだけ、素晴らしいシーンになっていることは保証いたします!!

【悪かった点】
 良かった点を列挙した一方で、私が感じた悪かった点を述べさせていただきます。

 忖度無しで内容に関して言及すると、「悪い点は一切ありません」でした(笑)

 それだけ素晴らしい作品で、原作に忠実でありながらも、より内容を充実させており、製作スタッフの「愛」すら感じました。強いて悪い点を挙げるとするならば、

・映画の時間が長い
・音がやや大きすぎた気がする
この2点かなと思います。

【映画の時間が長い】
 私の隣に小学生の女の子が座って観ていたのですが、約2時間という長さに、煉獄さんと猗窩座との戦闘に入る直前あたりで明らかに集中力が切れていました(笑)

 これは、小さいお子さんが悪いというのではなく、小さいお子さんにもこんなに人気の作品であるからこそ、今回の劇場版のように長時間の視聴でも飽きさせることなく、鬼滅の刃の良さを伝えられないかなーと感じました。
 
 「できない」と考えてもいない点にあーだこーだ言うのではなく、「どうすればできるか」を考えるべきだと思いますし、私なりに日常からヒントを得ながら考えていきます。

【音がやや大きすぎる】
 私は大きい音には慣れているので、大して気にはなりませんでしたが、何名かの方はやはりやや音が大きかったのか少し気にされていた様子でした。

 特に小学生の子たちは数人ですが耳をふさいでいましたね。その為、大きい音が苦手な方や、小学生向けに少しボリュームを落としたシアターも用意するのも良いのかなと感じました。

 まあ、これだけ集客していると効率云々やコスト云々にはなってくると思いますが…( ゚Д゚)

2. 無限列車編 考察

 ここからは無限列車編の考察に入りたいと思います。

・下弦の壱「魘夢(えんむ)」の狙い
・煉獄さん, 炭治郎, 善逸, 伊之助に魘夢の血鬼術が効かなかった理由
・煉獄さんが亡くなった理由【下弦の壱「魘夢(えんむ)」の狙い】

 無限列車編で序盤に出てくる鬼で、鬼舞辻無惨から多量の血を分け与えられ、炭治郎の抹殺の命を受けました。そんな魘夢の狙いとは、「上弦の鬼」になることだと考えられます。

 無限列車編の最後で、伊之助と炭治郎の連携プレーで負けたことを後悔しており、また、「あれだけ血を分け与えられても上弦に及ばなかった…」と述べています。この言葉から、魘夢は「上弦の鬼になりたかった=鬼舞辻無惨に認められたかった?」ことが分かります。

 その為、列車を乗っ取ることで、列車には人間が沢山いるため人質に取れば後で200人という多くの人間を食べることが出来、上弦の鬼に近づけると考えたため、列車を乗っ取ったと考えらえます。

煉獄さん, 炭治郎, 善逸, 伊之助に魘夢の血鬼術が効かなかった理由
 通常、魘夢の血鬼術にかかったものはずっと夢の中から抜け出せないのですが、鬼殺隊の4人には効いてはいたものの、寧ろ潜在能力を引き出してしまっていました(笑)では、なぜ各人がそのようになってしまったのか、その理由を考察していきます。

【煉獄杏寿郎】
 先ず、炎柱である煉獄さんです。煉獄さんの無意識の領域に踏み込んだ少女は殺気を放っていないにも関わらず、通常動けない状況で体を動かすことができたのは、「精神の核を破壊されたら戦えなくなる」ということを本能で察知したためです。この「本能」をもう少し細分化すると、母・瑠火さんとの約束の「弱いものを守る」という責務を全うするために本能が働いたのではないかと考えています。

【炭治郎】
 次に炭治郎です。炭治郎の場合は、失った家族との幸せな時間を取り戻すことができたと錯覚し、少しの間、夢の中で満足に過ごしてしまいます。途中で、川に水汲みに行ったときに水面に映った自分に目を覚まされ、何とか夢の中で夢であることに気づけます。しかし、夢から覚める出来ず、焦る炭治郎に父が「斬るものはある」と言われ、夢を覚ます方法が「自決する」ことに気づき、その後は血鬼術をかけられても即座に夢であると認識し、夢から覚めることができるようになります。
 それ故に、血鬼術を掛けられすぎて、現実と夢の区別がつかなくなり、現実で自決仕掛けてしまいますが、伊之助に助けられます。

【我妻善逸】
 善逸は夢の中で禰豆子と楽しくデートしている夢を見ます。善逸の精神の核を壊そうと無意識領域に侵入してきた男の子を震え上がらせるほどの形相で襲い掛かります(笑)
 善逸の無意識領域に入ってこられるのは女の子だけであることがわかりますね。仮に女の子だけだとしても禰豆子以外の女の子は受け付けない気はしますが…(笑)
 元々は無意識下の方が戦闘力も向上し、めちゃくちゃな設定であることも相まって、善逸には夢の攻撃は効かないんですね。

【嘴平伊之助】
 伊之助の夢は、ポン治郎, チュウ逸, 子分その3(禰豆子)を引き連れて洞窟内を探検するという不思議な夢です。伊之助に関しては、思考が謎すぎて、無意識領域もうねうねと曲がりくねった道が続いており、侵入してきた女の子も大変そうでしたね(笑)

 また、起床後に炭治郎と魘夢を倒しに行きますが、その際に魘夢は遠隔で血鬼術を使用してきます。術が発動する条件は魘夢の目と対称者の目が合致した時に発動します。

 この時、炭治郎は術に何度もかかってしまいますが、伊之助には全然効きませんでした。その理由として、伊之助は猪の被り物をしているため、どこに視線を向けているかわからないため、血鬼術にかからずに攻撃を繰り返すことが出来ました。

 猪の被り物がこんなところで役に立ったんですね…(笑)

煉獄さんが亡くなった理由
 このタイミングで煉獄さんが亡くなる展開が描かれた理由として、炭治郎・伊之助・善逸が更に成長を遂げるためではないかと考えています。

 全集中常駐やヒノカミ神楽を習得して少しずつではありますが、確実に成長している炭治郎でしたが、.猗窩座と煉獄さんの異次元レベルの戦闘を目のあたりにした炭治郎は怪我をしていたということもありますが、自分が戦闘に参加したところで煉獄さんの足を引っ張ってしまうという思いと、上弦の鬼の強さを目の当たりにした恐怖も感じていたのではないでしょうか。

 自身の成長から、鬼舞辻無惨を倒すための希望を見出していた矢先に、煉獄さんを救えなかった自分の無力さに絶望してしまいます。そして、夜が明け、炭治郎が「煉獄さんの様になれるのかな…」と弱気な言葉を口にしますが、その瞬間、伊之助が「信じると言われたなら、それに応える以外考えるんじゃねえ」と炭治郎を叱責します。

 そして、伊之助自身ももっと強くなろうと決意したのでしょう、このような事態があった後で炭治郎に無理やり修行に付き合うように引っ張っていきます。

 こうして、炎柱 煉獄杏寿郎の死と向き合い、意思をそれぞれが受け継ぎ、今度は自分たちが煉獄さんのように弱い者を絶対に守り抜くと決意したのではないでしょうか。

 そして、今のままでは上弦の鬼はおろか、鬼舞辻無惨の討伐は夢のまた夢とどこかで理解し、鬼舞辻無惨の首を斬るその日に向けてどんなに辛く、どんなに苦しい修行でも耐えて、心身共に成長していく事を心に決めたのだと私は読み取りました。

 それ故に、この場面での煉獄杏寿郎の死が描かれたと考えています。

3. まとめ

 長々と色々書きましたが、一言だけ言うとしたら「最高」という言葉につきます。ぜひ、まだ観ていない方には観てほしい作品ですし、今後、AmazonプライムやNetflixで配信されたら定期的に観てほしい作品ですね。
 
 ここまでお読み頂きありがとうございました。

やんまー



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