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議員呼称「君」見直し、都内23区議会すべてで君付けがなくなる            (4月10日付読売新聞・地域面)

”品川区議会は、今年の第1回定例会(2月20日開会)から、本会議などで議員を指名する際の呼称を「君」から「議員」へと改めた。”

”昨年11月に同区議会の本会議を区立小学校の6年生が傍聴。複数の児童がその後の感想で、議長が全ての議員に対して君付けしていたことについて、「気になった」「不思議だと思った」などと記述したという。”

”読売新聞が都内23区の区議会事務局に議員の呼称を取材したところ、品川区を含む21区で「議員」とし、台東区と豊島区は「さん」としていることがわかった。荒川区や港区などでは、呼称は「議員」だが、会議録で一部君付けが残っている例もある。また、都議会では、男性議員は「君」、女性議員は「さん」と使い分けている。”

”そもそも、なぜ議員を「君」と呼んでいたのか。地方自治に詳しい白鳥浩・法政大教授によると、幕末の思想家・吉田松陰らが主催した松下村塾で、身分に関係なく対等に相手を敬う呼称として、「君主」などの「君」を採用したとされる。1890年の国会開設にあたり、同塾出身の伊藤博文が「君」を使用し、議員の間に広まったとみられる。”

”白鳥教授は「本来議会での『君』に、性別の意味合いはなかった」とした上で、「男性の呼称に使われることが一般的なため、ジェンダーフリーを目指す議会改革の一環として見直しが広がったのではないか」と指摘する。”

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