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担々麺インスピレーション

今日は、短い小話をひとつ。

先日、離れて暮らす妹が実家に帰ってくるということで、父が最寄り駅まで迎えに出て行った。

その瞬間に「あ、今日の夜ごはんは四川の担々麺になりそうだな」とふと思った。四川というのは、自分の地元にある超ローカル中のローカルの四川中華料理店だ。そして、激辛担々麺が名物料理。

父が出て行った数十分後、妹から電話が来た。

「今日、四川でご飯食べない?」と。

自分の読みは当たって、父と妹と3人で四川へ行くことに。

毎度お店へ着いた瞬間、これから辛い物を食べるんだと気持ちになる。真っ赤に輝く看板と店内からは、店主の辛さへの自信と誇りが伺えるから。

お店の雰囲気は本当に昔ながらの中華料理店という感じ。町中華とはまた違うような。なんか店内真っ赤だし。

だいたい頼むものは決まっているのでメニューもサッと見て、すぐに店員さんを呼んだ。今回は、担々麺と雲白肉、棒棒鶏、イカの生姜酢和えのようなものを注文。

美味しそうな匂いを漂わせて、料理たちが続々と到着。四川料理の唐辛子や香辛料の香りがすごく好きだ。

いつ食べても変わらぬ美味しさ。四川中華はとても辛い。だけど、辛さの中にしっかり旨みがある。

中華料理といえば、我が家ではこの味だ。

ちなみに、父は地元出身なので中学生の頃から食べているそう。この時も「このお店の担々麺は30年以上は食べている」と自慢していた。もしかしたら、父は25mプール分くらい担々麺を食べているかもしれない。大食いの父ならありえる。

担々麺
雲白肉
棒棒鶏

お腹いっぱい四川中華を堪能できて大満足。仕事中の母のために担々麺をテイクアウトして、帰宅した。

帰宅後、自分がお風呂に入っている間に母が帰宅していた。おかえりなさいの挨拶をして、「担々麺あるから食べてね〜」と母へ言った。すると、母は「あ、もう食べたよ」と。

続けてこう言った。「今日は仕事が忙しくてすごく辛いものが食べたい気分だったんだけど、家に帰ってきたら担々麺があって、嬉しくてペロリと食べちゃった(笑)」と笑顔で話してくれた。

地元に帰ったら四川で担々麺が食べたいと言った妹、妹は四川で担々麺を食べたいって言いそうだなと思った自分、辛いものが食べたいと思った母。

みんなのインスピレーションが繋がった、そう感じた出来事だった。

まさに、担々麺インスピレーション。

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