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SaaSのテクニカルサポート責任者の備忘録

2021年からクラウドサインのカスタマーエクスペリエンスチームでマネジャーを務めておりました。その中で顧客サポートいわゆるテクニカルサポートの責任ももっておりましたので、そこで得たことを備忘録的にメモします。立ち上がって間もないSaaSの中にはテクニカルサポート未経験でマネジャーをされる方や立ち上げをされる方などもいらっしゃったりすると思うのでそういった方々向けの内容です。

クラウドサインのサポートについて

クラウドサインのサポートについては今から3年ほど前に当社の高橋さんや三浦さんが積極的に発信してくれておりましたが、それ移行はあまりちゃんと発信できておりませんでした。改めて見ても本当に素晴らしい発信たち!

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ところでクラウドサインのサポートのメインチャネルは以下になります

・ライブチャットサポート(Intercom)
・ヘルプセンター(Intercom)
・電話サポート(上位プラン以上)
・ツールチップ(Elev.io)

ライブチャットのIntercomはクラウドサインリリース間もない時期から使い続けており、かなりの長期の間クラウドサインのサポートチャネルとして君臨しています。ライブチャットサポートには良し悪しがありますが、フリーミアム×個人ベースとチームベースが共存するという点、目的が単一で比較的シンプルな作りのソフトウェアのクラウドサインとIntercomの作りは相性がよいなという印象です。

サポートは1日にしてならず

細かいツール論とかHow toも重要ですが、サポートに向き合うための心構えは重要だと捉えています。

・一次情報を大切に
サポートのマネジメントをしているとついエスカレーションしている情報や統計データだけを見てしまいがちですが、一次情報はとても大切です。実際に対応している内容、顧客からの質問からのヒントは多いです。現場で問合せを対応するまで行かなくても、どんなに少なくとも週に1~2回は生の問合せを確認したほうがよいと思います。特に黎明期のSaaSでは市場の声をプロダクトへの反映するという点においてもこの点は重要になると思います。

・任せすぎず現地現物
前項と近い内容です。委託先や現場メンバーへの信頼はマネジメントにおいては重要ですが、全員がスーパーマンではないので、重要なもののダブルチェックや怪しい案件はアクティブに確認したほうがよいです。何回か1回、自分にしか見えないものがあって、それがかなりのヒヤリハットや重要な見落としだったりします。信頼のベースとなるテクニカルサポートのマネジャーや現場リーダーにおいては重要な意識です。

・サポートは1日にしてならず
LTVを重視するSaaSのあらゆる施策に通じますが、地道な改善が重要です。工数小×影響度大の施策があればもちろんがよいですが、特にサポートの領域となると小×小のものが多かったりします。ただそこを怠ると一向に動けない・改善されないサポート組織になってしまいます。なので気づいたら改善・地道な改善の繰り返しが重要になります。

クラウドサインでいうとサポートを一部委託化し一時期スピードが落ちた時期や、ユーザーのセルフサービス化を促進するbotがうまく機能しないタイミングもありましたが、日々のユーザーの声や数値を見ながら地道にチューニングを続けてきた結果ある程度のスコアまで回復しています。ユーザーの規模も大きくなり量・質ともにスケールアップが求められますが、今後も事業のバリューであるCustomer Centered Designを体現すべくよりよいサポートを提供できればと思います。



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