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東北でなぜ「牛=べこ」になったのかという話。

各位、GW楽しみましたか。

連休なんてどこに行っても混むと分かっているのに足が止められない。いつも以上の人混みに、落胆や絶望に似た「やっぱりね~」はつきものです。

このGWは、大人たちに連れられてお寺へ参拝しに行く子どもたちの表情が微妙に「」だったのが印象的でした。ご機嫌でもなければ不機嫌でもない、絶妙な表情で113段の階段を登っていくちびっ子たち。

せっかく学校がないんだから、思いっきり遊べるような場所に行くとか家でSwitchやったりYoutube見たりしたい…という気持ちを押し込めて、大人にきちんと着いていったちびっ子たちに拍手を送ります。

かく言う自分も、子どもの頃は大人がなぜお寺へ行くのか分からなかったものです。今なら何となく分かりますが、静かな場所に行きたくなることもあるんだよ(ニッコリ)。

さて、子どもたちが絶妙な顔で登って行ったお寺は皆さんご存じ「圓藏寺」です。このお寺は赤べこ伝説発祥の場所であり、圓藏寺参拝者から赤べこファンまで多くの方が訪れます。

赤べこを話題にすると必ずと言っていいほど聞かされるのが「べこ=牛」という豆知識。

東北弁で「牛」を「べこ」というんだよというのを、「東北民はみんな牛をベコと呼ぶ」だの「東北の牛はベコと鳴く」だのとぶっ飛んだ解釈になるといけないので、お節介な弁明で恐縮ですが東北民も牛は普通に「うし」と呼びます



事務局がひっそり運営しているTwitterで、こんな呼びかけをしてみました。

牛の鳴き声を再現してください」という振り。いいねを押してくださった方の心の中では牛が鳴いたのでしょうか?真相は皆さんだけが知る。

牛の鳴き声、どうでしたか。「モー」あるいは「ンモー(ブモ―)」、変化球で「ムー」だったのではないでしょうか。

一説によると、昔は牛の鳴き声を「べー」と認識していたそうです。

某お国擬人化漫画の主人公みたいですね(=ワ=)9。何それ?と思った方は「国 擬人化漫画」で検索してみてください。(原作者は福島県ご出身)

東北民は牛の鳴き声「べー」指小辞(単語の末尾に小さい・かわいいなどの意味を加える接尾辞)「こ」で、「べこ(べご)」を爆誕させたことになるわけです。

乱暴にまとめると、かつて東北民の間で「牛たちの呼び名は、鳴き声に可愛い感じを足して”もうっぴ”にしよう」みたいなムーブメントがあり、それが現代まで伝わっているという…?

赤べこが現代に居て、しかもまだ愛称がなかったら「赤もうっぴ」になっていたかもしれないんですね。彼らは生まれる時代を正しく選んでいたようだ。


というわけで「牛の鳴き声を再現して」という謎の遊びは「べこという呼び名が誕生した話」に繋げるためのものでした。目に留めてくださった方、ありがとうございました。


そういえば島根県の方では「べこ=アメフラシ」とwiki先生で見かけましたが、本当なの島根の皆さん。

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