見出し画像

不貞な男の話

周りの女子は常に危険や悲しみを訴えていたけど、私個人はあまり性的被害にあったことがなくて、他人事のように思っていた。
のが、生まれてはじめてびっくりするようなクソメンズに出会った。
彼の不貞は、酒の席だから許されるかというグレーゾーンを保っていたし、きっと彼は今までそういうことをしてセクハラだ!と怒られたことはないのだと思う。
私だって、仲間内のことなら気にもしなかったと思う。
ただ私と彼は初対面だったし、本来その会に呼ばれてもいないのに急に押しかけてきたあたり印象は悪かった。

一概に言えないけれど、セクハラというのはそういうことなのかもしれないと思った。
私はパーソナルエリアがかなり狭い方だし、かなり近くまで踏み込まれても気にしないけれど、パーソナルエリアがとても広くて少しでも抵触すると気にかかる人もいる。
そして誰しも、親密ではない人に、個人的な部分に立ち入って貰っては困る。
仲が良いつもりだった加害側と、そこまで仲良くないつもりだった被害側。常に構図は同じだ。
加害側もかわいそうだ。
仲の良いつもりだったのに、それは自分だけのことだったのだから。

でも人間関係は常に向かう矢印と向かってくる矢印で出来ている。
2本のベクトルは平行で交わることがないので、当然相手がどう思うかとこちらがどう思っているかは影響し合わない。
自分と同じだけ相手も重きをおいている、と考えるのは、ポジティブだがエゴでもある。
気を付けて生きていかねばと、私は今回所謂「被害側」なのだけれど、学ばされた出来事だった。

しかしながら、そもそも初対面だろう?
今後の人間関係とか考えないんだろうか、彼は。

※本稿は2018年のtumblr投稿から転載した記事のため現在の思想と異なる場合があります

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?