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キアスム [chiasme] 出演者/プログラム紹介 in high glee

きてね!

3月17日のキアスム [chiasme] 公演直前となりました。
本記事ではその出演グループの一つin high gleeについて私的な目線でご紹介します。

公式プロフィール

2018年、柳嶋耕太の呼びかけにより集まったメンバーにより結成した男声ヴォーカルアンサンブル。in high glee(至上の喜び)を名称とし、他者と交わり合う充実を追求しながら音楽・飲酒活動に勤しむ。コロナ禍以降はリモート・スタイルでの演奏制作に積極的に取り組み、2021年にはinitium ; auditoriumにて武満徹「芝生」のリモート演奏を映像作品として出展。心の故郷は高田馬場。

initium ; auditoriumアーティストプロフィールより

メンバー

大溝雄生
大村燎平
菊地海杜
久保田敏生
久保田洋輔
小菅亮太朗
齊藤諒
中原勇希
七尾崇久
野井光樹
橋本光
浜田広志
早川聖也
町村彰
南方隼紀
笠勇之介

in high gleeというグループ名は、個人的に遡れば20年前、僕が本格的に合唱活動を始めた早稲田大学高等学院グリークラブ(学院グリー)でのことに由来しています。文化祭で出し物をする時、あるいは小編成でアンサンブルコンテストなどに出場する時、しばしばIN HIGH GLEEと名乗ることがありました。

学院グリー当時出演したNHK教育某番組(in high gleeメンバーも写っているよ)

in high gleeは、その学院グリーの仲間だったり、早大生時代に初めて自分たちでつくった団体「合唱団ゆうゆう」の元メンバーだったりの留学前に出会った仲間たちと、僕が2017年に完全帰国して以来の活動を通して出会った仲間たちをあわせて2018年冬に結成されました。

以来、これまで春こん(東京都合唱連盟主催の少人数合唱コンクール)や、稽古場としてお世話になっている教会でのイベントに出演させていただいたり、また、中野・高田馬場近辺で多数の飲み会を実施してまいりました(むしろこれがメイン活動)。

コロナ禍ではリモートコーラス作品にもチャレンジ。

↑こちらは2020年。

↑こちらは2021年。僕らの故郷、高田馬場をメイン素材に自家撮影によるMVも作りました。フルバージョンは↓から観ることができます。


そんなin high gleeが演奏する作品は以下の2曲。

  • Sven-David Sandström作曲 3つの男声合唱曲

  • 三善晃作曲 路標のうた

Sven-David Sandström作曲 3つの男声合唱曲は、その第1、第3楽章にKyrieAgnus Deiというミサ通常文のテキストを置くなか、第2楽章はコヘレトの言葉1:2-9から「空虚、全てはまた空虚である」という節を何度も何度もリフレインするという「ミサ曲」に対するある種のカウンター的批評性をともなった作品です。サンドストレムの合唱作品としては比較的シンプルな書き口といえる作品ですが、むしろそれ故か、ある種の「仄暗さ」が纏わりついて拭えないものとして響きに存在し続けます。第2楽章にはコヘレトの言葉の朗読パートが指定されているのですが、今回の演奏ではこの部分をおそらく他ではやっていない方式で解釈・実施します。音響的に生で聴かないと感じられないやり方ですので、ぜひ現場で確かめていただきたいところです。

後半に演奏する三善晃作曲 路標のうたは、先述した学院グリー時代、1年生の夏の初めてのステージで清水敬一先生の指揮でうたった思い出の作品であり、「指揮者になったら、いつか演奏したい」と思い続けていた作品でありました。TBB/TBBの二群合唱とピアノと言う編成で、しかしいわゆるコールアンドレスポンスというよりはその三者が絶え間なく協働しているという構築。ある種の興奮とともに合唱が問い続ける「なぜ なぜこうも歌いたくなるのだろう」というテクスト、それを外部から彩るの(だけ)ではなく、あるいはともに寄り添う(だけ)でもなく、声そのものの内側に確かに存在するようなピアノパート。曲の冒頭と(後奏を除く)終結部がアカペラ合唱で書かれるという通常でない響きの構成機序もまた、ピアノとうたの響きのそのあり様をナチュラルに呼び込むかのよう。

あえてこっち

リハーサルも佳境に入り、とてもいい音が響いています。ぜひ会場で私達の演奏をお楽しみいただければと思います!

ピアニストもおちゃめ

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