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月蟹座〜愛してるなんてとても言えない

月蟹座についてさっきから考えている。
(こういう時間が好き)

西洋占星術では、月は幼心を表し、女性性や母性を象徴する。月は蟹座の守護星なので、生まれた瞬間に月が蟹座にあった人は、月のパワーが全開。弱くて時に強くて移ろいやすい感性が全開である、と言える。

ふと、もしかして現代の日本人男性にとって、その“感情的もろさ”を露わにすることは、とてもとても恥ずかしいことなのでは?と、思った。


というのも、夫と長男が月蟹座でして。

二人とも妙にハートを見せないのだ。


蟹座は身内を大切にすると言われているけど、夫の場合、基本的に実家に寄り付かない。いつも「そろそろ実家に帰ったら?」「電話したら?」と促さない限り何もしない。父親が亡くなった時も涙も見せなかった。

長男は幼い頃から泣くのをやたら我慢する子で(「男なんだから泣くな」みたいなことは誰も言っていない)、小学校に上がってからは人前で涙を見せなくなった。

二人とも特定の親しい人はいなくて、「友達いなくて寂しくないの?」と聞いても「別に」と言う。一人でいるほうが基本的に楽みたいだ。

月蟹座の主成分は「蟹みそ」?


蟹は硬い甲羅で自分自身を覆っているが、骨がなく、やわらかな肉と内臓でできている。


胴体部分には「蟹みそ」が詰まっているが、「蟹みそ」の機能は、肝臓と膵臓なんだそうな。


肝臓は解毒機能を司るところ。膵臓は「沈黙の臓器」なんて言われている。どちらも精神的ストレスがかかると反応を起こす、心のあり方に敏感に反応するポイントだ。

月星座は、マドモアゼル・愛先生曰く、「7歳までの子ども」。

月蟹座が小さな蟹の子どもとすると、甲羅はスケスケの弱々。プニっと潰したらジュワッと蟹みそがあふれてくるような、傷つきやすくて弱い存在なのかもしれない。


世の中はだいぶ「男らしさ」なる幻想を求めなくなってきた。

とはいえ、月蟹座の男性は、その透け透けプニプニな弱々しさや、濃厚極まりない感情を知られたくなくて、徹底的に弱くないふりをしているのではないか? そんな気がした。


本当は大切な誰かに思いっきり大好きだって叫びたい! でも好きだよなんてとても言えないのが、月蟹座の実情。だって、「好きだよ」って言って、もしも「好きじゃない」って返されたら、激しく傷つく弱々なハートが丸見えになっちゃうから。

月蟹座の秘めたる母性


先日、長男の中学時代の友達が帰省してる情報を手に入れた。「会ってみたら?」とたずねたら、「そういうの恥ずかしくてできないから」とめずらしく正直に言いやがって。結局、母親同士で連絡をとって、再会の機会をセッティングした。

そうしたら、ふたりとも実に楽しそうに過ごしていて。そんなに気のあう友達なら、自分から連絡取れよ!って思ったんだけど、そうはできない月蟹座。

I wont you.
I need you.
I miss you.
I love you.

とてもじゃないけど言えない。でも本当は強く強く感じてる。


以前、カッターナイフで指をざっくり切ってしまった時、長男が病院に連れていってくれた。傷口を縫う間そばにいてくれて、麻酔が効いて寒がる私の手を握って、身体をさすってくれた。まるで母のようにそばにいてくれた。


月蟹座の小さなハートには湿り気を帯びた柔らかな愛が詰まっていて、こんな自分でもいつか誰かを守れたらと、ささやかに、そして強く願ってる。


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