生成AIのSunoAIを始めて2日でApple Musicへの配信とアーティストデビューを果たした話
はじめまして、@yamyといいます。
普段は、暗号資産取引所「Coincheck」を運営しているコインチェック株式会社でエンジニアをしています。
今回は、生成AIのSunoAIを始めて2日でApple Musicへの配信とアーティストデビューを果たした話をしたいと思います。
経緯
昨今、ChatGPTやMidjourneyなど生成AI界隈が活況ですが、自身はMidjourneyの初期で少し触れた以降はAIの動向をほぼ追っていませんでした。そんな中、弊社の大村さんがXで以下のポストを投稿しているのを目にしました。
こちらをパッと見た瞬間に「音楽は好きだし、これなら自分でも出来そうだな」と直感的に感じました。SNS然りですが、睡眠時間以外の可処分時間、労働時間でいかに利用されるかが、その辺りを狙うビジネスのキモになります。短期的にはコンテンツの準備が必要ですが、長期的には不労所得を狙える類のものと理解したので、その辺りもモチベーションに繋がりやすいですね。
とりあえずやってみる
ということで、早速はじめてみました。まず、上のリンクでも紹介されているWebサービスは基本的にGoogleアカウントがあればすぐ利用できるものばかりなので、特に迷うことはないと思います。
先に、利用したWebサービス・アプリを紹介しておきます。
ChatGPT
Suno AI
Ideogram
canva
CapCut (App)
convertio
まず、こちらの動画を一度見てもらうことをオススメします。
難しい説明は一切ないので、そのまま写経モードで準備できるかと思います。
ChatGPT、SunoAIの使い方は他に譲るとして、しばらくSunoを利用していてインプットとして以下のようなものを準備すると捗ることに気付きました。
自分は、最初にPassCodeをアーティストに指定してみました。先入観で、EDMやデジタルロックに強いのではないかと思ったのが理由です。
そして、ChatGPTが出力した歌詞が以下になります。
(Verse 1)みたいなカッコ書きの箇所が曲の展開になり、そのままSunoが理解して曲を生成してくれます。Sunoのキャプチャが以下です。
非常にシンプルかつグッドフィールな使い心地で、特に迷うことはないと思います。なお、Instrumentalのスイッチをオンにすると、Lyricsの歌詞のフォームは畳まれて、ボーカルのないインスト曲のみが出力されるので、クラシック・ジャズ・Techno・Electronicなどのインスト曲を試したい方は、歌詞すら用意が不要です。
Style of Musicの箇所に「K-POP at 148 BPM, female vocal group」と指定していますが、パスコ楽曲を作ってもらいたかったのですが、どうにもロック方面のアウトプットはまだ完成度が低くイマイチな感じなものが多かったので、ではK-POPならどうだ?と思い指定したものです。
アウトプットのサンプル
出だしのAメロを聴いた時点で驚愕。まごうことなきK-POP。これはyabai。
ただ、サビがちょっとイマイチに感じるので、その辺りの部分的な調整とかが将来的に出来るようになるとよさそうです。
あと、Style of Musicの補足ですが、ここにArtist名の指定は出来ません。ヨコの(?)に説明がありますが「genre, vibesのみ理解するよ!」とあります。とはいえ、この単語リストだけで空気を読みまくるので、出力がイマイチに感じる場合は、単語なりを少しづつ入れ替えて試してみましょう。
その他、いくつか試したものを載せておきます。
宇多田ヒカルを目指したもの。宇多田特有のヴィブラートを一発目の出音から表現できていて「おおお!」と思いました。AI宇多田ヒカルも目前に感じるので、ここはもう少し深ぼってみます。
8bitなチップチューン。ちょっと音割れと揺れが気になりますが、なかなかいい感じなので、そのうち、大阪の裏なんばの千日前味園ビル2Fにあるファミコンバー「Bar Dendo」をテーマに1曲作ってみたいです。
「頭がいい人のChatGPT&Copilotの使い方」の著者で知り合いでもある橋本大也氏もSunoで試行されており、インプットの与え方が想像の斜め上をいっていて、曲調の掛け合わせも独特でかなり面白いものがアウトプットされています。
yamyのアウトプット
元々、音楽には長いこと触れており、各種フェス参戦、バンド活動、Laptop DJなど様々やってきましたが、20代の頃は特にエレクトロニカと呼ばれるジャンルに傾倒していて、好きなアーティストはTycho・Telefon Tel Aviv (TTA)・Lusine・Ausなど挙げると切りがないのですが、いずれかは何らか曲を作ってみたいと思っていました。Suno AIのアウトプットが作曲に値するかは是非がありますが、Sunoの素のアウトプット自体を評価し、曲を繋いで多少の編集をし、自分のリリースしたいものとして用意するプロデューサー的な関わり方でもあるので、一定は理解されてもいいのかなと個人的には思います。
さて、アーティスト名を「Almaty(アルマトイ)」としましたが、これは前からいくつか考えていたうちの候補の一つで、TTAやBoards of Canadaなど名前に都市名がつくのは結構いいのではないかと、各国の都市のリストを眺めていた時にカザフスタンの都市であるこちらを見つけ、Tycho的な一単語、シンプル、名前の響きがエレクトロニカっぽいあたりで採用しました。
こちらが本記事の本題として用意したLofiのチャンネルです。すでにLofi Girlなどの大手さんが林立していますが、ストック型で長期的に福利が効いてくるものだと思っているので、1時間以上の長尺動画をコンスタントに追加していこうと思います。
こちらは、単なる思いつきでAIでバッハを復活させてクラシック音楽作らせたら面白そうだよねというアイデアから作ったのですが、先に述べたようにSunoはアーティスト名を理解しないので、Genre&Vibesしか指定していないため、クラシックに素養がある方が聴かれたら、そもそもバッハじゃねーとか、ありえない転調しててヤダキモイとか色々ツッコミどころがありそうです。
最後は、仕事中にアイデアが降ってきてランチ休憩時間内の30分程度でYouTubeにアップロードまでしたものです。
「ビットコインこそがKING👑」であることを、SunoのJ-HipHopアーティストにポエトリーしてもらいました。関連企業で働いていることもあり、ビットコイン1000万円突破は世界線が変わった出来事だと感じており、セレモニー的に他の通貨はShitだ!と高々にアンセムな楽曲に乗せたら結構面白いし、なんならちょっとバズるんじゃないかと思って作ってみました。
別のアーティスト名義ではTuneCoreでApple Musicなどに配信リリース済みのものがあるのですが、Almaty名義のビットコインアンセムは現在申請中。Spotifyとかの最新J-HipHopプレイリストとかで流れてきたら無駄に感動しそうです。
さいごに
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
かなりの筆不精ゆえ、今回が初でたぶん最後のnoteになるかと思いますが、生成AIやSuno AIで音楽を作ってみたいと思ってくれる人が少しでも増えるといいなと思い立ち、2時間程度かけて書き切りました。
ある種のディスラプトが加速するエポックメイキングな出来事だと思いますし、音楽業界など界隈はどう見ているかどう利用しているのかが気になるところです。
さあ、Suno AIを使って、想像もつかないアウトプットを生み出していこう。
おわり
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