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だからこの劇団に惹かれ、福岡に住んでみたいなと感じるのかな

自分の素直な想いにそってつけたタイトルがこれだった。演劇は私にとって決して身近なものじゃない。私が福岡の劇団「万能グローブガラパゴスダイナモス」を観に行く理由は「福岡に住んでいる面白い劇団の友だちが東京に来るから会いにいく」だ。けれど、それだけだと、個人的な愛着がないと演劇を観に行くきっかけがなくなってしまう。なので「万能グローブガラパゴスダイナモス」の魅力を考えて、客観的に言語化してみた。

わざわざ劇場に観に行くのって緊張するよ。日常では使わない駅で降りて、普段は開けない扉を開ける。この文章が誰かの何かのきっかけになったらいい。

福岡の風を感じる。九州の人々の開かれた気風とあたたかさ

暖かみが出てる写真はどれかなと思いながら選んだ

世界や日本各地を旅してきて、海に近い都市に暮らす人々は自然と外からくる人たちに開いた気風を感じる。劇団「万能グローブガラパゴスダイナモス」はそこに懐の深さと親しみやすさをあわせ持つ。

象徴的なのが博多弁だ。「なんしようと?〜やけん」、標準語とも関西弁とも違う。独特の吸引力があって、居心地がいい、ゆるりゆるりと引き込まれていく。

「私たちが大好きな福岡を外からくる人にも感じてほしい」という暖かな気風からもたらされるものだと思う。

関東にも関西にもない空気感。その独特の吸引力に私たちは巻き込まれていく、ゆるやかで居心地のいい時間を感じてもらいたい。

心の中の違和感を自分ごとに感じさせる脚本の力

違和感が表情にのって、訴えうるものがあるように感じた一枚

学生も社会人もコミュニティーに関わる誰もが日々の暮らしの中でざらっとした感情を持つ時間があるはず。落ち込むほどではなく、言葉では納得しているように振る舞うけれど、決して納得はいってないザラっとした感じだ。

それは、淡々と浴びせられる正論に対して納得いかないものであったり、周りの目を気にして自分の本音を言えない葛藤だったりする。誰もが日常に感じるざらっとした感情を具体化して、「こう言う場面あるよな〜」と観客が自分ごとに思うよう日常の一場面に落とし込む。

この表現力やバランス感覚に脚本を作る川口さんのすごさを思う。

世代的に左の椎木さんは同い年。九州男児って感じがする。

映画も音楽も演劇もテーマや主張が重すぎると、自分の日常にぬぐい切れぬ不安や葛藤が生じ、胃が持たれるような気持ちになったりする。けれど、ガラパゴスダイナモスの演劇はそれを暖かな笑いに変えてくれる。違和感を深く考えすぎないように、ちゃんと笑いに変えてくれるのがきっと脚本を作る川口さんの力だったりするのだろう。その過程で不思議と演者と観客の距離が縮まっていく気がする。

演者と脚本家の信頼関係が臨場感と親しみやすさを作る

この2人のやり取り好きだったな、笑

演者と脚本家が一緒に作り上げるからこそ観客に伝わる。ゲネ(リハーサル)を終えて、脚本を作る川口さんと演者のやりとりを聞いているとその信頼関係の厚さを思う。演者は脚本をつくる川口さんに「川口さんの脚本は、私の個性や良さが観客に伝わるように設定してくれる。だから精一杯演じることが自分を表現することにつながる」と信じいるからだろう。

これは好きな写真。野間ちゃんとみかこが組み合わさる時の存在感がいい。

信頼感は演技に反映され、観客に伝わり、真に迫る作品となる。舞台を通して何を感じてほしいのか、その過程で話が重くなりすぎていないか、笑いを作って観客の肩の力が抜けているか、演者の個性や力が生かされる配役や脚本になっているのか。演者と脚本家がお互いにそんなことを考えながらきっと話を編んでいくのだろう。表現をする人はこうであってほしいと思うのが「万能グローブガラパゴスダイナモス」のような気がする。

ピントズレてるけどいい写真

久々に万能グローブガラパゴスダイナモスに会えて、とても温かい気持ちになれた。よかった。実際に会うまでは久しぶりだなとか覚えてもらえてるかなとか不安な気持ちもあったけれど、写真を撮らせてもらったり、しゃべっていると次第に穏やかな気持ちになってくる。だから私はこの劇団に惹かれたのだし、福岡に住んでみたいなって思うのだと思う。

東京・福岡2都市ツアー『運動会をやりたくない』

3年ぶりのツアー!

STORY
博多弁飛び交う地方都市クツワダのとある区域。 街は日々姿を変え、人や建物、新しいものと古いものが入り混じる。 あっという間に変わっていく、そこそこ歴史ある街の片隅で声が響く。 「運動会って、やらないかんと?」 大玉転がり、大縄くんずほぐれつ、バトン飛び交う白熱の議論。伝統ある住民参加の地域運動会。やる?やらない? 今こそ白黒つけようぜ、いやそこは、紅と白で!

COMMENT
地域運動会ってありました?僕は子どもの頃1,2回参加したきりなのですがふと気になって地元を検索するとなんとネット記事がありました。一部抜粋します。

「住民の繋がりが希薄になっていると言われる現代ですが、我が町ではそんなこと感じさせません。50年以上続けてこられたのも、運動会に対する町民の情熱と協力があってこそ。町民に愛されるこの運動会は、この先もずっと続いていくことでしょう。」

まだやってたんだあ、くらいの軽い気持ちで読み始めたら、50年の伝統があり、思わぬマグマがたぎっており、「そんなことも知らないお前、本当に町民か?」と言われているようでドキッとしました。 町が元気なのはいいことですよ、でもね、そこに書かれている熱の裏側に僕のような戸惑いも沢山あるはずで、なんなら「やりたくない!」のマグマもグツグツしてるはずで、二つの意見がある以上、そこに摩擦と笑いがあるはずだ!ということで、今回の劇です。

運動会をめぐるコメディです。タイトル通りです。ひねりはどこかに置いてきました。3年ぶりの東京公演もやります。博多と下北沢で、お会いしましょう。
                                                                                                 作・演出 川口大樹

TICKET
万能グローブ ガラパゴスダイナモス 
https://www.galapagos-dynamos.com/undoukaiwoyaritakunai

【福岡】2023年3月2日(木)〜3月5日(日)@ぽんプラザホール
●【チケットぴあ】★チケット発券(引換・直接発券):セブン-イレブン
  WEB https://w.pia.jp/t/galapagos23/
 〔Pコード(東京):516-374〕/〔Pコード(福岡):516-375〕
★当日精算予約 ※必要事項を記載の上、チケットをご予約ください。予約は全て当日精算となります。
WEB 〔福岡公演〕https://torioki.confetti-web.com/form/1875

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