見出し画像

良いケツしてんだよな〜」が嫌じゃない ww

iyamori(スナックでバイト編)


マスターはちょっと意地悪なところが有る。
yamoはその意地悪で傷ついちゃう。
とても塞ぐ嫌な傷つき方をしちゃう。


***


ママが肺がんでステージ4だという大発表から、yamoがアルバイトをさせてもらっているスナックは、ママ不在(治療期間)で、とりあえずマスター有りきで『金曜日と土曜日だけ営業します』となった。

yamoは土曜日担当。
金曜日はマスターとママの息子のお嫁さんが担当している。

お客様に対して急に閉店ってわけにもいかず、急にyamoに「要らない」も言えないし、ママが愛してきた場所であり、辛い治療を終えて帰りたい場所をなんとか残そうという苦肉の策だったのだろうと思う。

とりあえずyamo的には、やっと楽しくなってきた未知のワンダーランド的スナックでのバイトだったので、残してくれてありがとうございます(マスター)♪という気持ち❤️


ってなわけで、ママが不在の間はマスターがお店に居る。

居るだけならとても有難い。

でもそんなわけないのだ。


基本的にyamoの担当している土曜日はヒマなことが多い。
なぜならyamoがあんまり人気が無いからだ。

金曜日担当のお嫁さんの日は割と賑やからしい。
お嫁さんがお客様と直接LINEでのやり取りをして、お店に誘導することに成功しているらしい。一回お店で飲ませることが出来たら、次の週もまた来るように仕向けることに成功出来ているのだから、本当にすごいと思う。これがプロの技か!という感想をyamoは持つ。ファンの獲得が出来ているということだ。
それが1人や2人じゃないってところがすごいと素直に思う。
変わるがわる誰かが来店して、金曜の夜は必ず数人(数万円)の売り上げが有るということだから、それはそれはお店的にはお嫁さん様様ってことだ。

しかし、yamoは頑固にそれをしたくない。
スナック文化に触れて、最近ちょっとその世界観も楽しいなとは思えるようにはなったが、お客様と直接LINEでやり取りをするって何をどう話せば良いのか?と思う。
てかとにかく「したくない」。
お客さんはマスターとママが呼べば良いと思っている。
そこでyamoの人気なんか無くて全然良いの🆗🆗
暇な土曜日で上等なのよ。yamoは。

まあ、それでもたまにはそんなyamoちゃんが良い!って男性も現れちゃうわけで、有難いことではある。イヤ有難いと思わなきゃいけないのだろうなと思っている。

そんな、たまに現れる希少価値の高いyamoのファン男性客が、ママ不在営業の昨夜は2人しか居ないyamoのファン客のうち2人とも同時に、電話をかけたわけでもLINEを送ったわけでもないのにご来店してくれちゃって(別々に来てくれればいいのに)、しかも、1人は3人もご友人まで連れてきちゃったもんだから店内は一気に賑やかになった。

ママ不在だし、せっかくだし、yamoは勝手に接客させてほしい。

失礼の無い程度の節度を保つことは出来る自信はあるし、それをしつつ場を盛り上げて男性客達を機嫌良くする術みたいなものもyamoなりに身につけた自信も有る。
ポンコツのままのyamoじゃない!!のだ。一応。

だから、勝手に、、というか、とりあえず「お任せ」して欲しい。


しかしマスターとはそうはならない。

昨夜も例外に漏れずだった。



灰皿の取り替えるタイミングが遅いとか、
乾き物のお煎餅の袋が空いたらスッと引けとか、
グラスが汗をかいてることに気を配れとか、
カラオケの機械の操作をまめに気にしろとか、
デンモクから「歓声」や「拍手」も差し込んでやることを忘れるなとか、
お客様の気持ちになって考えれば簡単にわかることだとか、

言い方は実に丁寧に、意識して穏やかに言おうと努力はしてくれているのだけど、そういうことを差し込んでくる。ちょいちょい。

で、yamoは、うるっせ〜んだよ!!と思っている。

まあ、でもでもでもでもでも!!!しょうがない。
相手はマスターなのだ。しょうがないしょうがない。

yamoはとにかく「はい」とだけ応える。目だけで「うるさい」を訴えてコクリとただうなづいたかもしれない。でもでもでもでも、、、

だってしょうがないよyamoだもん。


***


少し前、まだママのガン告知が無かった頃、お嫁さんの金曜日がどんだけ賑やかで、すげ〜なすげ〜なとは思えど、全く羨ましくもなく、真似出来ないな〜と思っていた中で、yamoの胸がザワつく出来事が起こった。


多くのお客様の中にもいわゆる「yamoの好きなタイプ」というのは居るもの。

そのお客様が、以前もnoteに上げたが、通称K様という。
(『スナックのカウンターの下で展開されているアレ』)

K様とは初見が1年前になると思う。
その頃から「スキだな」と思っていた。
いわゆるyamoの「唯一のお気に入りのお客様」なのだ。

このK様は、マスター主催のゴルフコンペの打ち上げ以外でそこのスナックに来ることは無い人だった。

が、最近は「金曜日に」来店するようになった。

yamoの胸がザワザワした。

「カッちゃん来たよ」
「カッちゃんが来たのよ」
と、ある日の土曜日にyamoがお店に出勤すると、ママだったりマスターだったりが、驚きという印象を伴ってyamoに報告した。あのカッちゃんが来た。コンペでもないのに来たと。

それから割とコンスタントに隔週ペースで来るようになったかな〜〜というタイミングでママのガン発表だった。

K様は来れば必ず20000円はするボトルを1本入れてくれるようだ。更には一緒に来たご友人の分まで出していたりする。奢っちゃうのだ。そこをyamoは素敵だと思っているわけではない。お金を持っていないよりは持っていた方が良いに決まっているけれど、そういうことばかりじゃないのだ。

だいぶ以前、yamoも「来て」とお願いしたことが有る。K様に。
「土曜日に来て」と言った。直接。
yamoだってコンスタントに会いたかったのだ。K様に。

K様はyamoの太ももを触ったあの日、機嫌良く「うん分かったよ」と言っていた。

以来、でも金曜日には来て土曜日には来ない。

来ないものはしょうがない。

ちぇ。だ。


***


又つい先日、ママが入院する直前にマスター主催のゴルフコンペが有った。
コンペ恒例の打ち上げパーティーがそこのスナックで行われた。
それに出勤の予定では無かったyamoが急遽「出てくれる?」という展開になった。
その日はママともちろんお嫁さんも出ていた。

これは、もうyamoの勝手な思い込みだし、勝手な期待からだから全部とは言わない。yamoの全部を気に入ってくれたとは言わないが、K様は実際yamoのお尻はスキだろうなと思った。飲み屋に来たら、そこに居る女の子の太ももを触るのは飲み代とセットなのかもしれない。でもそう差し引いてもyamoの太ももが大好きだろうと思う。
誰でも良いとは思えない。これは全くの勘だが、、そう思う。
その日居た女子の中ではyamoのお尻と太ももがスキだったのだろうと思う。
だいぶイチャイチャしながらスピッツを何曲か歌った。楽しい時間だった。
こっちも有る程度はウェルカムだったから、どれくらい気持ちが有るか、熱量があるかは感じてしまう。両思いって瞬間的には感じることが出来る感覚だ。あくまで瞬間的なモノだとは思うが。

その日に、yamoはひょんなことでK様とスマホの番号を交換することに成功している。

お客様と個人的にスマホの番号やLINEのやり取りなんか絶対しないはずのyamoも、K様のそれは欲しかった。で、余分にあと2人分のお客様とも番号を交換する羽目にはなったが、yamo的には大収穫だった。

計画的犯行を隠したいために無差別テロに見せかけた殺人事件のような展開だった w
殺したいのはたった1人だったのに、それを知られないために他にも殺す的な ww

所轄の若い刑事くらいは誤魔化せたかもしれない w


でもだからってyamoが手に入れたその番号でやったことと言えば、『会いたいです。どっかの土曜日にホントに来てください』と、手に入れた日から1週間後にショートメールを1回送っただけだった。

返信は無かった。
ショートメールを日常意識している人は少ないのではないのかなとも思う。
無料のショートメールなので既読も付かない。
読んでもらっていない可能性の方が高い気がしていた。



で、マスターだ。

お客様が入ってこないママ不在でのオープン直後の店内、カウンター内。
マスターはyamoの居る目の前で誰かに電話をかけている。
まずは、なぜここで今?とyamoは思う。

相手はすぐ出て機嫌良く会話が始まる。

「カッちゃんが最近金曜に来てくれるようになって、どうしてるのかな〜って話しになったんです。日にちと時間調整して良かったら一緒に飲みましょうよ。
あ、、でも出来れば金曜でお願いしたいんですよ。
カッちゃんがうちの嫁を気に入っていて通ってくれるようになったんですよ。それが金曜なんです」うんにゃらかんにゃら。。。

ちぇっ

ちぇっ

マスターは、yamoがK様に気が有ることを知っている。多分。気づいている。

でも、だからって、K様との飲み会のセッティングをyamoの前でわざわざyamo無しのていでそれをしていることにyamoが良い気持ちがしないということには無頓着だ。

むしろ悪意を感じる。それはだって今じゃなくて良いはずだ。

マスターのその飲み会の打ち合わせの電話のやり取りを聴きながら、K様はやっぱり「金曜の嫁の日が良い」で、「嫁がお気に入り」で決定なんだな〜とyamoはガッカリしていた。

ちぇ
ちぇ
ちぇ 舌打ち3連発だじょ

そこからその日は上記の通り、続々とyamoファンが入店してくれて、マスターの小言がうるさい中でもそこそこ盛り上がっていた、そんな空気感の中に!!

濃いめのグレーのビジネスマンスーツにピンク色のYシャツに紫のチェック柄の細身のネクタイをセンス良く着こなしてK様が登場した。
ゴルフウェア姿しか見たことが無かったyamoは、「アレ?雰囲気が違う。カッコいい〜〜」と、はしゃいで見せた。

yamoは先に来ていた5人の前からはとっとと離れた。

K様をカウンターの1番端に誘導してそのすぐ横に自分用のスツールを持ってきて座った。もう絶対動くもんか!という気持ちだった。yamoの今夜のお席はここ❤️

K様は横浜のコンチネンタルホテルでお仕事の帰りだったらしく、貰い物でゴメンねと渡されたのは、あっこのホテルのバウムクーヘンだった。実に嬉しい。
聞けば前の晩の嫁の金曜もお店に来ていたとのことだった。
2日続けて通ってくれたってことはお店としては非常に有難いお客様である。

てか、yamoのショートメールを読んだらしい(いつよ?)。
で、今夜も行こうと思ってくれたとのことだった。
とりあえずでもなんでも手を打っておくべきなんだなと改めて思った。
非常に嬉しかった。心が躍る。

そして、また手を繋いでみたり、指を絡ませたりしながら、スピッツを何曲か歌った。
ウットリと見つめ合って歌う♪愛して〜るのひびきだけで、強くなれる気がしたよ」♪🎵のくだりは忘れられない。

「ホント良いお尻してる」となでてくるK様のその手を握って動かないように止める。
放っておくとスカートを脱がされるか捲り上げられる勢いなのだ。酔っ払っている。
もちろんマスターや他のお客様の居ないタイミングを狙ってそういうことをする。
いや、マスターには見せたいとすら思っていたのではないだろうか。K様もyamoも。yamoも?!ww

本気ですか?このあとうちに来ますか?とyamoが強く手を握って、酔ってウットリ気味のK様の目を見て言ったタイミングから少し勢いが止まった。
日曜だけど明日仕事になっちゃったんだよね残念」とのことだった。

とりあえず昨日は「良いケツ」止まりでしたとさ。ちゃんちゃん♪♪

やああああああ〜〜〜、とは言え、
でも良いのよ。楽しかったの。
K様以外全員ほぼ無視しちゃった状態だったけど、それもあからさまでyamoらしいじゃん。マスターは何も言わないし。
K様に対してはああせいこうせいってyamoに言ってこなかったの。

でもね、閉店してK様をタクシーに乗せて、乗ってからも手をまた繋ぎたがる態度や、また来るよっていう言葉に、yamoへの好意を感じて浮かれているyamoにマスターが言ったセリフが、

「カッちゃんが続けて今夜も来てくれたのは、店を助けたい気持ちからだからね。ママの入院中を心配してくれているんだよ」だった。

言い方?
言うタイミング?
内容も?
なんだろ。

へ?もちろんそれは大きな理由でしょうと思いますが、へ?だから?と思う。
yamoの存在は関係無いって強調したいように受け取れる。
良い気になるなよって聞こえる。

ちぇ ちぇ ちぇ ちぇ〜〜〜っだ。4連発だじょ。

や、でもそうなんだろうなきっと、、と落ち込んだ。
実際帰っちゃったし。明日の仕事を理由にアフター断られたし。

でもま、いっか♪🎶
土曜日も来たければ来れる基盤みたいなモノは出来上がったしね。
yamoのお尻が触りたくなれば、また土曜日を狙って来てくれる気がする。

金曜日の方が楽しければそっちに行くでしょ。

さてさて、どう展開していくのでしょうか。
楽しくなってきたでしょ?

でも、マスターは意地悪なとこが有るとyamoは思っている。

ではまた。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?