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管楽器とコロナのこと①


私は吹奏楽が嫌いです。


吹奏楽は幼稚で 礼儀知らずで 気分屋で
前向きな姿勢と 無いものねだり
心変わりと 出来心でできている
暑くなるるとピッチがあがり
放ったらかすと走り出す
おちた はずした 間違えたと
はっきり口に出して人をはやしたてる無神経さ
私ははっきりいってへっぽこです

そんな私も3年前くらいまでは吹奏楽をやっていたのですが、元をたどれば中学入学時から10年以上、その後しばらく吹奏楽から離れていた期間も、バンド等で管楽器を吹き続けて、かれこれ35年が過ぎなんとしています。
そんな中、新型コロナがやってきやがって、ご多分に漏れずバンドも楽団も軒並み活動中止になり、仕方がないので多重録音を始めたら楽しくなってきちゃった今日この頃です。自己紹介終わり。

そんな中『2年ぶりの制限のないGW』があったりして、日本全体が元に戻ろうとしていて、音楽活動の方も徐々に『今まで通り』になろうとする空気があるように思います。が、個人的にはまだ違和感があり、思考をまとめるためにnoteを始めてみようと思った次第です。

コロナと管楽器は絶望的に相性が悪い

今回、考えるにあたって参考にした記事はこちらです

みなさん大好き、クツ王こと感染症専門医の忽那賢志先生の2022.5.10の記事です。
全体的には過剰にやりすぎていた感染対策はそろそろ見直していいんじゃないか?マスクは屋外で周りに人が居なければしないくても大丈夫でしょう。それよりも必要な感染対策に注力しよう。という感じの内容だと読みましたが、私が注目したのはこの部分でした。

新型コロナの感染経路は3つです。

・接触感染:ウイルスで汚染した物、感染した人の手などに触れることで自分の手などにウイルスが付着し、その汚染した部位で目や鼻など粘膜に触れる

・飛沫感染:会話などで発生する飛沫を浴びる

・エアロゾル感染:特に換気の悪い屋内では飛沫の飛ぶ距離(1-2m)を超えて感染が起こり得る

https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20220510-00294756

何をいまさら、という感じの感染経路の再確認ですね。この2年半ほどで嫌というほど聞かされて、耳できたタコでたこ焼きができるくらいの話ですが、管楽器演奏の経験のある方ならお分かりになると思うのですが、この3点と管楽器って絶望的に相性が悪いんですよね。

私がメインに吹いている、クラリネットやサックスなどのリード楽器だと、口で直接咥えるものを机の上(今はさすがにリードケースの上ですが…)に並べて素手で触ることを頻繁に行います。金管楽器もマウスピースを机や譜面台の上に置いたりすることは日常茶飯事だと思います。
※追記参照

学生時代から愛用しているクラリネットのリードケース

また当然吐いた息はそのまま管を伝わって主に前方に出ますし、オーバーフロー気味に口の横から出ることも珍しくありません。
そして会話に支障をきたすレベルの音が出る以上、ある程度密閉した空間での練習が必要なのは言うまでもありません。

いやいや、飛沫の可視化実験が…

…という様なことを言うと『ヤマハの実験では…』『海外の論文で…』という方が必ずいらっしゃいます。
私もネットで調べられる程度のものは一通りは目を通したつもりでいますが、多くのものがコロナが出た当初、2020年~21年のもので、デルタ以前だったりします。昨今話題のオミクロンがエアロゾル感染に移行しつつあるというようなような話を見かけますが、そこをアップデートしたような実験は無いように思います。ご存知の方がいらっしゃいましたらご教示ください。

また、管楽器演奏用の飛沫防止用の各種グッズなども販売されていますが、根本的な解決にはならないどころか、モノによっては無い方がマシなレベルのものもあるように思います。マウスシールドの様にフルートの口先に少しばかりの板を付けて何をどうしようというのでしょうか?

ではどうしろと?

①職業音楽家の方は定期的にPCRを受けるなどしてしっかりと活動をしていってもらいたい
②職業音楽家を目指している音大生、セミプロもしくはこれからそこを目指そうとする学生さんは、リスクをちゃんと理解した上で続けてもらいたい
③趣味でやっているような大人はもうしばらく我慢しなさいよ

これが現時点での私の結論です。

①は言わずもがな、管楽器を吹くことで生活の糧を得ていらっしゃる方々は、長くにわたり活動の縮小や収入の減少に悩まされたことと思います。何より世の中に管楽器の音が無いと少しばかり盛り上がりに欠けるので、日常的な感染対策や定期的な検査をした上で存分に吹き鳴らしていただきたいし、私もそれを楽しみたいと思っています。
②は微妙なところですが、この状況が長引いてしまうことで適切な指導、技術の向上等に支障をきたしているような話も仄聞します。2年前のように一律の活動停止を続けていくことは現実的ではありません。万が一、感染した際のリスクはきちんと理解し、覚悟を持った上で学んでいって欲しいと思います。
で、私も入るカテゴリーは③に当たりますが、収入は別で得ていて生活には困らない、技術的にこれから成長していくわけでもないような人が、わざわざ感染リスクを冒して演奏することはないのではないか?
というのが先の記事を読んだうえでの結論ですが…我田引水ですかね?

細かな点についてはまた日を改めて。

~2022.05.20追記~

接触感染についてはそれ程でもないという記事が出ていましたね。

ソースは忘れましたが『接触感染が成立するような場所では、不十分な換気や人口密度によって飛沫感染が成立する方が先』というようなニュースも見かけました。
とはいえ、もはやアルコールであちこちを拭き上げるのが2年間の習い性になっているので、やめることは難しそうですが…

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