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吉松隆:遠くからの3つの歌

吉松隆さんのチェロ作品と言えば、チェロ協奏曲がありますが、どうやらピアノリダクションはされていないようだし、そもそも演奏時間的に難しいなぁ、、

とか考えていたところ、いくつかの歌がチェロとピアノ用に編曲された「遠くからの3つの歌」という作品があることを知りました。

先日のLEOリサイタルにいらしてた吉松さんとちゃっかり写真を撮ってもらう

委嘱者はチェリスト長谷川陽子さんです。

長谷川陽子さんから「武満徹さんがギターのために書いた<12の歌>のように、自分が大好きな古今名曲のメロディをアレンジして花束にしたような組曲を」というご注文。
いくつかの候補曲の中から3曲(聖歌/賛美歌/唱歌)を選んでチェロとピアノ版にアレンジすることになった。

プログラムノートより

吉松さんにより選ばれた歌は

カッチーニのアヴェ・マリア
アメイジング・グレイス
唱歌 ふるさと

の三曲です。

アヴェマリアとアメイジング・グレイスを演奏することも勿論考えましたが、「邦人作曲家による作品集」ということで「ふるさと」に絞って演奏することを決めました。

今回の3つの歌に“遠くからの”と付したのは、《ふるさと》によるものが大きいが、いずれも“遠くから”聞こえてきて“遠くに”消えてゆく形のアレンジを施したことも理由のひとつ。
そして編曲をし終わってみると、いずれも“もはや存在しないもの”を思う“遠くからの”眼差しが感じられる歌であることにも気づかされた。

吉松隆

「ふるさと」は休憩後、後半一曲目に演奏します。

山澤慧チェロリサイタル
邦人作曲家による作品集 第3回
2023/10/7(土)17時開演(開演時間ご注意ください)
トーキョーコンサーツ・ラボ

野平一郎:BATT(2012)
菅野由弘:星群II(1997)
西村朗:カラヴィンカの歌(2017)

吉松隆:遠くからの3つの歌より「ふるさと」(2017)
野平一郎:錯乱のテクスチュアIV(2003)
高橋裕:乱声(2017)
西村朗:オード(2012)

チェロ:山澤慧
ピアノ:大瀧拓哉

一般4000円 学生2500円(当日券各500円増し)80席限定
https://toconlab20231007.peatix.com/
お申し込みは上記URLか、山澤まで。

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