コード分散のアドリブフレーズ

1、はじめに

コード(和音)とメロディ(旋律)の関係を知ると、曲中でのメロディメイク(アドリブ)に役立ちます。今回はコードの分散音を中心にしたフレーズについて解説します。

2、フレーズの作り方

例えば、コードCの小節でドミソを並べたフレーズは和音とフレーズが完全合致することになりますのでとてもストレートなインパクトがありますね。グレンミラーのIn the moodのメインメロディは、最もその手法を取り入れたメロディといえます。


ただ、あまりにストレートすぎるため、繰り返し同じコードが来るとアドリブネタがすぐに尽きてしまいます。

そこで、今回はコードにテンションを入れるようにフレーズにもテンションノートを混ぜたフレーズを紹介します。

3、そもそもテンションノートとは

コードはルート、3度、5度の3和音がトライアドと呼ばれる基礎部分になります。そのほかにルートから音階順で7番目が入ると4和音になり、さらに9番目が9、11番目が11th、13番目が13thと言って9th以上の部分をテンションノートと呼びます。まさに9th以上が混ざると響きに緊張感(テンション)が増します。

わかりやすくCコードを題材にしますと

C・E・G  → トライアド

B → メジャー7th
D → 9th
A → 13th

となります。

F → 11thはメジャーコードの場合、機能をsus4コードに変えてしまうためマイナーコードでしか使用しません。

あと、Bにメジャー7thと書いたのはコード表記の決まりで7thとだけ書く場合はB♭になるためです。

ちなみに、CMaj7(9,13)と書くコードはコードの構成音が1ド、9レ、3ミ、5ソ、13ラ、7シとなり、ドレミの音階のファ以外全部入っていることになりますし、G7(9,13)は1ソ、9ラ、3シ、5レ、13ミ、7ファとなり、ドレミ音階のド以外全部入れというコードになります。

なので例えば

G7 - C という進行はドレミ音階でド以外全部からファ以外全部という和音にテンションを入れて変えられることになります笑

実際にコードを弾く際は1オクターブ内に全部入れたちゃったりはしませんので、考え方としてはコードが二階建てになっているイメージで良いと思います。

その他のコードも、基本的にそのキーの音階上でルートから9、11、13番目が入りますが、ダイアトニックコードでない場合はその箇所だけ部分転調したかのように音階が変わるので注意が必要になります。

そのほかのコードは音楽理論の本格的な学習が必要になりますので、今は単純に下記のように覚えて差し支えないです。

メジャーコードのテンションは

9、13

マイナーコードのテンションは

9、11

7thコードのテンションは

次のコードがメジャーコードに解決する(4度上行)する場合は9、13

次のコードがマイナーコードに解決する場合は♭9、♭13


4、テンションノートを含めた分散音によるフレーズ例〜ギター編

CキーでCMaj7の時

フレーズ例

キーがCマイナーでCm7の時


フレーズ例





〜ポイント〜

メジャーとマイナーコードはテンションノートでフレーズが終わるとかっこいい感じになります。

7thコード

G7 → CMaj7の場合

G7時

フレーズ例



G7 → Cm7の場合

G7時

フレーズ例


〜ポイント〜

次のコードまでフレーズが連なる(繋がる)と、それぞれのコード単独でフレーズを出すよりもかっこよくなります。


今回の解説は以上です。
また何か質問ありましたらメールでもレッスン時でもお尋ねください〜!




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