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55歳のオッサンが1ヶ月半の間隔で100㌔マラソンとマイルリレーにチャレンジしてみた⑦

レースはスタートした。

ただ第一走者が走り出したあとの記憶は断片的にしか残っていない。
そりゃあ2分後くらいには自分が走ることになるわけで、己れのことで精一杯になっているから仕方ない。

覚えている場面と言えば、

第一走者から第二走者へのバトンパスのタイムが62〜3秒だったこと。

第二走者がバックストレートを先頭で走っている時に後ろとの差が20㍍以上は開いていたこと。

第二走者がホームストレートに入ってラスト50㍍くらいになった時に声をかけたらしっかりと応えてくれたこと。

そしてバトンをもらう手を右手だと勘違いしていて慌てて身体の向きを変えて左手側を後ろにしたこと。

そんなところ。

自分がバトンを受け取った瞬間からのこともしばらく記憶が抜けている。
走っている時の記憶は第三コーナー付近のスタンドを真正面に見ながら、バックストレートを走っている場面から。

オレ国立競技場でトップ走ってるじゃん!!
すげー!!すげー嬉しいんだけど!!
そんなこと考えてた。
今思い出してもドキドキ笑

でもそう思ったのも束の間、第三コーナーに入ると案の定苦しくなってくる。
しかも第一レーンの250㍍付近にはかなり水たまりができていて走りにくいし。
クソ!

バックストレートに入る。
ずっと先にアンカーが待っているのが見える。
予想通り乳酸が溜まり始めケツがワレてくる。
ただ思い返すとレース前に一番気にかけていたハムストリングスの痛みは、走っている間は全く感じていなかった。

その時に感じていたのは痛みではなく400㍍のラスト100のあの懐かしい感覚。
400㍍を走ったことのある人にはわかるであろうラスト100の感覚。

速く、とにかく1秒でも速くゴールしたいという自分の意思とは裏腹に、ただただ脚が全く動かない腹立たしいほどもどかしい状態。
でもとても懐かしいあの状態。
それを全身で味わいながらホームストレートを必死でもがいた。

そして。
もがいて。もがいて。
お願いします!!
と声をかけてアンカーにバトンを渡し、自分の役目を終えた。

次の記憶はアンカーがゴールする場面だ。

自分たちのチーム東京M55マイルチームは雨中のレースを制し、ぶっちぎりの先頭で歓喜のゴールラインを走り抜けた。

⑧に続く(次で終わりそう)

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