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インド映画リメイク3選 atクラハ[20210814]

※clubhouseでの発表用メモの加筆修正です。

8/14(土)に14:00~24:00までをリレー形式でつなぐclubhouse企画「Happy Summer India 2021(日本とインドの架け橋主催/タンジさん)でインド映画クラブもお時間いただいきました(^^)。今回はリメイク作品特集とテーマを決めて3作紹介です。ラトナさんにも来ていただきました!

■BANG BANG!/バン・バン 2014年 ボリウッド

監督 シッダールタ・アーナンド
出演 リティック・ローシャン、カトリーナ・カイフ

[あらすじ/概要] とにかく楽しいご機嫌映画です!
 ロンドンに保管されている宝石コ・イ・ヌールがラージヴィールによって盗まれ、ロンドンだけでなくインドでも大ニュースとなっていた。そのころシムラーの銀行で受付嬢をしているハーリーンは出会いを求めてお見合いサイトTRUELOVEXXXCOMに登録。そして初めてのデートに現れたヴィッキーに一目ぼれ。実は彼こそコ・イ・ヌールを盗んだ大泥棒ラージヴィールだったが、人違いともしらずハンサム&ダンス&ロマンティックと何拍子もそろった彼にすっかり夢中になってしまって…

【オリジナル作品】
題名 Knight and Day/ナイト&デイ 2014年 ハリウッド
監督 ジェームズ・マンゴールド
出演 トム・クルーズ、キャメロン・ディアス
※ジェームズ・マンゴールド監督は「17歳のカルテ」「ニューヨークの恋人」「ウルヴァリン:SAMURAI」「グレイテス・トショーマン」など数々のヒット作を手掛ける名監督、実はいまだにグレイテスト・ショーマンを見ていないので早く見ないと…)

[ポイント]
・まずはお国柄比較、ちゃんと国事情に合わせた設定になっていますね。
★盗まれるもの
[オリジナル]
天才高校生のつくった永久機関
[リメイク]
コ・イ・ヌール=インドで発見された世界最大のダイヤモンド、現在ロンドンに収められている
★ヒロイン
[オリジナル] 
死んだパパの車修理工場を経営
明るくてあけすけで、いち時代を築いたアメリカン・ヒロイン
[リメイク] 
おばあちゃんと孫の二人家族で海外旅行に憧れている
おばあちゃんに結婚を心配されてお見合いサイトに登録

・主人公に関してはトムのちょっとヤバいキャラをリティクでもちゃんと再現していますね。この人はどこまで状況を分かっているのか…と観客もきょとんとしている間にどんどん話がすすんでいきます。このテンポのよさも楽しい。

・ではリティクかトムかという究極の(?)二択ですが、まあ即答でリティクですね、わたしはw(トムファンの方、スミマセン)。だってリティクのほうがアクションが美しいしやっぱり歌って踊ってが最高に楽しいし、素晴らしきリティク映画ですから♪

・2014年公開当時、ムンバイの街中ではト・メリばっかりが流れていて大流行していたそうです!(タンジさん談)

■Kadaram Kondan/カダラムの征服者 2019年 タミル

監督 ラジェシュ・M・セルバ
出演 ヴィクラム、アクシャラ・ハーサン、Abi Hassan

[あらすじ/概要] 人間関係が複雑に絡む濃密なサスペンス
 クアラルンプールで働くヴァース、彼の勤務する病院に意識不明の重体患者が搬送されてきた。ヴァースの夜間勤務中にその重体患者が謎の人物に襲われ、ヴァースが助けて一命をとりとめた。その翌朝、ヴァースの身重の妻が誘拐される。誘拐犯の要求は妻と引き換えにヴァースが助けた重体患者を院外に運び出す事だった。誘拐犯の目的は?重体患者の正体とは?
IDEより引用、加筆修正

【オリジナル作品】
題名 この愛のために撃て(À bout portant) 2010年 フランス
監督 フレッド・カヴァイエ
出演 ジル・ルルーシュ、エレナ・アナヤ、ロシュディ・ゼム
※正直、フランス映画にはまったく明るくないので監督や俳優にどういった実績があるのかは…分かりません(^^)b

【他・リメイク作品】
題名 ポイントブランク~標的にされた男~ 2014年 韓国
監督 チャン
出演 リュ・スンリョン、イ・ジヌク、ユ・ジュンサン

[ポイント]
・フランス映画がオリジナルでなんと韓国映画にもなっていたということだったので3作を比べてみました。
★オリジナル・フランス版:
青いような緑のようないつもかすんだ画面
女性が細くて針金のよう、これがおしゃれにみえるんだよね…
細くて貫禄のある女性上司、成熟した大人の社会ヨーロッパ、汚いはずの街中や裏通りまでおしゃれに見えていまうフランスの魔法。
★韓国版:
水分多めの画面、情緒的な雰囲気が韓国映画っぽいな、と。
誘拐された妻は錆びれた元・遊園地の回転木馬に閉じ込められ…そんな寂しさつのる風情とかたまらん。しかし最後は一番派手でガンガンに全て壊しまくる。
なんと悪役は「エクストリーム・ジョブ」のリュ・スンリョンでした!
★インド版:
明暗の差がはっきりした画面で色合いも一番派手。
そして主人公は医師のヴァースから悪役KKに完全に入れ替わる。KKはヴィクラムが演っているのでそれはしょうがないかな(^^;
ヴィクラムと言えば「セードゥ」や「マッスル・踊る稲妻」。

・同じ作品でも国によってこんなに味付けが違うんだなあ、と。さてどれが一番か?というのはホントに作品ごとに違うのでつけることはできませんので、各位にてお好みの作品を決めて頂くのが一番かと。

・「なんでフランス映画をリメイクしたのでしょうかね?」というラトナさんのコメント。そうですねー、かなり複雑な設定になっていいて警察が黒幕とつながっている、複雑さや社会的なことに訴えるものがあると思ったのかもしれません。韓国映画は社会性の高い作品がおおいと言われてますよね、と。言われてみればラストの大崩壊は韓国らしいかもしれないです。

■Billa 2009年 テルグ

監督 メヘール・ラメシュ
出演 プラバース、クリシュナム・ラジュ、アヌシュカ・シェッティ

[あらすじ/概要] いわゆる”入れ替わり物語”です。
 インターポールで働くACPは裏社会の大物ビッラをずっと追っている。ようやくビッラを追い詰めたがビッラは警察の追跡中に事故にあい死亡してしまう。ビッラの次の計画で関係者を一網打尽したかったACPは、ビッラの死を隠し、小さな村でコソ泥をしている好青年ランガをビッラに仕立てて潜入捜査をすることに。

【オリジナル作品】
題名 DON 1978年 ボリウッド 
監督 Chandra Barot
出演 Amitabh Bachchan
※1978年がピンとこなかったのでアニメを調べてみました。「一休さん」「ペリーヌ物語」「未来少年コナン」などでした。なるほど~

ちょっと検索するとこのDONのリメイクがすごいことになっているということが分かったので、調べた分を下記にリストしてみます。

【他・リメイク作品】
★タミル
題名 Billa 1980年
監督 R. Krishnamoorthy
出演 ラジニカーント

題名 Billa 2007年
監督 ヴィシュヌヴァルダン
出演 アジット・クマール

題名 Billa2 2012年 
監督 チャクリー・トレティ
出演 アジット・クマール

★ボリウッド
題名 Don: The Chase Begins Again/DON -過去を消された男 2006年 
監督 ファルハーン・アクタル
出演 シャー・ルク・カーン

題名 Don 2/Don: The King Is Back/闇の帝王DON 〜ベルリン強奪作戦〜 2012年
監督 ファルハーン・アクタル
出演 シャー・ルク・カーン

[ポイント]
これで全部ではないようです。確かにすごいことになっていたのですが、さすがに全部は無理だったので1978年のラジニ様版Billaと2006年のSRK版DONを鑑賞しました。ちなみにラジニ様はこのBillaで一度落ち目になった人気が回復し今の地位につながった記念すべき作品だそうです。若くてぷくぷくしたラジニ様はすっごい可愛かったですw

ではでは以降はSRK版DONとプラバース版Billaを比較してみます。

・話が全然違いました…びっくりしました。上述の2作品(「バン・バン」「カダラムの征服者」)は設定は違えどちゃんと同じ話なのですが。これは、違うぞ。
・オリジナルはおそらくSRK版。大変複雑なプロットになっており5つ分ぐらいの話がありそう。よくこれを一つの作品にまとめたな、と。なおラジニ様版Billaも同じ展開をしていました。アジットさん版Billaはどうなのかな。
・プラバース版Billaは入れ替わりネタとか事件を追う展開はおなじですが、キャラクタも話もかなりシンプルになっていて事件に集中できるつくりになっています。

★SRK版DON
めちゃくちゃお金かけていてスッパルおしゃれ映画だった。
フランスが舞台の超リッチ✨
ホテルもリッチ、アジトもリッチ✨
ソングシーンも超リッチ✨
そしてDONがマジの悪いヤツ…若干ひくぐらい悪いヤツだった。しかしこのエンドなら続編あるな、とはおもう。
★プラバース版Billa
実はBillaのキャラクタはほとんどわからない
入れ替わったランガ君が時にビッラ、時にランガになり、それが面白いしかわいいしかっこいいしかわいいし。最高。

・実はわたしが大好きなシーンのひとつがビッラ→ランガの入れ替わり時にビッラになり切るためにトレーニングするランガ君ことプラバース君です。ここでの彼のコメディシーンがめちゃくちゃかわいいんですね。なので他のリメイクではどうなっているのかと楽しみにしていたのですが…。ここはラストの大どんでん返しにつながる大事な場面であり、SRK版がそういう展開なら違う描き方をせざるを得ない、というのが後で分かります。

・ラトナさん曰く「SRK版がリッチなつくりだったのは、その時すでにSRKが大スターだったからですね」と。なるほど!!!ラジニ様は上述の通りですし、プラバースもバーフバリより数年前でまだ若手時代の作品ですからね。

20211105追記:アジットさん版を確認!プラバース版はアジット版のリメイクでした✌️

なんとSUMOの田代さんが!

なんと後半になって田代良徳(たしろよしのり)さんが来てくれてですね!!某作品の撮影から帰ってきたばかりで撮影現場のお話をしてくれました!!これはクラハで聞けた人だけの特典です(^^)v
田代さんはSUMOや唐人街探偵東京ミッションに出ている元相撲取りの役者さんです。日本政府観光局(JNTO)のインド向け日本PRのメインキャストとして田代さんが起用されています。


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