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チャトラパティ -Chatrapathi atクラハ[20210529]

※clubhouseでの発表用の事前メモに加筆修正したものです。音声の文字起こしではありません。

インド公開 2005年
監督  S・S・ラージャマウリ
出演 プラバース、シュリヤー・サラン

 S・S・ラージャマウリとプラバースが組んだ作品、この時に監督がプラバースに惚れてバーフバリが生まれることになった、言わばバーフバリの原点ともいえます。

★Story前半
 スリランカの海辺、インドからの難民が暮らす村でシヴァージ少年は母と弟と3人で暮らしていました。実はこの母は死んだ父の愛人、なさぬ仲の二人でしたが本当の親子以上の愛情と信頼の関係を築いていました。しかし一方で弟は母が奪われたと激しく嫉妬していました。ある日、地元民に襲撃され村が燃やされてしまう事件が起きます。3人とも逃げますが、その時逃げ惑う人ごみに紛れてシヴァージだけはぐれてしまいます。必死でシヴァージを探す母でしたが、この時にいつも兄に嫉妬していた弟が母に"兄はあの火の中にいる、もう助からない"と告げそのままシヴァージとは会えまいままになってしまいました。
 シヴァージは多くの難民たちと船に乗り、対岸のインドのとある港にたどり着きました。そして皆一緒に地元のギャングにつかまり奴隷同然の身で働かされることになりました。

 それから12年、ギャングたちは相変わらず難民たちをこき使い密輸業で荒稼ぎをしていました。またこの頃、ギャングのボスは政界進出をもくろんでいました。それを苦々しく思う政治家も、人殺しを平然とやってのけるようなギャングたちの組織の力が怖くて手が出せません。難民たちも同じで、ギャングたちのことは憎みながらも恐怖感から反抗できないままでした。シヴァージも船で出会った親友や仲間たちとずっとそこで働いていました。寡黙ながらも頼れる男に成長したシヴァージ、仲間からは王の称号「チャトラパティ」と渾名されていました。

 ギャングたちの人を人とは思わない蛮行は続きます。ある日、難民の子供達をすべて攫って売り飛ばそうという計画をたて、彼らはシヴァージ達が済む難民の村を襲います。それを知っていた政治家たつはギャングの報復を恐れて警察を出しません。シヴァージが遅れて村に帰ってた時には、村は大混乱に陥り、何人もの子供がさらわれた後でした。ギャングと警察の話を聞いたシヴァージは激怒、ついに立ち上がりギャングのボスと対決します。そしし彼を斧でひと思いに殺し、その死体を政治家の家まで引きずり持っていき眼前にさらします。そうして政治家に正義を突きつけ、これまで自分たちが働かされていた港一体の自治権を約束させるのでした。村に戻ってきて自分たちの権利を手に入れたことを知った人々は歓喜に沸きました。お前はただのシヴァージじゃない!俺たちのチャトラパティだ!!

ポイント1:弟のアショク
 後半で、ある意味大活躍する弟のアショク。ラージャマウリ監督のクソキャラの設定は本当に徹底している。このアショクがクソofクソ、クソクソのクソ。前半で彼が兄のシヴァージであること、そしてお母さんを探していることを知ります。「あの人はお前の母親じゃない。俺の…俺だけの母親なんだ…!!」このセリフはかわいそうっぽいけど、噓をついて12年間お母さんを独り占めにしてええ加減成長せえよ、としか言えない。
・セコイ、働かない、卑屈
・12年後の再登場ではバスの中で女の子のスカートに赤インクをつける、という卑劣極まりない悪戯
そういうやつに限り悪知恵は働き、前半で生き残っていた悪漢と手を結びシヴァージを翻弄します、なんとお母さんをダシにして。

ポイント2:さすが天才、S・S・ラージャマウリの見せ場力
 S・S・ラージャマウリ監督の荒唐無稽、空前絶後の演出はこの作品でもびんびんに冴えわたっています。正直映画の9割が山場なので全てが最高なのですが敢えて選ぶなら。
・サメ対決…プラバース演じる青年シヴァージ登場はサメです。ギャング達は難民の命を賭けのネタにしており、その対象がシヴァージ。サメが襲ってくる海に腕を縛ったままシヴァージを突き落とします。サメを相手に海の中で大立ち回りをするシヴァージ!強い!サメを相手に負けない、素手でサメと戦うプラバースを見れるのは後にも先にもこの作品だけです(当たり前!)、めっちゃCG使っていてさすがに荒いですが、それ以上の絵力や強引さで振り切ってしまうのがやはりラージャマウリ。
・俺たちのチャトラパティ誕生…抗争の夜、村に戻ってきた広場の高台で自分たちの権利を手に入れた、と仲間に告げるシヴァージ。ギャングたちとの抗争のあとで泥だらけのまま血しぶきを浴びた姿でその言葉を聞く人々。そこに雷鳴が轟き激しい雨が降ってくる。雷はシヴァージをそして人々をぬらぬらと黒々しく照らす…そして集まった人々の間から自然と沸き起こる声はやがて大合唱に!チャトラパティ!チャトラパティ!チャトラパティ!これが王か…。
・母との再会…シヴァージは母に再会できたけれど、12年もたっており母はシヴァージが自分の息子だとは分からず、むしろ生き残った弟アショクに抱き込まれて敵だとみなしている。シヴァージは母の気持ちを想い、自分が息子だとばれないように姿を見せずに母を助ける。が、とうとう母はこの男が自分の息子シヴァージだと知る…ここは映画をみてくれないと!!!

ポイント3:音楽!
 主題歌が大好き、音楽もバーフバリと同じM・M・キーラバーニ先生なのです!そしてダンスがかわいい!作品紹介だけだとめっちゃハードで重そうな話なのに、さすがはテルグ映画もしくはさすがはラージャマウリ監督と言うべきか。コメディシーンもばっちり入り、そしてとにかくダンスがみんなかわいい!こんなに可愛くてありがとうしかない!かわいいのはシヴァージくんことプラバースです!

ポイント4:ところでチャトラパティ・シヴァージとは?
映画の中ではお母さんが少年シヴァージにチャトラパティを語ります。

”自分のために生きるのは凡人…
人々のためにこそ生きるのがチャトラパティだ”

そこでWikipediaからちょっと拝借しました。[こちら→シヴァージー]
 チャトラパティは、インドにおける称号の一つで、 マラーター王国の君主が使用した称号。
 チャトラパティ・シヴァージとはシヴァージー・ボーンスレー(1627年4月6日 - 1680年4月3日)はマラーター王国の創始者かつ初代君主(在位:1674年 - 1680年)。イスラーム勢力からの支配を脱却し、デカンにヒンドゥー王国を築く。シヴァージーは臨機応変に対応する才能を持った人物であり、あらゆる面での才能、とりわけ軍事的才能に長けた人物であり、敬虔なヒンドゥー教徒もあった。 シヴァージーはデカンと北インドのイスラーム勢力の支配に抵抗し、「国家と宗教」を解放しようとした人物として評されている。マラーター王国の勢力圏であったマハーラーシュトラ州だけでなくインド全土でナショナリズムの代表とされている。マハーラーシュトラ州ムンバイの国際空港はチャトラパティ・シヴァージー国際空港、中央駅はチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(世界遺産)と改名されている。2016年12月24日、ムンバイ沖の島で、高さ192メートルのシヴァージーの巨大像建立が始まった(2021年完成予定)。起工式にはモディ首相が出席し、「戦いの中でも、シバージーは善き統治者であり続けた」と讃えている。

 とのことでチャトラパティ・シヴァージーの名声は健在なのですね。

★発表後
 たくさんのかたに聞いていただき、スピーカーにもなってもらいました!ありがとうございます!メモに残っている話題になった作品たちは、
サタジットレイの世界(NetFlix)確かに公開されている!カンチェンジュンガはおそらくこれ、日本語はなさそうですね、ザンネン。バージ・ラオ、ランヴィール・シンとディーピカとプリヤンカー・チョープラーと聞くだけでものすごいキャストだな…と。ちょっと検索するだけで絢爛豪華な映像がこれでもか!とばかりに出てきますね~これは見てみたい!

★最後に…
勝手ながらこちらのブログを参照させていただきましたのでリンク張らせていただきます。ホントにありがとうございます。問題がありましたらご一報ください。
゚Д゚) <Chatrapathi (チャトラパティ : 君主到来)
■「Chatrapathi」鑑賞

チャトラパティは大好きなので、音楽あるだけ載せちゃいます。
♪この不穏ながら心臓の血が沸き上がるような音楽…


♪そしてお母さんとの大事な思い出


♪楽しいSongs、フングルグルグル


♪ガラガラガラガラ~


♪グヌス~リ~ Hi


♪ほんわか民謡が警察がいなくなったとたんにセクシーバージョンにw


♪やややや~Oh!


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