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LUDO ~4つの物語~ atクラハ[20210228]

※clubhouseでの発表内容をメモより起こしたモノです。音声の文字起こしではありません。

NETFLIXにて2020年11月から公開
2時間29分
アヌラーク・バス監督(『バルフィ!人生に唄えば』)

LUDOというインドではなじみのある赤・貴・青・緑の4色の陣取りゲームになぞらえて4つの物語がくみあわさって一つの話になるお話です。最初はゆるく絡み合っていてそれぞれが自分たちの目の前の事件を解決するためにジタバタとしていると、やがてそれらは絶対に解けない知恵の輪のように複雑に絡み合って最後は大爆発して終わってしまいます。この脚本の妙を楽しんでいただきたい。

物語1:数年前に付き合っていた女性とのホテルの映像が隠し撮りされていてネット流出し、バズっていることを発見した青年。相手の女性は1週間後に結婚する。解決のために裏稼業のマフィアのボスに頼みに行くことに。

物語2:初恋の女性に翻弄され続ける男。その女性はとうに結婚し子供もいたが女性の夫が浮気の上にまさかの殺人容疑。その疑いを晴らしてほしいと頼まれ、いまだに想いを断ち切れない男はその頼みを受け入れるが…

物語3:誰にも気に留めてもらえないようなつまらない人生を送っていたデパート店員の青年とケララからきた野望ばかりが大きい言葉もままならない若い女性看護師がマフィアのボスの裏金を略奪!?

物語4:マフィアの右腕として働いていた男は愛する女性と出会い裏稼業から足を洗う。それを快く思わないボスは男を嵌め6年間の拘置所暮らしとなってしまった。ようやく出所したがすでに妻には新しい夫がいた。

clubhouseでは物語4、元マフィアの右腕のビットウと偶然出会った6歳の女の子ミリとのまさかの逃避行を中心に紹介しました。ビットウを演じているのはアビシェーク・バッチャン、インドの大スターアミターブ・バッチャンの子供です。スターの子供でありながらなかなかヒット作に恵まれなかったとのことですが、今は実力も評価されスターの仲間入りをしました。その時の苦労人の風情がこの役にも生きているのか、優しい不器用な男を魅力的に演じています。


ビットウはマフィア時代の罪で6年間収監されていましたが、出所して妻と娘に会いに行きます。しかし妻には新しい夫、そしてその夫には多額の借金。借金を貸元は自分を嵌めたマフィアのボスでした。同じころ、寂しい思いをしている6歳の少女ミリがいました。仕事が忙しく全く両親に構ってもらえないミリ、大事にしていた子犬のチークーまで躾がなっていないと取り上げられてしまいます。そんなときテレビドラマで誘拐事件を思い出し、両親に心配をしてほしい一心で誘拐の脅迫状を自作し家出をします。

ミリの話を聞いたビットウは、狂言誘拐を本物にしてミリの両親から身代金を受け取り、それを自分の元妻・子に渡そうと思いつきます。そしてミリと一緒に奇妙な逃避行に出ることになりました。寂しい者同士の二人は意気投合し仲良くあちこちを旅します。おそろいの花柄のシャツで遊園地で遊ぶ二人、ミリのために神様たちを雇うビットウ、緑豊かな田園風景を映した映像とカラフルでにぎやかなお祭りの様子、音楽でさらに映画を盛り上げます。この美しいシーンは歌って踊るインド映画の実力見たりという気持ちになりますね。

「お金をもらったらどうするの?」
「…このお金でチークーを取り戻したいだろ?」
「チークーは新しいおうちで幸せそうだった。チークーの幸せは私の幸せ」

続きは本編にて!

★発表後
作家の猪瀬直樹さんも応援に駆けつけてくれまして、ちゃんと事前に映画を見てくれていました。「かつての日本映画『青い山脈』のような明るさを感じた、インドが今発展してる最中ということなのだろう」という印象的なコメントを貰いました。その後、なぜわたしがインド映画にはまったのか?という話になり”バーフバリを見たからだ”と説明するとでは自分も見てみるとおっしゃって下さいまして。結果つぎのroomでバーフバリを紹介する…というプレッシャーのかかる展開になりましたw

♪マフィアのボスのお気に入り「Qismat Ki Hawa Kabhi Naram」


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